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日本人はクラウドファンディングの目的を誤解している

日本型クラウドファンディングの使い方の勘違い

時々、僕も活用させて頂いておりますが、いわゆるクラウドファンディング。しかしここで資金調達をし、それを資本としてビジネス展開をしていこうと目論む方法論ではかなり厳しい、無理に近いと思います。

日本型のクラウドファンディングには日本型クラウドファンディングの使い方があり、ビジネスを軌道に乗せるには非常に優秀性があると思っています。

このあたりの記事も少ないので自分の整理も含めて書こうと思いました。

金も人脈もないから自分でビジネスができないという理由が通用できなくなった現代社会

私もよく聞かれます。確かによほど手順や誰も共感できないようなプロジェクトの書き方をしていなければ比較的容易に資金調達は可能です。
お金が無いからビジネスが出来ないという言い訳はできない時代になりました。サイトを見ればわかる通り多かれ少なかれ資金調達ができているのがしっかりと見えます。

なぜそのクラウドファンディングで調達した資金を持ってビジネス展開を考えると失敗するケースが多すぎるかを書きたいと思います。

「クラウドファンディング」というシステムで「クラウドファンディングするもの」と認識できたのは数年前に終わったと思います。

理由は、特に日本の場合、良い意味で「資金調達方法としてクラウドファンディングは終了」し、ビジネスが立ち上がった後を考えたビジネススキームを組み立てるのあたって、必要になるモノ・ヒト・カネを集める仕組み、信用担保を作る仕組み、その後ビジネスを継続して成り立たせるための課金も含めた「収益モデルのパーツを提供するもの」に変わったからです。

クラウドファンディングで得れるものはお金より人脈と信用

具体的に書きますと、一番最初に必要になってくる、ビジネスでお金(シードマネーも含む)よりももっと重要なものが手に入る仕組みになってきました。当然、シードマネーも調達できますが。

クラウドファンディングは以下ができることが可能になります。
得れることを想定し先にビジネスのスキームを考え戦略を練った方がよいと思います。
その上でプロジェクトを書いたほうがよいと思います。

お金より大切なプロジェクトで得られるもの

事前プレスリリース
プレス後PR活動
メディア掲載
ビジネス的人脈構築
人材確保
予約販売
社会的信用
ブランドを構築
販売ルート開拓
ファン・上客系顧客の囲い込み
先行販売
テストマーケティング
継続的収益手段

クラウドファンディングで繋がったビジネス人脈やプレスを使った広報戦略等、ビジネスはお金も大切ですが、その前に人脈です。パブリッシュしたプロジェクトを使い、協力者を構築していく方向に動き、いかに人を巻き込めれるかだと思います。

クラウドファンディングの落とし穴

クラウドファンディングは資金調達が一人できるゆえに、一人ですべてやって行こうと思いがちになります。実はここがクラウドファンディングの最大の落とし穴になっていると思います。

ビジネスを一人でやろうと思わずに、プロジェクトを公開し、自らやりたいことを世間に伝え共感頂ける人は必ず現れます。
リターンの相手はお客さんだけではありません。協力頂ける人にリターンを設定し、それを理由に会いに行けばいいと思います。なぜなら、すでに共感していただいています。世の中には思いのほか協力頂ける人、この仕事の仲間になってくれる人に合える、自ら能動的に動く必要はありますが、共感を頂いた場合、支援者の他、新しいお客様、ビジネスパートナーに出会えることが頻繁です。ここが3年前と大きく変わった所だと思っています。

今の時代ビジネスの成功資本は人脈からすべてつながる

ビジネスにおける資金調達はスタート時における資本であって、そこにその達成、成功させたいビジネスとあまり関係がありません。

資本が1億円あっても3年後に倒産する会社もあれば、資本が1円でも3年後には年商3000万ぐらいある会社、正直このようなことはざらにある話です。

何を目指して、何をやろうとするために、まずはお金という感覚は私も生まれて始めて奈良県内で当初資本金100万円の株式会社を設立したことあるので、気持ちはよくわかります。

クラウドファンディングでの「支援」は募金ではない

例えばアーティスト○○の音楽ライブをやりたいというプロジェクトがあって、人によってはなにかスペシャルな例えばサイン入りポストカード等がもらえるから支援したというのもよくありますが、これでも遠くから見ると、お礼付サイン入りポストカードを販売しているのと同じです。
そして、このこれを買った人の名前を書き、郵送、そして、ぜひスペシャルスペシャルファンクラブに入ってくださいも送れる。スペシャルファンクラブは少々高くても、支援してきた人は高いファンクラブに誘導できるんです。支援をしてきているという点ですでにこの人のファンとしての熱、そして、支援して送られてきたスペシャルファンクラブ入会のオファー。熱量的に交換できる。
これはよくあるベーシックな今のクラウドファンディングの活用法なんです。私もよほど好きなアーティストで特別なファンクラブ枠を直接入会オファーが来たら入ると思います。決済は別のアーティスト○○ファンクラブプロフェクトでのスペシャルファンクラブ入会がリターン自動月額決済。そして、最初のきっかけとなった支援金も入る。
継続的にファンクラブへのお金も入る。

簡単な一例を書きましたが、ビジネスが廻るように設計されているのが今のクラウドファンディングです。

何度も書くのですが、間違っても「資金調達プラットフォーム」ではないのです。

今、私もある一つのクラウドファンディングのプロジェクト書いています。なぜなら新規系なビジネスのスタートとしてやりやすいからです。以前のように新規のビジネスパートナーを探して、スポンサーを探して、テストマーケット要員を探すぐらいなら、お互いにメリットがあるリターン出すから支援してくださいと言い切ったほうが、お互いやりやすいのです。

私の職業柄だと思うのですが、たまに聞かれます。いつも同じことしか言っていない気もするのですが、欲しいお金決めて、プレゼンテーション資料的に「☓☓をのために○○をやりたい!」と書いて、仮に調達できても、その先に進むときに先を考えていないと何をすればわからなくなるから先が進まない時が多い、それが普通にビジネス以前に人間の心理だと思うと。
全体設計し戦略をし、たいして資金調達できなくても、そんなことは調達金額はそれほど重要でないので、ビジネスを進めるにあたって得られる人には全員接触する。意外と世の中冷たくないと思います、経験上だけですが。

ただし、
書籍の教科書本読んで勉強なんかしないほうがいいよ。

たぶん印刷している間にまた時代が変わって方向性もかわるからなんです。
一生通用する所でないので、それは、常に新しい情報に接点を持って情報収集したほうがよいと思います。

最後に、クラウドファンディングがなぜここまでやっているかというと、何度も言いますが決して募金会社じゃないからです。アイディアを育て収益でたらうちのシステムもまた使ってね、ということです。

日本のクラウドファンディングのビジネスモデル

クラウドファンディングはビジネスで運営されている、ということを再認識してください。だからこそ、利用者、支援する側、支援される側、協力する側全体にメリットが周りやすくしなければ、経営が成り立ちません。
クラウドファンディング側の最重要になる決済利用者の集客の動線、そして決済率を上げる。

日本とアメリカのクラウドファンディングの事情的に、日本は結構かなり強いビジネスベースで運営している企業が強いので、その分、成功率が高いです。その反面100億円調達とかの大規模な資金調達は無いですが、500万円前後は結構多いと思います。

最後になりますが、よくクラウドファンディングの代行やっている人いたら教えてくれと言われますが、実際にいるのですが、自分の夢をその代行の人に語って大感涙でもさせるぐらいの熱量をもっている人じゃないと、感覚的ですが、なにもかも無理かと思います。自分の夢の実現のスタートを代行させようという点で熱量が少ないのかなと思います。
あえて依頼をお願いするとすれば、広報系のコンサルタントかと思います。自分のプロジェクトをどこまで周知させれるかは広報・PR能力が必要です。その広報コンサルの人にある程度レールを引いてもらい、相手を感涙させる熱量をもっていたらうまくいくと思います。
ようは、どの世界も自らが熱量がなければ共感も感動もさせることもなく、熱が冷めたときには他のことでもしたくなるのが人間だと思っているからです。

たぶん、この手のシリーズは頭整理も兼ねてやるかもしれませんので、期待せずに期待いただければと思っています。

#クラウドファンディング #資金調達 #新規顧客 #ビジネスパートナー #ソーシャル #起業 #ベンチャー

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