会いにきてね

桐谷蝶々さんとの初コラボ曲「会いにきてね」について

M3-2019春で新譜を出すに当たっていろんなアイデアはあったのですが、今回は声優の桐谷蝶々さんにお願いすることにしました。本当は別イベントと被っていることや、「平山さんの次は相方の桐谷さんって安直かな?」という気がして、隠し球的にもう少し後に取っておこうと思ったのですが、色々悩んだ挙句、スケジュールなどから考えて桐谷さんとのコラボが一番現実的であるという結論に至りました。

言い訳になってしまうのですが…4月28日のM3に間に合わせるためには本当は1ヶ月前の3月末にはある程度曲が出来ていないといけないと思いますが、その頃にちょうど「岐阜のたてかよこ」の主題歌制作と「うちのタマ知りませんか?」の劇場版の劇伴制作の佳境が重なってしまい、身動きが取れるようになったのが4月になってからでした。4月の初めではちょっと厳しいのですが、桐谷さんに打診してみたところ快諾していただいて、今回のコラボが実現しました。

いつものことですが、歌い手さんに合わせてまっさらな状態から曲を作っていくので、桐谷さんにいろいろヒヤリングしながら作っていきました。オーダーは「三拍子の曲がいい」とのことでした。また、桐谷さんの声のキャラクターを活かすためには可愛らしい曲が合うと判断し、今回のメルヘンな曲調に決まりました。実は当初テンポは歌いづらいかなと思って120で作っていたのですが、大丈夫とのことで徐々にテンポアップして、最終的には135で落ち着きました。作業時間はラフなデモを作るのに1日、それをフルサイズ化で1日といった感じでした。

その日の終わりに桐谷さんのOKをもらったので、翌朝作詞に取り掛かりました。使いたいキーワードは「くまとうさぎ」とのことでくまとうさぎが出てくる(実際は出てきませんが)歌詞を考えて「森」をテーマにしてみました。たぶん単なるメルヘンな歌詞にしか聴こえないと思いますが、実は自分の中では設定がありまして「仕事や人間関係に疲れた女子が癒しを求めて森に行く」という話です。具体的に「何が起きるか」はリスナーの想像にお任せするということであえて書きませんでした。ちなみに歌詞は午前中で完成していたので、所要時間は3時間ほどでした。その後、桐谷さんのチェックを受け、いくつか言葉を差し替えて可愛さをプラスしてもらったので、作詞は連名にしてあります。タイトルも桐谷さんがいくつか案を出した中から自分が決めました。

アートワークは今回私が担当しました。たまたま近所の百均に行ったらくまとうさぎの置物があったので「これだ!」と思い、一緒に置いてあったピアノと木のテーブルも買って近所の公園に行き、レイアウトやカメラアングルを試行錯誤してあのような形になりました。もちろん森のお茶会のイメージです。ちょうどお花見シーズンで桜の花びらが散っていたのが印象的で、そのまま使うことにしました。本職の方に比べれば稚拙なデザインだと思いますが、自分なりに気に入っています。

なんとかレコーディングの1週間前に詞と曲を完成させたのですが、「そういえばいつものあの人を忘れていた…」と思い出し、急遽コロムビア貝塚さんに連絡して半ば強引なスケジュールでフレットレスベースとギターを弾いてもらいました。結果的に打ち込みにはなかったグルーヴ感とか出てよかったと思います。

もちろんミックスとマスタリングはセルフです。でも、アレンジの段階でかなり音を作り込んでいたので、変に迷うことなく、スムーズかつスピーディーに完成しました。そんな感じで全行程を実質5日間ほどで終わらせた(まあ、いつものスピードですが)曲ですが、かなりいい感じに仕上がったのではないでしょうか?いかがでしょうか?最後にYouTubeのCMを貼っておきますので、ぜひ聴いてください!


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