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fhs1stミニアルバム「Your Dream」について

コミックマーケットC93で先行リリースしたフェアリーヘアリーシチュエーションの1stミニアルバムについて書きたいと思います。

前回のノートにも少し書きましたが、フェアリーヘアリーシチュエーションの結成が決まった4月の時点ですでに年内にシングルとミニアルバムを1枚ずつ制作しようと決めて周囲の人にもそう話していました。いつもコミケを中心にCDを作っているので、夏コミでシングル、冬コミでミニアルバムが妥当と思い、準備を進めてきました。スケジュール的にちょっと厳しくて諦めかけましたが、北澤さんのボーカルがあまりにも素晴らしくて使命感みたいなものが芽生え、なんとか乗り切ることができました。

「Your Dream」というのは貝塚さんが名付け親です。当初1月から始まる東名阪ツアーのタイトルをブレストしていて、貝塚さんの「Your Dream - Imaginary Situation」という案を響き的に気に入って採用したのですが、このタイトルそのままだとアルバム名としては長いので前半だけを使うことにしました。ニューウェーブ感があっていいタイトルだと思います。

レコーディングは都内某所のスタジオで、11月後半に3日間かけてドラム、ベース、ボーカルを録りました。ギターとシンセは宅録です。なお、今回も前回同様作曲は全部佐々木で作詞はAliCEさんです。

・Eve

いつもファイルネームに日付を入れているので気付きましたが、実は4月のマリロリライブをやってから10日後にできた曲です。つまり一番古い曲です。北澤さんの声を聴いてこういうファンクな曲もいいかな、と。シングルにはならない曲ですが、アルバムの1曲目ならありだと思って最初から決めていました。曲想に関してとくにイメージはなくて音遊びみたいな感じで作っていたので、歌詞が来た時には思いっきり悪女な内容になっていてびっくり。でも、最初から不思議と違和感なく受け入れられました。曲の世界観っていうのはこうやって出来上がっていくんだなあと他人事のように思いました。共同作業の面白さですね。よくよく聴くとYMOっぽい音がいっぱい入っていると思います。ナイルロジャースばりのギターカッティングも聴きどころです。

・Grain

この曲が今回のリード曲かなと密かに思っていて、作詞のAliCEさんも一番気に入っているようでクロスFMのクリスマス特番にゲスト出演した時も流してくれていました。8ビートだけど変則的なリズムでいろんなフレーズが絡み合ってスピード感を出しているというか。イントロのProphet-6でポリモジュレーションを使って作ったリードの音が情念みたいなものを感じさせて個人的に気に入っています。

・-himitsu-

実は前回のシングルの候補3曲の中の1曲で選に漏れたものです。なんか演歌っぽい曲調があざといかなあとびくびくしていたのですが、ライブで演奏してみたら意外に好評で、このミニアルバムを買ってくれた人も「この曲が一番好き」と言ってくれる人が多くて恐縮です。自分の感覚なんてあてにならないものですね。貝塚さんはライブではフレッテッドベースで弾いていたのですが、レコーディングではフレットレスベースに持ち替えていて全然フレーズが違って面白いです。っていうか、ちょっとおかしいです(笑)。こういう変態さが好きです。

・utopia

前作のシングルからの再録です。ミックスまでは同じですが、マスタリングが違うので印象が違うかもしれません。タイトル曲の「DREAM or DREAM」よりもカップリングのこちらの方が人気があるため、急遽MVを撮って渋谷109フォーラムビジョンでCM放映したという記念すべき曲でもあります。fhsにしてはドラムが普通ですが、逆にそれがいいという人もいます(笑)。

・liberte

この曲もやや演歌ですね。歌詞のせいかもしれませんが。北澤さんのややドスの効いた歌い方も特徴的です。サビのところで一瞬ファルセットを使っているのですが、最初は地声で歌っていてあまりとピンとこなくて…。たまたま裏声で歌ったのが気に入って全部それで統一してもらいました。そういえばベースのピッチ感が良すぎてフレッテッドみたいに聴こえますが、この曲ももちろんフレットレスです。

・紅

X-Japanのカバー…ではありません。あちらはアップテンポのヘビメタですが、こちらはロックバラードです。バンマスの沢田さんから「JAPANの「Ghosts」みたいな曲が欲しいねえ」と言われて作りました。和楽器的な音色とかペンタトニックとかほとんど使っていないのですが、どことなく「和」に聴こえるのが自分でも不思議です。よくよく聴くと沢田さんがレッドツェッペリンみたいなギターを弾いていますし、ハッチャキさんのドラムはスティーブジャンセンだし、貝塚さんのベースはミックカーンだし、みんなやりたい放題です。この曲で北澤さんの歌唱力の真髄を見せつけられたというか、隠し持っていた才能が開花したというか、そういう意味で今回一番気に入っています。北澤さん自身もこの曲が一番好きみたいです。

・ailes

ライブでは1曲目にやることが多い曲ですが、ミニアルバムではあえてエンディングに持って来ました。OPでもEDでもどちらでも違和感のない不思議な曲です。まるで「THE IDOLM@STER」みたいな(笑)。ライブのMCでも言ったことありますが、当初この曲をシングルに入れようかなと思っていましたが、北澤さんに却下されました。イントロのシンクのかかったProphet-6のリードがとてもエモくて好きで(Prophet-5では絶対出ない音です)、この音がきっかけで完成したような曲です。AliCEさんの書いてくれた詞がとても優しくて素敵で、さらに北澤さんの歌に溢れるほどの包容力があって曲としては一番好きです。

最後に「utopia」のMVを貼っておきます。このミニアルバムの全国発売はまだですが、1月18日から始まる東名阪ツアーには大量に持って行きますので、ぜひお買い求めください!喜んでサインもさせていただきます。


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