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ハワイと沖縄の観光比較論

3月も中旬だというのに、今年のハワイはちょっと寒い。昼間の気温は25℃くらいにはなるが、朝晩は15℃くらい。この時期特有の風も強いので体感温度はもっと低い。

さて、ワイキキを歩いてみて改めてリゾートの意味を考えてみた。「リゾート」という言葉を調べてみると、「「再び」を意味する "re" と、フランス語で「出かける」という意味を持つ "sortir" の略である "sort" が合わさった単語で、「何度も通う場所」という意味が転じて行楽地となった。」とある。(Wikipedia)欧米では本来連泊する長期滞在型の観光地を「リゾート」と呼び、日本のような場所を意味するものではない。

我が国は訪日外国人観光客の増加で観光地開発が盛り上がっているが、国際的に比べればまだまだ「観光大国」とは言えない。真の観光大国になるためには、短期的でなく長期的で持続可能な観光地開発が必要だ。目線を上げるという意味で、ハワイと沖縄の比較をしながら、我が国の観光について考察してみたい。

【共通点】
①旧王国の独特な文化
②大国の辺境地として統合
③米軍基地 
④国内旅行が主流(ハワイは米国本土から65%、沖縄は国内旅行が70%)

【相違点】
①観光施設がゾーニングされ集積するハワイとスプロール化し点在する沖縄 
②電柱や看板がないハワイと乱立する沖縄 
③長期滞在のハワイと短期滞在の沖縄

日本の観光地も取り入れたほうがいいのは空間の曲線美デザイン。リゾート空間の基本ともいえる①歩道の広さ ②歩道・街路樹や植え込みの曲線・ふくらみ・遊びの空間 ③車道の一方通行 ④建物の色彩規制などの細かい徹底が、オシャレで開放的な空間をつくっている。

日本は車優先の直線最短志向&無秩序開発。遊び=無駄だと勘違いする日本人が苦手な「遊び心の徹底」を感じます。遊び=創造なんですけどね。
施設が集積しているので端から端まで徒歩30分程度の歩いて楽しいショートウェイリゾート。観光者が出歩くので施設同士が競合代替関係でなく、共創補完関係にある。

シェア自転車のWikiもワイキキ各所で乗り降りができて、個人旅行者にはさらに便利になった。

街全体を1つのリゾートして総合計画をもとに開発を進めていかないと、おそらく美しいリゾートはできない。民間主導で行うと乱開発&スプロール化するのは間違いない。目線を過去との比較でなく、ぜひ国際競争において欲しいものだ。
(以上)

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