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カートにまつわる7つの葛藤

スーパーに行って、買い物カゴを手にする。

すぐとなりにカートが用意されていて、多くの人が当たり前のようにカートにカゴをセットして買い物を始める。

わたしはカートを手にせず、腕にカゴをひっかけて買い物を始める。

カートを使えばいいのに…と思うわたしが、わたしの中に三分の一くらい居て、残り三分の二は、よし、今日もカート無しで乗り切れ!と背中を押す。

カートを使えばいいと思いながらも使わない。
なぜなんだ、なぜなんだ。わたしの葛藤について考えてみる。

1、買いすぎないため
カートにすると重さが分からないのでついつい買いすぎてしまう。
カートは家まで持っていくわけではないので、後で自分で運ぶことを考えねばならない。よって、運べるだけ、を買わなくてはいけない。
買いすぎは予算オーバーの恐れもありだ。

2、高齢者に使用してもらうため
わたしが使うことによって、後から来た高齢者の方がカートを使いたいのにカートがない!ということにならないかを心配する。
でも、最近は一番近くの小さめのスーパーも改装して通路が広くなったからかカートの数が増えた。大きなスーパーには有り余るほどのカートがある。
、、、書いてみて気づいた。わたしは高齢者さんを言い訳にしていたかもしれない。軽く偽善者だ。

3、小回りを利かせるため
すいすい最短ルートで自分の欲しいものをかごに入れたり、通り過ぎたけど戻る、なんて場合は、断然カートよりカゴの方が小回りが利く。
特売品周りはとくにカートでごった返すこともあるから、身ひとつで挑んだほうがスムーズだ。
よし、この理由は間違いない。

4、腕を鍛えるため
中・高と水泳部だったことが関係しているか分からないが、上腕のちからこぶはむかしからちょっとした自慢だ。二の腕もわりとすっきりしているほうだ。いまやほとんど運動しない日々だが、この腕周りのかんじをさりげなくキープできるのはカゴ持ちが効いているのかもしれない。
ただ、残念ながら左右交互で持つことができない。
あれ?そのわりには左右の腕の差がない。いま知った。もしかしたら、腕は鍛えられていないのかもしれない。

5、体幹を鍛えるため
カゴを持つけど体重がひとつの場所に寄りかからないよう体を立たせている。レジの行列待ちのわたしはきっと勇ましいほどに体を立たせている。
これはちょっとダジャレ風になってしまって恥ずかしいが、体感も鍛えられていると思う。重さに対する体感。
そういうのって、けっこう大事だと思う。

6、“おばちゃんの立ち話風景” をイメージ通りつくりだすため
スーパーで友人に偶然会ったとき、うっそー!などと言いつつカゴをかけている右腕にあいている左手を添え、カゴがなければ “ウルトラマンですか” というような腕のポーズをとって話し出す。
コントやドラマで再現される、古典的なそしておそらく理想的な風景のひとつに自分がなる、ということにひとり勝手に喜びを感じている。

7、ハツラツさを演出するため
書き出していて思った。そうは言っても、結局わたしはハツラツとしていて若いんです!ということを不特定多数へ向けてアピールしている、、、かもしれない。

今日はたまたまスーパーで久しぶりの友人に会った。
彼女は当たり前のようにカートを使いこなしていた。
久しぶりトークに喜びつつ、まあまあ重くなったカゴを腕にひっかけて痕がついているわたしに「えらーい!鍛えてるってこと?!」と言って褒めてくれた。
続けて「わたしなんて最初タイヤの転がりが悪かったから、カート交換してきちゃったよ」と言った。
知らぬ間に友人がかなりの “カートマスター” になっていることをこっそり尊敬した。

カートを利用できない理由として思い当たることは、
少し前までは未就園児が居たから、買い物にひとりで行けるタイミングはなく、子ども乗せカートを使っていたことだ。
わたしが子ども乗せカート使い始める前は、いまほど一人用カートが定着していただろうか。
カート=子連れ・高齢者、という10年ほど前の認識から(そこも間違っているかもしれないが)カート使用に対する抵抗が働いているようだ。

こうして文字にしてみたらずいぶんとすっきりした。
なんだかあっさり葛藤を捨てられるような気がする。

次にスーパーに行く日には、堂々とカートを押せるような気がする。

イメージしてみよう。
カゴをカートに乗せて、買い物を始める、、、

ぷっ。
バレエのバーレッスンがごとくカートの手すりを持つわたしが浮かんでしまった。なぜなんだ。
バレエレッスンでないと言い聞かせる葛藤を抱えながらカートに挑まなければならない。
いや、こうなったら、わたしはバレリーナだと(1秒もバレリーナだったことはないが)いう設定でカートを押そうか。

もし、スーパーでやたらと姿勢良くカートを押す人が居たら、わたしかもしれません。

ああ。カート。
カートをさりげなく使用したい。。。



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サミダレ

たわいない日常の中にある、くすっとすることや、ちょっといい話が好き。 書くことも好きだったような気がして、noteを書いてみています。
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