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インかアウトか問題

“イン” か “アウト” か。

よく迷うのである。

インしている人は、それはとてもおしゃれで潔く見える。
ちょっと先行く人のイメージだ。

アウトしている人は、それもそれで信念があるように見える。
一周回って先なのか、ちゃんとおしゃれでもある。

シャツのことだ。

アラフォーのわたしは、青春時代はおしゃれシーンではインする文化があまりなかったように記憶している。
チビTなるものはあったが、それは短いのでインどころかアウト一択だった。
とはいえ、これはおしゃれさんではなかったわたしの記憶なので事実は分からない。

わたしにしたら、シャツの上にジャケットを羽織るのでなければ、通常は “アウト” が基本だ。
“イン” に対してハードルのようなものがある。

今日は、膝より少し長いくらいのキュロットというのかスカートぽいパンツで、トップスにはシャツではないがセーラーっぽいカットソーを着た。
パートは事務仕事で私服で仕事をしているので、少し落ち着いた雰囲気になるようには気をつけている。
こういうとき、インしたほうがすっきり見えていいかも。と出かける前にインしてみた。
アウトでもおかしくないが、インしたほうがすっきり涼しそうだ。
ま、でも実際に涼しいのはアウトだ。

ややこしいな、と思いながら “イン” “アウト” を繰り返し、ちょっとウエストあたりがしわになってしまったような気がしたので、思い切って “イン” で出発することにした。

わたしが迷っているうちに、三男がすっかり靴をはいて準備完了している。
幼稚園へ送ってからそのまま職場に行くのがいつもの流れだ。

ごめんごめん、と靴を履き、忘れ物がないかチェックしながら自転車置き場に向かう。
自転車に荷物を入れながら、まだわたしは “イン” か “アウト” を迷っていた。

三男を自転車に乗せる前に、
「ここのところ今入れてるけど、出したほうがいいかな。」と軽くポーズをとりながら彼にアドバイスを求めた。

彼は、う~ん、と眺めてから、
「入れてたほうが動きやすいから、それでいいよ。かわいい!」
と言った。
しっかりと言い切ってくれるもんだから、よし!と自信をもって “イン” で出かけた。

幼稚園に着き、彼を見送ってからふと気づいた。
さっきのセリフ
「入れてたほうが動きやすいから、それでいいよ。かわいい!」は、
体操服登園のときにわたしが三男に言っている言葉そのままだった。

わたしの自信っていったい、、、。

しかし、すでにママチャリを漕いだあと、このインをアウトしたら絶対ウエストしわになってる。
トキ スデニ オソシ ってやつだ。

ほんとに “イン” でよかっただろうか。

お客様、体操服仕様、ということになりますがよろしいですか。

動揺が始まり、よくわからない声が聞こえてくる。

ひとりソワソワしながら出勤すると、職場の人が
「あれ、髪切った?」 と聞いておいてすぐ 「切ってないか!」と言った。
やや動揺したわたしは
「髪は、切ってません。 あ、いや、髪も切ってません。(インしてるだけで切ってません。チビT仕様ではありません←心の声)」と挙動不審な受け答えをしながら、アハハ…と漫画みたいな笑い方をして仕事に取り掛かった。

結局のところ、正解だったのか不正解だったのか。
「ファッションチェック、おねがいしまーす。」はこわいので絶対に言いたくないが、謎解きが解けないくらいの気持ち悪さが残っているのは事実だ。

でも、髪切った?って一瞬思うくらい、なんかスッキリして見えた、ということだったのかもしれない。

ウジウジするわりに、根本的にはポジティブシンキングな自分を褒めて今日は “イン” でよかったんだ、ということにしたい。

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サミダレ

たわいない日常の中にある、くすっとすることや、ちょっといい話が好き。 書くことも好きだったような気がして、noteを書いてみています。
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