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カレーをつくっておく

晩ごはんを食べると一気に眠気がくる。
それをこらえて後片付けをする。
これやっちゃったらソファにダイブだ!と決めて、一気にキッチンを片付ける。

さぁ、ダイブ!!

と行きたいところを
グッと踏みとどまって、冷蔵庫のトマトを手にした。

今日は明日のカレーをつくる!!

明日は子どもたちが帰ってくるまでも、帰ってきてからも、予定がぎゅんぎゅんだ。
最終的にうちに帰るのは、習い事の迎えのあとでそれからつくるのはしんどい。

というわけで、余力を振り絞ってカレーをつくる。

お気に入りのミックススパイスと美味しいトマトが、余力にさらに力を加えてくれた。

もう、はやく座りたい。

正直なところは、寝転びたい。

でも、カレーをつくる。
がんばれわたし。

踏ん張りながら野菜を切って炒めて
いいかんじになってきたらスパイスを加える。

いい香りが漂う。

晩ごはんを食べたばかりの子どもたちが
「カレー作ってんの?」と順番に見にくる。

この辺りから、わたしはちょっと地元の有名人気取りだ。
チキン?チキンのカレー?
野菜細かいやつ?
あのスパイスのカレーだよね?
インタビュー攻めにあいながら、
はい、下がって下がってお鍋熱いよ~と散らす。

ちょっとだけ食べてみたいな。
少し辛いやつだよね。
と、また寄ってくる息子たち。

まだ食べれないから、と散らす。

生では食べてくれないトマトをたっぷり投入して、ぐつぐつ煮込む。

少しだけ味見。

いいかんじだ!

大きな達成感を胸に、味見をしたい人を募る。

出来立てカレーをわいわいと少しずつ舐めて、
「ちょっと辛い!」と嬉しそうに言う。
「ほんとだちょっと辛い!」とまた同じことを嬉しそうに言う。

チーズをのせたい、だの
目玉焼きをのせたい、だの リクエストが飛び交う。

さぁ、ドヤ顔で決め台詞。
「これは明日のカレーだからね」

明日の晩ごはんについてもう考えなくていいこと
明日は予定を存分にこなし楽しむこと

カレーをつくっておく、で生まれる余裕。
わたしを二割り増しでやさしくしているような気がした。

カレーをつくっておく、みたいな余裕。 大事だ。

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