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【撮影スタジオ】おすすめLEDライト

金持ちです。
5年以上撮影スタジオを運営していて、LEDライト(定常光)について試行錯誤しているのですが、おおまかな方針が決まったので記事にしました。
この記事はこんな人向けです。

・スタッフ非常駐の撮影スタジオを運営している、運営したい
・LEDライトのことが何もわからない
・スタジオで動画撮影の需要を取り込みたい
・スタジオにコストとパフォーマンスのバランスが良い物を揃えたい

あくまでも「無人撮影スタジオの貸出機材でコレを置くと客単価の高い動画撮影や法人撮影を取り込める可能性があがりますよ」というスタジオ運営側の考えなので、カメラマンとは差異があるかもしれません。

また、この記事も途中から有料記事になります。有料部分では本記事の総括とおすすめ機材リスト(エクセル)を公開しているので、「一目でおすすめを理解したい、各機材の特徴を把握したい」という人は購入してください。

自分のスタジオの運営方針は下記の物なので、方針や考え方によって揃える機材のグレードは変わってきます。

・法人撮影(プロカメラマン)の使用に耐えうる設備を揃える
・スタジオの広さは45㎡~70㎡前後
・価格帯は6,000円~10,000円/1h
・機材や設備は万一壊れても許容できる値段にする
・広すぎず狭すぎず、高すぎず安すぎず、必要な機材や設備が揃っている「丁度いいスタジオ」

◆LEDライト(定常光)

ストロボ(瞬間光)に対してLEDライトは「定常光」。常に光り続ける照明です。ストロボはスチール撮影のみに使用しますが、定常光はムービー撮影、出力が高いものはスチール撮影でも使用できます。

昔はハロゲン電球やHMIといった消費電力が大きく、使っていると熱くなるライトでしたが、近年は寿命も長く熱くならないLEDが主流です。なので、おすすめもLEDライトのみ。

LEDライトも語ると長くなるので、必要な要素だけ書きます。

【重視するポイント】
・出力(W):
大きいほど良い。
静音:動画に放熱ファンの音が入らない方が良い
・CRI:
演色評価数。95以上推奨。100に近いほど良い。
・調光調色:
バイカラー(電球色と昼光色の2色)推奨。
フリッカー:この機能が無いと撮影した動画内で光がちらつくが最近のLEDライトはほぼフリッカーレス仕様なので割愛

▼ライトの形状(リング・パネル・スポット)

「ストアポリゴンズ」より引用

ライトの形状はだいたいこの3つに分けられるけれど、「スタジオで客単価の高い法人撮影、動画撮影を取り込みたい」という場合はスポットタイプがおすすめ

リング:個人のWEB会議やSNS投稿用の動画撮影でよく使用されるが、法人の撮影ではあまり使用しない。個人客メインのスタジオなら設置もあり。出力は弱く、なぜか非常に壊れやすい。
パネル:リングよりも出力が高く、価格も安い。拡張性がないのが難点。サブライトとしては使えるが、メインライトとしては出力が物足りない。
スポット:出力が高く、拡張性があるが価格は高い。メインライト用。

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▼メインライト、サブライト

LEDライトは最低でも2灯、3灯あるとなお良い。理由は下記ブログを参照。

メインライト(キーライト)
200W~300W推奨。この出力になると価格は5万~10万ほど。
サブライト(フィルライト、バックライト)
60W~150W推奨。価格は2万~5万ほど。

なるべく安くしたい人
メインライト(200W)×1、サブライト(100W)×2
お客さんから不満が出ないレベルにしたい人
メインライト(300W)×1、サブライト(150W)×2
という構成がおすすめ。

有名なメーカーで上記の構成を再現するとどうなるか。要件を満たしているモデルで一番安い物を選んでいます。

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▼NANLITEで構成(15万円)

中華メーカー。紹介する3社の中で一番老舗。「FS」シリーズがおすすめです。というか自分はコレを買っています。もうこの記事はココで完結するレベル。

FSシリーズ
・出力:
175~350W(△~〇)
静音:静音ファン実装(〇)
・CRI:
≧96(〇)
・調光調色:
バイカラーモデル(〇)

なので3台買うならば、
メイン:FS-300B×1
サブ :FS-150B×2
となる。合計で約15万。総出力は後述するGODOXをしのぐ700W。でも5万円ほど安くなる。

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▼GODOXで構成(20万円)

コレも中華メーカー。ストロボの方が有名かも。

「GODOX」HPより引用

GODOX、Amazonで購入しようとするとも~同じ機種でも何ページもあって非常にわかりづらい。どうにかしてくれ。2024年2月現在、要件を満たしているGODOXのLEDビデオライトは「SLⅡシリーズ」「SLⅢシリーズ」がおすすめ。

SLⅢシリーズ
・出力:
160~330W(△~〇)
静音:ファンレスボタンあり(〇)
・CRI:
≧96(〇)
・調光調色:
Biがバイカラーモデル(〇)

前世代のSLⅡシリーズから150W以上のモデルはファンレスボタンがついている。残念ながらそれ以前のモデルや出力のライト(SL60)にはないので、GODOX製品で揃える場合は最低でもSL150Ⅱ以上のモデルを買うしかない

なので3台買うならば、
メイン:SL300Ⅲ×1
サブ :SL150Ⅲ×2
となる。合計で20万円。総出力は660W。正直、GODOXはストロボはコスパが良いけれどLEDライトはそんなにコスパが良くないと思う

いちおう、215Wのものもあるけど中途半端な印象。

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▼Aputureで構成(13万円)

コチラも中華メーカー。「Amaran」シリーズが手ごろ。

Amaranシリーズ
・出力:
100~200W(△~〇)
静音:28dBという静音性〇
・CRI:
≧95(〇)
・調光調色:
バイカラーモデル(〇)

なので3台買うならば、
メイン:Amaran200x-S×1
サブ :Amaran100x-S×2
となる。合計で約13万。総出力はNANLITEの700Wより大きく劣る400W。2万円安くなる。多分一番静か。

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▼とにかく安くLEDライトを導入したい

「とにかく安くLEDライトをスタジオに置きたい」
「3灯じゃなくて2灯で良い。出力も知らん!」という人には、「NEEWER 660 PRO」がおすすめ。出力50Wとパネルライトの中では高い部類。ただ、お客さんから「光量が弱かった」というクレームはいつか来るかもしれない。

メインかつサブ:NEEWER 2パック 660 PRO×1
約4万円。総出力は最低の100W。

正直、この構成で本格的な動画案件、「大きな撮影」はあまり受けられない。youtubeやtiktokなどの「そこまで本格的でなくて良い」という「小さな撮影」は受けられると思う。

「せめてメインライトは本格的なのを!」と
メイン:NANLITE FS-300B×1
サブ :NEEWER 2パック 660 PRO×1
にすると約10万円。正直コレにするくらいなら+5万払って全てNANLITEにした方が絶対良い。

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◆総括(有料ゾーン)

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