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【DIY】防音パネル作成

今回、DIYで防音パネルを作成した手順や、賃貸物件の壁の造作について調べたのでソレをまとめた記事です。

隣室からの騒音に悩んでいる人、レンタルスペースや店舗で自分の部屋から発生する音に悩んでいる人向け

なるべく文章が短くなる様にかなり単純に記載しています。「▲▲という理由により◆◆だ」とは書かず「◆◆だ」という感じ。
より正しく詳しい情報は参考にしたブログや動画のURLを記事の最後に貼るので各々で確認をしてください。

この記事の内容

①たいていの賃貸物件の壁は石膏ボード作り。
②その防音性能は30~35dB減衰程度で隣室の音が聞こえる。
③DIYで防音処理をしたい時の手段は2つ
・防音壁を自作する ※手間がかかるが効果はパネルよりある
・防音パネルを自作する ※手間がかからないが効果はそれなり
④そもそも、音で悩まされたくないならコンクリート壁の物件を探そう
※防音性能の高い物件の賃料はお高め(*´◯`*)

「壁が薄い物件」とは

建物の構造は「木造・鉄骨・鉄筋コンクリート(RC)」で分類されて、防音性能は木造<RCだというのは有名な話。

賃貸物件探す時「騒音を避けるならRCの物件を探そう」ってよく聞きますね。壁がコンクリートだから、音(振動)を通さないので遮音性が抜群。
でも、建物がRCだからと言っても、部屋と部屋を区切る壁がコンクリではなく石膏ボード(ブラスターボード)、という罠がある。

そして石膏ボードの壁は防音性能がそんなに高くなく、お隣の音が聞こえるのです。音=振動で、石膏ボードはコンクリより軽く、音(振動)を伝えやすいから。

「部屋の壁が薄くて隣の音が聞こえる~」という物件は木造でもRCでもだいたいがこんな作りです。

「この基準を満たせばOK」ということらしい

石膏ボード壁の防音性能の詳しい解説は下記の画像を見てください

引用:アン・ノイズ「 壁の種類と防音性能」


一般的な石膏ボード壁の防音性能は30dB

防音性能が30dBとは下記の様なもの。

  • 隣接する部屋Aと部屋Bがある

  • Aで80dBの音が発生する

  • Bには50dBの音が届く

80dBと50dBの音量のイメージ

うるさい掃除機の音が82dBです。お隣から掃除機の音が聞こえるのは壁が30dBくらいしか減衰してないから。この防音性能が10dB向上するとかなり快適になりますね。

レンタルスペースでは、利用するお客さんによっては80dB以上の音が発生します。大声での歓声が85dB、独唱が90dBくらいです。テレビゲームやスポーツ観戦で熱狂するとこれくらいの音が出ます。

【防音対策①】
壁を厚くする(壁の質量を増やす)

単純に壁を厚くします(壁の質量を増やす)。「防音=重さ」です。ただ、石膏ボードを壁に貼るだけでは効果がありません。その理由は下記を参照。

壁を厚くするには下記の施工が必要です。

  • 垂木や軽量鉄骨(LGS)で枠を作る

  • 枠にグラスウール(吸音材)を貼る

  • 石膏ボード(12.5mm)を貼る

  • 遮音シートを貼る

  • 石膏ボード(12.5mm)をまた貼る

  • 石膏ボードにペンキ塗装か壁紙を貼る

実際にやったのがコチラ。

あとは壁紙や塗装をして完成

DIYに慣れていてもめちゃくちゃ大変です。防音効果はあります。

【防音対策②】
防音パネルを設置する

壁を作るより手軽に防音対策をしたいなら、防音パネルがオススメですが、前提としてAmazonで「防音材」で検索すると出てくるコレらは防音には殆ど効果がありません。コレを壁に貼って防音対策をしようとしている人は辞めた方が良いです。

※吸音の効果はあります

防音は「吸音+遮音」の2つの機能を備える必要があります。その機能を備えたパネルを作るにはどうしたらいいか。答えは「吸音材+遮音材+吸音材」のサンドイッチ構造

引用:ピアリング:「ワンタッチ防音壁」

そしてソレはすでにピアリングさんから「ワンタッチ防音壁」として販売されています。

効果はレビューやTwitterやyoutubeで調べるとかなりあるようです!が…これがかなり高価(たけ)ぇ~~~!!
壁一面に設置して効果を発揮するのですが、15万円~30万円くらいかかります。なので手作りすることにしました。


防音パネル作成手順

▼必要な素材
吸音材(ロックウールボード、MGボード)
遮音シート
・白い布テープ
・2×4材
・ラブリコ
・壁紙 ※吸音材を包む素材や色にこだわる、単価を下げたい場合
・スプレーのり ※壁紙を貼る場合

▼必要な道具
・定規  :100cm以上推奨。吸音材をまっすぐ切るのに便利
・カッター:吸音材や壁紙のカットに
・はさみ :遮音シートや壁紙のカットに
・ブルーシート:のりを使う場合、養生用に
・ブラシ :壁紙をキレイに貼るのに必要

▼作り方
①遮音シートを吸音材より少し小さく切る
②吸音材1の上に①を乗せる
③吸音材2を②の上に乗せる
④布テープで包む

吸音材のサイズの調整が必要な場合、下記の様にカットする。

防音パネルを設置後

こうなりました。

防音効果は下記の動画をご覧ください。
音楽の大音量が減衰しています。


防音パネルの性能を向上させたい場合

「防音パネルの厚みを増やす」=「防音パネルの重量を増す」です。繰り返しますが、「防音=重さ」です。

今回自作したパネルは
吸音材:25㎜
遮音材:1.2㎜
吸音材:2.5㎜
壁紙 :1㎜
の合計厚さ52㎜、重量3.8キロ、減衰7~9dBです。

吸音材がさらに厚い物を使用します。

吸音材:50㎜
遮音材:1.2㎜
吸音材:50㎜
壁紙 :1㎜
の合計厚さ120㎜、重量約7.6キロになります。防音性能は作成していないのでわかりません。重量が2倍だから防音も2倍!ということはありませんが、防音性能は確実に向上します(ピアリビングさんに質問済)

部屋が10cm狭くなる、単価が1,000円あがるというデメリットがあります。


防音パネルを貼った壁をオシャレにしたい場合

つっぱりに使った2×4の木材に動画の様に有孔ボードを張り付けるのが良いと思います。「有孔ボード 壁 オシャレ」で検索したら色々なアイディアが得られます。


単価の話

吸音材はシートでくるんである「化粧吸音材」と裸のままの物があり、自分はより安く仕上げるために、裸の吸音材に壁紙を巻きました。安く仕上がりますが大変でした。作成の流れは下記のツイートのツリーで確認できます。

ワンタッチ防音パネル、化粧吸音材(DIY)、裸吸音材(DIY)の単価は下記の様になります。サイズ90×60cmで作成した場合の単価です。
①ワンタッチ防音パネル:10,000円
②化粧吸音材     :4,000円+10分の作業
③裸吸音材      :2,100円+40分の作業

コストと制作の楽さのバランスで、②での作成をオススメします。

総論

・防音性能最強のコンクリート壁の物件を借りよう
・ただし、賃料はお高め
・石膏ボード壁の物件の場合、対策をしよう
※動画配信やレンタルスペースの様な大きな音が出る場合
・DIY初心者には防音パネル作成がオススメ
※安い、楽、パネルの使いまわしができる
・ガッツリ防音したいなら防音壁を作ろう


参考記事

防音について勉強する際に非常に勉強になった記事、動画です。


参考動画


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