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155夜 Songs In The Key Of Life / Stevie Wonder

11月に他界した義母の49日があり、長距離ドライブをした週末。車の中の選曲権はドライバーである私にあるものの、家族がいるときは無難な選曲になりがち。
アース・ウィンド&ファイヤーの「All 'n All(太陽神)」を娘に聴かせようと思ってかけてみたのですが、反応がなくて残念でした。どうやらヘッドホンを付けてゲームをしていたようです。。。

昨夜、「「All 'n All(太陽神)」は何から何まで完璧なアルバムだ」と書きましたが、同時にいくつかのアルバムのことも思い浮かびました。
この「キー・オブ・ライフ」はそのうちの1枚です。(2枚組でしたが)

スティーヴィー・ワンダーさんの才能が開花して咲きほこった時期の最高傑作です。
湧き出すアイデアと創作意欲を抑えきれないという感じでしょうか。
ファンキーなナンバーから優しいポップソング、美しいバラードまで、収められた21曲はバラエティに富み、全てが名曲、大好きな曲ばかりです。
豪華なゲスト・ミュージシャンの起用も成功していて、まさに完璧な名盤です。

スティーヴィー・ワンダーさんは、シンガー・ソングライターであり、マルチ・プレーヤー。子どもの頃からキャリアをスタートした天才ミュージシャンです。
「キー・オブ・ライフ」に至るまでに20枚近くのアルバムを出しているだけでも驚きですが、この作品を発表した時、彼が26歳という若さだったのは驚愕です。(だとすると、「インナー・ビジョンズ」は、23歳の時の作品で、「トーキング・ブック」は22歳の作品?!)
若い感性が優れた芸術を生み出すことがあることは理解していますが、彼の作品には若さを武器にした創作というよりも、成熟した人間性のようなものが感じられるのです。
いくつになってもずっと聴いていられます。

キャリアが長く、シングル・ヒットも多いアーティストですので、ベスト盤で聴くことを否定はしませんが、この「キー・オブ・ライフ」は、才能と創作意欲が見事に結実した傑作ですので、是非アルバムで聴いて欲しいと思うのです。