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148夜 OFF THE WALL / MICHEL JACKSON

中学生の頃から親しくしていた友人が死んだ。
というか、死んでいたということを今日届いた喪中はがきで知りました。

親しいと言っても喪中はがきで知る程度の付き合いじゃないかと言われてしまいそうですが、実際、年をとってみると多くの友人との関係がそんなものになっているのです。

当時 全盛期だったツッパリ系の不良では無かった私たちは、見た目は真面目な格好をしていながら、中高生の頃から外で飲み歩くような、世を舐めたガキでした。
ただ、いつも一緒につるんでいるような仲では無く、お互いの生き方には干渉しないスタイルでした。
高校からはそれぞれ別の学校に進学しましたが、お互いに同級生とは行けない店に行ってはウィスキーを煽っていたという感じです。
大学生の頃になると、酒が好きだという以外、その他の趣味は全く噛み合わない二人になっていることが分かりました。
彼が得意な英語を活かして某優良企業の海外勤務になった時は、「遊びに行くよ」と言ったものの、20年以上の赴任期間中、一度も足を運ぶことはありませんでした。
それでも、帰国しているタイミングや同窓会などがあれば、会わずにいた時間など無かったような親密さで話し合ったものです。

趣味も性格も生き方も違いましたが、優しい心を持ったいいヤツでした。
変なところにこだわりを持って、凝り性でした。
笑う時は、いつもどこか照れたような、はにかんだ感じでした。
大人になってからは数えるほどしか会っていないハズなのに、意外といろいろと思い出すものです。
でも、本当は何も分かっていなかったのだろうなぁ。
お互い干渉しないのが居心地よかった若い頃のスタイルを止めて、もっと会って、もっと話して、もっと酒を飲んでおけばよかった。そうしておけばよかった。

すでに49日も過ぎていますが、明日、はがきをくれた奥さんに電話をして、弔問に伺わせてもらい、お別れをしてこようと思います。

「スリラー」「バッド」で、キング・オブ・ポップに昇りつめたマイケルさんですが、その前に作られたこの「オフ・ザ・ウォール」もまた超名盤です。
高校生の頃に彼と飲みに行っていた店でも、よくかかっていました。
ソウル、ディスコ、ファンク、ブギー、AOR の美味しさが全て極上の技で料理されています。
一生聴けます。

今日はもう遅い時間ですが、もう少し聴きながら飲もうと思います。