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初心者のためのファンダメンタル分析(1)

以前の記事で、「各国の中央銀行が金利政策と銘打って、市場にお金をバラまいたり、引き上げたりします。そして、どのタイミングでそれを実行するのか、前もって発表する。」と書きました。ただ何でお金をバラまいたり、引き上げたりするのかや、どうして前もって行う事を発表するのかついては、詳しく書いていませんので、今回は、その事について簡単に書いてみたいと思います。

まず金利政策についてですが、中央銀行の仕事は景気の「安定化」です。景気は強くなりすぎても、弱くなりすぎてもダメなんです。黒田さんも、パウエルさん(アメリカの中央銀行のトップ)も、ドラギさん(ヨーロッパの中央銀行のトップ)も「毎年2%程度で成長欲しいなぁ」と思っています。なぜそう思うのかについては、またどこかで書きますが、とりあえず、「中銀は経済を安定させたい」という事だけ知っていただければ十分です。

この「安定させたい」という事から、中央銀行は今後の金融政策について、「明日から緩和!」みたいな急な動きはせずに、どのタイミングで舵をきるか計画を立てて、その日に向かって徐々に、「ちょっとねぇ、あのねぇ、考えてることがあるんだよねぇ」といった具合に、手の内を明らかにしていきます。これが「中央銀行とマーケットとの対話」と呼ばれるものです。

急に舵を切るとどうなるか?例は色々あるんですが、スイスフランの暴落なんかが有名ですよね。なんの前触れもなく180度舵を切ったのでああなったわけです。この辺も具体例を用いて説明したいのですが、書きだすと、今回伝えたいことが書けなくなるので、またどこかでという事にさせて下さい><

中央銀行は経済を安定させるために、巨額の資金をマーケットに投入したり、引き上げたりするんですが、あまりに急にやると相場が大荒れになってしまうので、ちょっとずつ情報を小出しにし、スイスフランの暴落といったようなことが起きないようにしてるんです。そして、ファンダメンタルズ分析で動く投資家たちは、中央銀行の発言に耳を傾け「そろそろ動くな、それならww」とタイミングを図るのですが、中央銀行は情報を小出しにするので、「あのね〜」の段階で、「ん?動くのか?」と早々に行動を起こす投資家ももいれば、「ほら最近CPIが悪いじゃん、だから、、ねぇ、そうでしょ?」と、中央銀行からの確信めいた発言を待ってか動く人、そして、緩和などの「決定」で動く人、などなど、個々の投資行動にバラつきが生まれます。投資家全員が一気に行動を起こすと急登や暴落が起きてしまうので、情報を徐々に公開して、投資家の動きにバラつきを持たせる、これが中央銀行の狙いなんです。

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実際の分析方法

1:金融政策は、お金を出すか、お金を回収するか、この二つしかないので、発言の内容が難しくても、どちらの方向に進もうとしているのかを知るのはさほど難しくありません。

お金を出すなら(緩和)(利下げ)、通貨安
お金を回収するなら(引締め)(利上げ)、通貨高

2:
a「アメリカと日本の緩和と引締めが、実際に行われた日付と時間を過去から~現在に渡って5年分ぐらい調べる。」
b「検索ボックスに(ロイター 金利)と入れるとロイターの記事の金利関係にだけのマテリアルが読めるので、日銀とFRB(アメリカの中央銀行)が緩和や引締めを実施するまでに、どういう発言をしたかを読む。そこでポイントになるのは、新聞社やアナリスト、投資関係者の言う事は、すべて無視。」
c「読みながらドル円の動きも一緒に追いかけていく。」
d「これを2階通りぐらいやると(金融政策むっちゃ大事やん!)ってなります。」

これをやるとわかるのが、「金融政策に関係するファンダメンタルズの変化は後出しでも利益が出せる。」という事です。それから、bをやってみると、「金融政策の担当者ってホント遠回しに言うよな~でも、遠回しにしか言えないもんね~」というのが良くわかる上、実際にいつ「引締め」「緩和」が行われるか、かなりの確率で当てられるようになります。

さて、記事が長くなり始めたので、今回はここまでにします。次回は、実際に金融政策に関係するイベントの後、相場がどのような動きになるのかについての記事を書こうと思います。

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