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投資初心者に起きる「勘違い」〜「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン 」

「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」この2つの言葉を聞いたはありますか?

これを不動産で例えるなら、「キャピタルゲイン」とは、不動産の価格が上がりそれを売った時の差額を指します。そして、「インカムゲイン」とは、家賃収入(年間利益3%〜7%)の事です。株でいうなら配当金(年間2%程度)、FXなら金利差(金利の高い通貨を買えば年利数十パーセント付きます)。これが「インカムゲイン」にあたり、安く買って高く売る事で得られる利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。

お金持ちのするいわゆる投資というのは、キャピタルゲインでなく、インカムゲインだと言われています。

不労所得で暮らすというのは、何億、何十億という余剰資金のあるお金持ちが、不動産や株に資金を投入して、年間に入る家賃や配当金が、投入した金額に対して数パーセントでも、何百万、何千万になるので、働かなくていいという状況の事なんです。

スパーリッチと呼ばれる人たちが、朝から晩まで、パソコンの画面に張り付いて、一喜一憂しているわけないじゃないですか(笑)

ところが、FXの場合、インカムゲイン狙いでなく、キャピタルを取りに行くという印象を受ける事が多いですよね。FX業者の広告はほとんどそういうものばかりです。

投資✖️お金持ち✖️キャピタルゲイン

投資✖️お金持ちというイメージはいいんですが、そこにキャピタルゲインをくっつけてFXを宣伝するのは、狡いですが、上手いとしかいいようがありません。不労所得で暮らすお金持ちは、利回りだけで暮らしているので、「買った!売った!損切!」みたいなこと毎日のようにしなんですが、投資素人はそういうことをよく知らないから、簡単にカモにされてしまいます。

投資✖️お金持✖️インカムゲイン

こっちが投資で不労所得を得る正しいイメージなんです。

キャピタルゲインを狙うのは投資とは呼べないが、投資スキルとしては必須。

「インカムゲイン」を得ることができない貧乏人は、情報商材屋や証券会社の餌食になるしかない、というトーンで話を進めてきましたが、ここからが、本題なんです。

実は、インカムゲインを得るためには、キャピタルゲインを取る実力が必要不可欠なんです。

テレビの特番なんかで、億単位の資金を株で運用し、配当金や株主優待で生活をするいわゆる投資家を見てうらやましく思った事はありませんか?

例えば、株に3億投資しているのであれば、年間2%が利回りだといわれているので、毎年600万、何もせずに入ってきます。ただ、ここで注意しないといけないのが、利回りとして、年間600万円、得ることができるかもしれませんが、株の価値が下がった場合、そちらで損が出る可能性があるという事です。

テレビの出演の翌日、株が10%下がったとしましょう。3億円で株を買っているので、3000万の損が出ます。ただ、これは評価損といわれるもので、「今売ったら2億7000万円になる」というだけで、それを手放さなければ、損は確定しません。

とはいうものの、この投資家の気持ちになって見て下さい。怖くて怖くてたまりませんよね。表情はどれだけニコニコしていても、心の中では両手を合わせて大声で神に祈りを捧げていることでしょう。

「インカムゲイン」を得られるお金持ちなのに、どうしてこんなことになったのか、それは、「キャピタルゲイン」を軽視しすぎたためです。投資家の中には、「キャピタルゲイン」を取りに行くのをギャンブル的な行為だという人がいますが、本当に投資家を目指すのであれば、キャピタルゲインを考慮しないなんてありえるわけがないんです。

キャピタルゲインを軽視するのは、商品の値打ちを無視して買い物をするのと同じ。

キャピタルゲインを取ろうとする行為は言い換えると、こうなります、「扱う商品の値打ちを知ろうとする」。商品の値打ちが分からない投資家なんている筈がありません。

「値打ちを知る」というのは、自分の思い込みでなく、他人から評価としての価格が上がるのか下がるのかある程度予測でき、どういう展開になった場合、その商品を手放さなければならないのかというのを知っているということです。特に損切ができないと、いかにお金があろうが、末路は、例に挙げた投資家と同じです。

「buy and hold」の本当の意味

投資の神様にウォーレンバフェットという人がいますが、「買ったら売るな。」と言っています。これを聞くと、損を抱えた投資素人は、「損切をしなければ助かるということか!」と、変に前向きに損を耐えようとしますが、大間違いです。

ウォーレンバフェットも損切をします。つまり、バフェットもミスをするしミスをすればそれを素直に認め修正するという事です。それを説明するのに丁度良い動画がありましたので紹介します。動画の中で女子学生に「今まで一番最悪の投資は?」と聞かれ、その答えの中で彼はこういいます。

"There is no way I'm going to make a lot of business and investment decisions without making some mistakes. I may try to minimize them”「ミスなしでたくさんのビジネスや投資の判断を下すなんて不可能だ。そして、できるのはそれを小さくしようとする事。」

当然の事ですが、自分が手を出した商品やビジネスに値打ちがないと思えばさっさと損切、そして、おそらく彼の場合、他の人から見てまだまだ保有する値打ちのある商品でも、これ以上の利回りが期待できないとなると、見切りをつけて、売って利益(キャピタルゲイン)を得ることもあるでしょう。投資の神様が自分が扱っているものの価値を過大評価したり、損切ができずだらだらと損を持ち越すような真似をするわけがありません。

では、「買ったら売るな。」とはどういう意味なのでしょうか?

まず「買ったら」という言葉に後ろに、「いいもの」「値打ちがあるもの」という副次的な言葉が隠れています。そんなのは当然です、投資の神様が買うという判断を下しているわけですから。それから、「売るな」の部分ですが、ちょっと値段が上がったぐらいで「いいもの」「値打ちがあるもの」を売却してしまうのは、愚かな行為だという意味です。おそらくそのようにして失敗した投資家をたくさん見てきたのでしょう。

どうしてそうすると失敗するのか、それを説明しノーベル賞を取った学者の話を記事に書いています。利益が出そうならすぐに売却したくなる人間の心理、そして、それにより人は結局損をしてしまうというのが良くわかると思いますので、投資初心者の方は読んでみてください。投資初心者なら絶対に知っておくべきです。→読んでみる。

キャピタルゲインを狙う事に消極的な投資家は、「値動きなんか誰にもわからない。でも、利回りは約束されている。確実なものを取るべきだ。ウォーレンバッフェトもいってるじゃないか、買ったら売るな。」と言いますが、言葉だけ持ってきて自分のいいように解釈を変えるのは怖い事です。これじゃまるで、買ったものが暴落すると起こるどしようもない状況を、バッフェのセリフを使って誤魔化そうとしているようにしか思えません。

自分が買おうとしているものに値打ちがあるのかどうか、つまり、「キャピタルゲイン」がある程度期待できるのかどうか、それを見極めた上で、「インカムゲイン」を取りに行かなければ、いかにお金をもった投資家であっても、素人同然です。

パソコンに張り付いたり、本を読んだりして値動きについて色々考える行為は、投資家して最低限できなければならいな事なのです。

ご精読ありがとうございました。

#投資 #投資初心者 #FX #仮想通貨 #インカムゲイン #キャピタルゲイン  

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