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2020.3.27 リトル・ショップ・オブ・ホラーズ@シアタークリエ ※ネタバレ有

いよいよ新型コロナウイルス感染症がやばいよと言うことになり、私が行った3月27日の夜の公演をもってリトショは千秋楽となりました。

"新型コロナウイルス感染症に関し、政府および東京都より示された方針等を踏まえ、【3月28日(土)~4月1日(水)】の期間、公演の中止を決定いたしましたので、お知らせいたします。"

(引用:https://www.tohostage.com/cancel2020_5.html

この後、予定されていた地方公演も全て中止になってしまいました。制作してきた方々、出演者の方々、その他関わってきた方々の気持ちを思うとやり切れません。

日比谷のシアタークリエは初めてでしたが、消毒液を設置したり、高熱の人を検知できるサーモセンサー?を導入していたり、スタッフの方々もマスク着用される等、感染予防のため涙ぐましい工夫をされており心が痛みました。1日でも早く、また以前のように観劇ができる日がやって来ることを祈念しております。

さて、内容なのですが、すごくざっくり説明すると、全然繁盛していないリトルなショップで主人公の青年シーモアがある日「パックンフラワー」のような「オードリーⅡ」という人間の血を吸って成長していく悪魔のような植物をお店に置いたところ金回りが良くなっていき、初めはシーモアが自分の血をちょっとずつあげていたもののオードリーⅡの食欲?はとどまることを知らずに更に血を求めるようになってしまい、豊かになっていくのと同時にどんどんシーモアの周囲の人がその餌食になっていってしまう、というコミカルタッチで描かれる悲劇という感じでした。ストーリーも面白かったし、楽しいシーンと悲しいシーンの起伏のバランスがすごく良かったです。

あまり他のキャストさんのことをちゃんと調べずに行ったのですが(さゆと特撮の番組のカーレンジャー特集で共演した「岸祐二」さんが出演していることだけ知ってました)、最後にオードリーⅡの声での出演はデーモン閣下ということが分かり、すごくびっくりしました(とても迫力のある声だったので)。

原作は「1960年に公開されたアメリカ合衆国のB級ホラー映画」らしいです。

井上小百合さん演じるオードリーはヒロイン?的なポジションでしたが、先日観劇したミュージカル「天国の本屋」のぶっきらぼうな感じとは正反対、またセーラームーンで演じた天真爛漫さともちょっと違う、ピュアなお嬢様でありなおかつ天然に小悪魔な女性の役柄で、私が今まで観た井上さんの芝居の中でのキャラクターの数々とはまた違ったテイストのキャラクターでした。もしかすると私が観なかった「リトル・ ウィメン~若草物語~」あたりで演じたベスとちょっと近いのかも知れませんが…そのピュアさとはまた全然違うと思います。声の出し方・仕草も上品な感じに登場時点で完璧に作り込まれており、また違った井上さんの魅力を見つけることができました。

(ちなみに私の目がおかしくなかったとすれば、乃木坂46LLC代表の今野義雄氏も来られていたように思います。2階?の関係者席みたいなところに一緒に若い男性と来ていたので、もしかすると乃木坂46LLCの若いスタッフの方なのかな、乃木坂でやってきたメンバーの舞台はこんな感じなんだよと見せに連れてきたのかな、とか思ったりしました)

ちなみに幕間のわずかな休憩時間にも「I see...」を聴いていることを、今野さんに念力で伝えようとしていました(サイコ)。

↑感想文。

幕が上がるのは当たり前じゃないんだなということを強く実感しました、という趣旨のことを井上さんはおっしゃっていたかのように思います。各出演者が忙しいスケジュールを調整し、時間をかけて稽古をし、本番に向けてコンディションも万全にして臨んでいるということを思うと、辛くなります。また同じキャストを集めて公演をするのは簡単なことではありません。

今回のコロナウイルスの件は勿論ウイルスがそもそも悪いとは思うんですが、「8割」は人災、というより政府のせいと思います。正直8割でも済まないと思います。

こういうシアタークリエで芝居をすることができるレベルの役者達、またハコとしてのシアタークリエも勿論損失は大きいでしょう。ですが、更に小規模なハコでやっている役者の卵のようなまだまだこれからという方々にとっては本当に死活問題だと思いました。少しばかり補償してそれでどうにかなるのならいいですけど、こういう時に「やっぱり役者で食っていくのって難しいのかな」と思う人が増えれば演劇業界全体がゆるやかに死んでいくんじゃないかなと思います。数字(それも、政府が発表しているものは見せかけだったりソースが不明・作為的なものだったりすることが多いですけど)で定量的に把握できる以上の、何かしらのダメージの大きさ、これは結構バカにできないのではないでしょうか。

これは別に演劇業界に限った話ではなく、飲食店とかだってそうだし、色々な産業に言えるのではないかなと思います。

こんな状況下、本来ならば国が率先してきちんと補償をするべきだと思いますが、イチ舞台ファンならばこういうアクリルスタンドも買うということが、大事だと私は思います。中止になったイベントのグッズとかも、バンバン売ればいいと思います。

ちなみに2期生ライブグッズでの集金、私は嬉しかったです。


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