仮面の独白 2.病魔の仮面
(長くむしばむような昼が去り、博物館には再び静寂が訪れた。その夜の収蔵品たちはいつものように眠りを貪りはせず、目を覚まして何やらこそこそと語り合っていた。抱き合う精霊の像は交互に囁きを交わし、トランプをする骸骨の人形は、何千回と繰り返した退屈な賭けを止め、新たな物語を話題にして、久方ぶりに盛り上がった。展示室には期待の気配が満ちていた。しかし獣の仮面は沈黙し、もう語ることはないというように、どこか遠くを眺めていた。)
わたしは病魔の仮面。
(新たに語り始めた木製の仮面は、歪