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ネーミングはヤバいが役に立つ

物書きのプロも友達に多く、アドバイスを求めたしもしますが、なんかみんな気を使ってくれて、率直な意見を言ってくれない。
「面白いんだけど、ちょっと...」みたいな物言い。
空気感で何となく分かる。

癖が強い

そういう事だと思う。だから僕の人間性や日頃の言動を知ってればそれなりに面白いけど、万人に伝わりやすい文章じゃあない。
そういうこともあって、文章の勉強がてら、たまにはnote編集部のおすすめ記事も読みます。

すると「なるほどね」とか「上手いこと書くなあ」って記事はあるけど、心を鷲掴みにされるようなのはないんだなぁ。
noteも企業だし、今はコンプラ云々あるから、おすすめは、無難な選択になって当然で、刺激的なモノがあるはずない。だから、僕が求めている物がおすすめにあるはずがなく、そういうのを発掘する楽しさもnoteにあると思います。

そんな、絶対おすすめにはあがらないけど、僕が見つけた。最高の一遍を紹介します。

男には女に自分の足跡を残したいという
隠れた《黒い欲望》があるように
サティは思う。
『この女をものにしたい』
そのエナジーを注ぐ。
(中略)
男の中には女に
自分の存在を誇示したいという
根源的な欲望があるようだ。

決して他所では見せない女の姿を
独り独占し
『それを知っているのは俺だけだ』
とその特権を担っている事実に
密かに悦に浸りたい。
出典元:「リベンジポルノと焼身自殺」サティ sati

基本、彼女の書く内容メチャメチャエロい。
特にこれには、暴力的な部分、有り体に言えば「生と死」が詰まってて、興奮した。

興奮を隠すように、コメントではついつい、おちゃらけたやりとりしてしまったが、この手の文章で感情が高ぶったのは花村萬月の「花折」読んで以来だ。

男って「コレクター志向」や「カスタマイズ志向」が女よりも多分強い。僕の場合「ネーミング」という癖があって、身近なモノになんでも名前を付けたがる。
例えば僕の登山用ストックには「雲斬丸」という名前があり、リュックサックは「赤鬼」だ。

「いや~。今日は塔の岳で、雲斬丸に助けられちゃってさ」
と僕が言うと、カミさんは、何か汚いような物を見る目で僕を一瞥し、
「そういう中二病みたいなの止めてくれる」と言う。

「自分のモノなんだから良いだろう」
そう僕が反論すると、
「そういえば私の自転車に勝手に名前付けてるでしょ」と言い返した。

確かに僕は彼女の自転車にブケファラスという名前を付けている。主に使うのは僕なのだ。

「わかったよ。もう止める」
ここでネーミングの由来を説明しても理解は得られない。だが名前を口に出さなきゃ言い訳で、心の中では、チャリンコをなんと呼んでも自由だ。まあ、表面的には譲歩したが、この件は僕の勝ち。しかも圧倒的勝利!

僕は敢えて苦虫を噛み潰すかのような、渋い表情を保って、心の中でガッツポーズ。

まあ、男は馬鹿なんですよ。ホントに。

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