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今君たちが立っているこの街全体がAmazon本社だよ

孔明:「すみません。Amazon本社はどこにあるのでしょうか?(英語)」

Amazon社員の外国人:「キミは何を言ってるんだね。今君たちが立っているこの街全体がAmazon本社だよ(英語)」

ゴゴゴゴゴゴ
不敵な笑みを浮かべながら答えてくれたのは、Amazon社員証を下げたラフな格好をした外国人。

周りのビル群が威圧してくるようで、途端に自分のチッポケさを感じ怯えてしまった。
それもそのはず、なんと見渡す限りのビル群そのものがAmazon本社だと言うのだから。

現時点でのAmazon従業員数は61万人。
ここ、米国シアトルのオフィスビルのなんと20%以上も、Amazonが占拠しているようなのだ。

当初の僕たちのイメージでは、Amazonの本社ビル的なものがあって、Amazonの大きな会社ロゴの前で、みんなで並んでピースの記念写真でも撮影しておこうかと思ったのだが。

もはやどこにも、「ここがAmazonだ!」などとブランドロゴを掲げたビルさえ一つも見当たらない。
唯一、最先端の「無人コンビニ」「Amazon GO」にAmazonロゴが入ってくる位だ。

大富豪ファーザーと奥様、さらには一部の「地下」のプラチナ修羅たちと合流。
「Uber」に乗って向かったのは。米国シアトルの、Amazon本社があるとされる住所のあたり。
僕たちはどうやら、「Amazon帝国」の本拠地に足を踏み入れてしまったようなのだ。

シアトルではこのように囁かれている。
「Amazonが手を出さないビジネスに手を出すな、なぜならそのビジネスは死んでいくビジネスだから」
「Amazonが手を出すビジネスには手を出すな、なぜならそのビジネスはAmazonに全部飲み込まれるから。」

孔明:「おいおい!それなら一体僕たち小市民は、どんなビジネスをやれば良いのか?」
ついつい、独りツッコミを入れてしまったのは言うまでも無い。

「Amazon」の創始者、ジェフリー・プレストン・ベゾス(Jeffrey Preston Bezos)。
通称「ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos 」は世界最大の資本家であり、『フォーブス』の長者番付によると、「ジェフ・ベゾス」の純資産は約1,120億ドル(約12兆2,000万円)。
ビル・ゲイツを抜いて世界長者番付1位になった。

「ジェフ・ベゾス」は1994年にインターネット書店として、「Amazon」の名前を付ける前。「Relentless(情け容赦無い)」という名前をつけようとしていたようだ。
けれども、友人から言葉の響きが不穏と指摘されたことで、思いとどまったようだが・・・。

「A~Z」まで、アマゾン川の流れの如く、ありとあらゆる産業を「情け容赦無く」飲み込んでいく姿勢を象徴するような言葉である。

ちなみに、「ジェフ・ベゾス」は部下に対しても厳しいようで。長時間労働や週末の休みを返上して働くのを強いるのは当たり前。
有能でなければズタボロに捨てられ、有能な人物ならズタボロになるまでトコトン働かされる。
日本のブラック企業が生ぬるく見えるような過酷さだという。

会議の席でも、もしも「ジェフ・ベゾス」の意に沿わないと当然ながら罵倒される。
「オレの人生を無駄遣いするとはどういう見解だ?」と。

米国での「Amazon」の伸び率は凄まじいものがあり、だからこそ僕たちも現地視察に来たのであるが。

「Amazon本社群」の周りだけ、静かに洗練された綺麗さを感じるが。仮に今のまま成長を遂げ続けるのであれば、もしかすると10年後・・・
シアトルのオフィスビル群の20%・・・ではなく、全体を占拠してしまうのではないか?
そしてその時、果たして僕たちが「ビジネスで稼ぐ」スペースは残されているのだろうか?
シリアスに考えざるを得なかった、「Amazon本社群」の見学会となった。

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