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変化を求めるなら、どうする?

日経新聞で連載されている「こころの健康学」。拙文でも何度か大野裕先生の文章を紹介してきた。12月27日の「時の流れが助けにも」の内容も励みになった。

大野先生いわく、人は「厳しい環境に置かれると、その厳しさばかりが目に入ってきて」自力では解決できないのではとの思いに駆られてしまう。つまり、「あきらめる気持ちになりやすい」のだ、と。

確かに、あまりにもしんどいと自分一人の力ではなす術がないと思えてしまう。自分なりに努力はしたけれども、進歩が見えなければよけい焦るだろう。しかし、先生はこう続ける:

「あきらめてしまうと、それ以上の変化は起こらない。」

投げやりになってしまえば、さらに変化から縁遠くなってしまうのだ。

先生は、大事なこととして「日薬、時薬」を挙げている。つまり、時間が解決してくれるということ。渦中にいると「時が経ったってどうにも変わらないのでは?」と思えてしまうけれど、時間と共に自分の環境も世の中も変わっていくもの。だから、その「変化」を信じることが次につながると思う。

(日本経済新聞2022年12月27日朝刊)

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