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東京校5期

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産地の学校 東京校5期の受講生による講義レポート。 2019年5月〜9月までの12講座です。
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記事一覧

繊維産地、繊維産業に対して考える

産地の学校 東京校5期の最終講。 最終講のテーマは「繊維産地、繊維産業に対して考えるアクションについて」でした。約4ヶ月の受講期間を通して考えたことや思いついたアイデア、これからやってみたいことなどを受講生一人一人にお話いただきました。 職業も年齢もバックグラウンドも全く異なる25名の受講生のアイデアは多種多様。近いアイデアの方は一緒にできる!と話が盛り上がったり、実現のために足りない専門的な知識は得意な方へ協力をお願いしたり。今回の受講でできたつながりが、今後活きてくる予

テキスタイルの可能性は無限

第11講の「産地概論応用」は、第3講にも訪れました文化ファッションテキスタイル研究所にて、研究所でのテキスタイル開発や日本の繊維産地について学びました。 今回のレポートはアパレル企業で品質管理をしております、畠山が担当します。 まず、改めて文化ファッションテキスタイル研究所がどのような場所なのかを説明させていただきます。場所は東京・八王子にあり、織物工場を基盤として、2013年5月に開所しました。研究所は、日本の織物技術を次世代へ伝えつつ、新しい織物の研究と開発を進めてい

産地を飛び越えてうまれるテキスタイル

第10講は、「テキスタイル開発」ということで、テキスタイルの企画を行う島田さんにお越しいただきました。今回のレポートは、事務局の末安がお届けします。 島田さんの主な業務内容は、国内の繊維産地の様々な工場さんと密にお付き合いし、ブランド、アパレルメーカーなどから寄せられた要望を具現化、生地を納品することです。 この日の講義のキーポイントは、「すでに存在している生地であれば、あるものを購入する。もしくは、加工で表現する」。 講義の前半は、テキスタイル業界の仕組みや流通している

職人技×テクノロジー

第9講は、製品染め・加工の現場を見せていただけるということで、文京区の小石川植物園のすぐ近く、今年で創業110年を迎える株式会社内田染工場にうかがいました。 今回のレポートは板垣がお届けします。保険会社のIT部門で戦略企画、プロジェクト推進を統括しています。繊細で美しく、手触りのあるものづくりの現場は、毎回、可能性の発見の連続です! アパレルの国内生産率が2.6%にまで低下している中、染色業界においても、この30年で染色業者が10分の1にまで減少しているそうです。その一方

「ものづくり」と「産業」

第8講は、カットソーに関する講義です。 講師は丸編み生地工場の現場経験・営業経験を経て、現在ulcloworksの代表として生地の企画生産から製品まで、カットソーを中心に携わる山本さんです。 レポート担当はデザイナーアシスタントからOEMメーカー営業生産を経て、現在迷走中の田中です。 講義は「そもそもカット(裁断)してソー(縫う)するなら服って全部カットソーになるのでは?」という素朴すぎる疑問を切り口に、カットソーとは、そしてそれらを構成する丸編みとは何なのかというテーマ

横方向に編む

産地の学校 東京校、第6講の講師は山形県のニット工場で働いていた経験をお持ちの嶋田さん。お若い方ですが、経験と深い知識をお持ちで分かりやすく講義をしていただきました。 今回のレポート担当の今田です。現在は総合大学の4年生で、ファッションが好きで知識を深めたいと思い「産地の学校」に参加することを決めました。服の知識を全く持っていない私ですが、第1講から初心者にもわかりやすく丁寧にお話ししていただき、いつも楽しく講義を受けています。 講義の内容は、「そもそもニットとは何な

服地の潜在能力にあるロマン

こんにちは。 現在、慶應義塾大学にてファッションデザインの研究をしています平田です。これまで研究にてサステナブル・ファッションについて概論から実際にデジタルファブリケーションなどのツールを用いたデザインスキームについて検討してきました。その中で、Spiberが同学部の卒業生であることに感銘を受け、さらに、国内におけるサステナブルマテリアルの開発に興味を持ち、産地の学校を受講しています。 第5講では、旭化成株式会社の佐藤さんを講師にお迎えし、化学繊維について学びました。 簡

織物づくりのキーポイント

第4講は、遠州産地の古橋織布有限会社から浜田さんにお越しいただき、お話を聞きました。 講義レポートを担当します、雨宮です。 産地の学校には、現場レベルでのテキスタイルの知識を学べることや産地見学の企画に興味を持ち参加しました。現在は、自身のメンズブランドとTシャツブランドのほか、2020年のゴルフウェアブランド発表に向け準備しています。 浜田さんは、文化服装学院テキスタイル科のご出身。学生時代の産地見学を通じて産地の技術に惹かれ、現在の職場、古橋織布有限会社に就職さ

織物をつくる機械

産地の学校 東京校5期の第3講は、文化ファッションテキスタイル研究所にて、織物の製造工程の講義と工場見学でした。 レポート担当は、アパレルでデザイナーアシスタントをしている座間です。業務はなんでもやります。 まずは、座学で織物の定義・基礎と製造工程を学びました。講義には織物の基礎だけでなく、三纈(さんけち)という古来からの伝統的な染色技法についてのお話もあり、印象的でした。 1時間ほどの講義が終わり、工場見学です。 こちらは、綛(かせ)と呼ばれる、糸を束ね

繊維と染色の大事なはなし

第2講は「繊維業界で役立つかもしれない素材と染色の話」。 京都より手染メ屋の青木正明さんにお越しいただきました。 講義レポートを担当します、松村です。アパレル企業でレディスアパレルの企画を担当しています。生地や製品を選定する機会はありますが、素材そのものや染色自体を学ぶ機会は初めてで楽しみにしていました! 講師の青木さんは、株式会社ワコールにて企画・材料担当としてMDを10年担当。その後スポーツウェアブランド担当の際にエコロジカルなパジャマ企画を通じて、繊維産地の方から草

産地の学校、東京校

みなさんこんにちは! 5月26日より産地の学校(東京校)第5期がスタートしました! このマガジンでは、その講義の様子を受講生によるレポートという形で皆さんにお伝えしていきたいと思います。 今回は記念すべき第1講の様子を、私事務局モリがお伝えしていきます。 第1講は産地の学校を運営する株式会社糸編より、代表の宮浦晋哉さんにお越し頂きこれから行われる全12講の概要と受講の際に特に必要となる基礎知識について伺いました。 まずは概要から。 産地の学校(東京校)は以下の12講を予定