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講談教室発表会の振り返り

第6回旭堂南湖講談教室発表会、無事終演しました。

【番組】
・湖亭まさ「三方ヶ原軍記」
・湖亭ちよ「湖水渡り」
・湖亭のり「西行鼓が滝」
・湖亭あさ「真田の入城」
・湖亭なお「雷電の初土俵」
(中入り)
・旭堂南湖「大瀬半五郎」

私は、創作「十返舎一九の最期」と、古典は「真田の入城」を読ませていただきました。創作は、以前noteにも載せたものをリメイクして読みました。

先生が編集版をYouTubeにアップして下さいました。よろしければ、ご感想などいただけると嬉しいです!



さて、ここからはひとり反省会です。

今回、「修羅場の練習がしたい」と思い、「真田の入城」のお稽古をお願いしました。講談を習う限りは、修羅場をかっちり読めるようになりたいと思ったためです。ここ数回、「豊志賀の死」「堀部弥兵衛駆け付け」「秋色桜」「八丈島物語」と、世話物を中心に勉強してきたので、今度は軍談をやりたいという思いもありました。

「真田の入城」の修羅場を練習するにあたって、今までで一番、お手本音源を聴き込みました(自分比)。リズムと音程を身体に叩き込まないと…と思い、移動中ずっと聴いていました。動画も何度も観ました。おかげで、たぶんリズムと音程はある程度マシに出来たと思うのですが、気迫・迫力・キレ…などは、到底近づくことが出来ずでした。「かっこいい軍談」を読むのは、とても難しいことなのだと痛感しました。軍談には軍談の、世話物には世話物の難しさがありますが、軍談をかっこよく読むためには、とんでもないパワーと技術が要ると感じました。

いつも講談会に行くと、先生がさらっと硬軟取り混ぜた3席を読まれていて、それらがあまりに軽く自然体なのに惹き込まれるので、ついつい「この話を習ってみたい」なんて思ってしまうんですよね。で、実際やってみたら全然できなくて瀕死…みたいなことがよくあります(笑)

ともあれ、最後の修羅場を絶句することなく最後まで読みきれたのは良かったですし、お稽古で指導いただいた点は気を付けられたので、練習の成果はある程度出せたかなと思います。まだまだ修羅場としては点数が出せるところまで行っていないと思いますが、第一歩ということで。

あと、6回目にしてやっと、高座が「楽しい」と思えました。これまでは、緊張や不安の方が勝って、出る前から「降りたい…」と思っていました(笑) 今回は、なぜかリラックスして、お客さんの反応を感じながら、心の余裕を持って読めたのは良かったです。阿保の幸村と角兵衛さんのやり取りが、やっていて一番楽しかったです。お客さんが笑ってくれたり、反応してくれたり、温かい雰囲気だったのも有り難かったですね。

発表会も6回目。講談を習い始めて4年目に入りました。少しずつ 少しずつでも、成長しているなら嬉しいです。

正直この歳になると、衰えを感じる瞬間は山ほどあるけれど、成長を感じる瞬間なんて、もはやあまりないのですよね。そんな中、講談を勉強して、読めるネタが増えていくのは、いい張り合いになります。夏と冬の発表会も、すっかり生活サイクルの一部になりました。また冬に向けて、新しいネタをお稽古したいと思います。

次は何を習おうか、今から考えるのも楽しみです。

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