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ごちうさ読了記録[まんがタイムきららMAX2023年5月号]&エイプリルフール感想

最新話感想


扉絵が出てから本編公開までの間、この衣装の元ネタ何なんだろうな~というのを考え続けていたのですが、名作ミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」が正解でした。

こういうの一発でバチっと見抜けるだけの教養が欲しいところですね。ちなみに「マイ・フェア・レディ」の舞台版はWキャストだったようで、よりごちうさ本編に近い感があります。
https://www.tohostage.com/myfairlady/index.html

これをきっかけに私も映画版を見てみたのですが、流石に名作と言われるだけあって現代でも通用する面白さだったので、興味ある方にはお勧めしておきます。

さて、今回はまたKoi先生の十八番とも言える無言コマで魅せる手法が炸裂した回でした。「ダンスって言葉なく通じ合える」を本当に言葉無しで表現できるのは表現者としての強さを感じますね。そしてフルール買収未遂回でも思いましたが覚醒したエルちゃんは本当にかっこいい。

覚醒と言えば新ティッピーが相変わらずキレッキレなのには笑いました。欄外のキャラ紹介もフルネームになっているの真名解放か?と。新ティッピーは実際にはチノちゃんが喋らせているに過ぎないはずなのですが、あまりにキャラが立ち過ぎているので、読者はまるで新ティッピーという新キャラが登場したかのように錯覚するの、まるで魔法みたいだな、と思ったりします。 「お祖父ちゃんがうさぎになる」という魔法が解けて、代わりに新しい魔法をチノちゃんがかけた――そうは読み解けないでしょうか。
そう言えば、バーチャルライブのリアル上映イベントのアフタートーク(レポはこちらの記事参照)内の質問コーナーで、たまたま座席にいた新人声優さんの人に質問権がわたり、「ごちうさに誰かの役で出てみたい」という質問?をしていたのですが、それを聞いて「新ティッピー役が空いてるんじゃ」とナチュラルに思っていた自分がいました。潜在意識で新ティッピーを新しいCVが当てられるべき新キャラだと思ってるんですね。論理的には新ティッピーのCVは水瀬いのりじゃないとおかしいんですけどね。

さて、新ティッピーの言うところの複雑な乙女心の話について。マヤがメグ取られて嫉妬するのは容易に想像できたんですが、ナツメがエル取られて嫉妬するのはあんまり想像できないな…(双子っていう絆で結ばれてるんだから嫉妬とかなくないですか)と思っていたら、まさかの「双子設定」を持ち出してきたのは舌を巻きました。確かに、本物の双子である自分を差し置いて他の女が双子役にキャスティングされていたら内心穏やかではないですよね…。

エイプリルフール(スタラビ)感想

まず、これはただの自慢なのですが、事前にエイプリルフールのネタを予想してずばり的中させました。

https://twitter.com/sangatsu_k/status/1641803226495467520

どういう思考回路で予想したのか一応説明すると、ここ最近のごちうさエイプリルフールは原作とのリンクを特に大切にしているので、今年も原作と結び付けられるネタで来るだろうというのは思っていました。銀河鉄道は11巻で2回登場(それも旧ティッピーの退場絡みという非常に重要な展開で)、しかも表紙でも使われていて、原作と重要なリンクのある世界観ですし、SFやファンタジー的でもあってKoi先生の好みにもマッチしていると思いました。十二星座は、対応するキャラを沢山出せそうな概念なので、ごちうさエイプリルフールには向いているのでは?とかねてから思っていたので(メインキャラが10人になった今では「七つの大罪」とかでは足りないですからね)、宇宙ネタで来るなら出してくるかもなと思っていました。あと、クロラビ(近未来SF)とリプラビ(遠未来ポストアポカリプスSF)をやったので、リプラビとは逆の宇宙に飛び出す系の明るい遠未来SFもそのうちやるかなーというのもちょっと考えていました。

ということでネタは予想通りだったのですが、ティッピーのボイスを使用して、タカヒロさんのためのティッピー追悼企画というのを全面に押し出してくるというのは完全に予想外でしたね。期待は裏切らず予想は超えてくるという、素晴らしい企画だったと思います。原作だとタカヒロさんにとってはティッピーとの別れは突然の出来事だったのではないかと思うので(チノや青山さんにしても別れを惜しむ時間があった訳ではないですが)、この出来事をどう受け止めているんだろうというは気にはなってはいたんですよね。そこを回収してくれる、素晴らしい原作補完でした。また、銀河鉄道というと宮沢賢治の原作に引っ張られて「乗客として乗る」というのをイメージしがちですが、スタラビではメインメンバーは乗務員の役割を与えられているのも印象的でした。彼女たちは生まれながらの喫茶店員なので「もてなす側」なんですよね。あくまでも乗客として乗り込むのはタカヒロさんの側です。ただ、タカヒロさんなしではラビットハウスと言う喫茶店は今日まで存続し得ず、ラビハを中心とした5人組の繋がりも絶対にあり得なかったはずなので、これはタカヒロさんが与えたものが彼女たちを介して彼のところに戻って来ると言う円環をなす物語でもあるんですよね。ビジュアルだけでなく概念的にも非常に美しい物語だと思いました。

また、狩手結良が「仲良くし過ぎ」という理由で下車していくのが個人的にはツボでした。これ間違いなくKoi先生が影響を受けた映画として挙げていた「バグダッド・カフェ」のリスペクトなんですよね…。相変わらず読み解く側が試されてるなーと思ったりしました。

ちなみに原作の銀河鉄道回そのものについての考察はこちらをどうぞ


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