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はじめて銀杏BOYZのライブにいった話

発券したチケットに記された席番号と会場のマップを照らし合わせてみた。
私の席はちょうど舞台の中心からまっすぐ直線上の場所だった。
距離は顔の表情がギリギリ見えるか見えないかといったところ。

会場に早く着きすぎてドキドキソワソワしながら開演待っていたけれど、
この耳で聴いて、この目で目撃できることがまだちょっと信じられなかった。
自分の周りにはファンの人があまりいないから、今までのライブTシャツを着ている人をたくさん見かけて嬉しかった。

あかりが消えて拍手と控えめな歓声に包まれるとすぐ、聴き慣れた気持ちの良いノイズが響き渡った。
峯田さんはひょっこりと、いつの間にかステージのど真ん中に立って歌い始めていた。

一曲目『二回戦』は、「銀杏BOYZって本当に存在したんだ。」と短い時間の間に現実と幻想の狭間を行き来していた私を優しく包み込んでくれたみたいだった。

『NO FUTURE NO CRY』轟音と叫びの応酬なのに、心地良い。
”未来はないけど泣いちゃだめさ”
最近のプレイリストには入っていない曲だったけれど、改めて大好きになった。

『駆け抜けて性春』 いつか大合唱に参加できる日を夢みてる。

『漂流教室』 いちごの唄のいろんなシーンを思い出す。本当にいい曲。

『大人全滅』 私もおんなじ気持ちだなって思う。

『BABY BABY』 いっぱい手振った。これを待ってたの。

『ぽあだむ』 夕焼けチャイムが鳴り始めた。とっても名残惜しい気持ちになった。キラキラでちょっと切ない、可愛い女の子みたいな歌。銀杏BOYZみたにポップになりたい娘がたくさんおりますこの世には。

最後は『少年少女』 ただただ輝いてた。江口先生の描く女の子と銀杏BOYZの普遍性を感じた。今日も地球のどこかで少年は少女に出会う。

小さい頃、お寺の本殿の奥にいる仏様の手につながる長い長い紐を握ったことがあった。
自分よりずっとずっと大きな存在に圧倒されながらそのつながりを感じて、驚きながらどこか安心感をおぼえた。
この日もステージの立ち位置0からまっすぐに伸びた席で、その時と同じ気持ちになっていたことに気が付いた。

爆音マントラの置き土産である心地の良い耳鳴りが消えてしまう前に、そんなことを書き記しておきたかった。

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