こちらも駐車券が欲しくて値段合わせの、ついで買いだったけど、予想以上に面白くて、かなり得した気分になった。

ロードサイドから見た昭和史。対象はドライブイン。場所にも、人にも焦点をあて、3回も訪れと取材する、筆者の執念がひしひしと伝わる。ただドライブインマニアではない。そこが対象はとの距離感を絶妙にしているように思う。

それにしてもドライブインを始めるのは良いとしても、調理も商売経験もない人が大半だったことに驚く。だからこそ、試行錯誤を重ね、令和の時代まで生き残って来たとも言える。

変にこだわりがないというか、縛られない自由さがメニューと経営に多様さを生んだのかなと。

児島のラ・レインボーは実に7年の歳月をかけた、渾身のルポ。興味深すぎて廃墟とはいえ訪れたくなった。

そうそう栃木の大川戸ドライブインは、私がよく回る流しそうめんと話す場所だった。幼き日に流れないそうめんにがっかりした日が思い出された。場所が不明確だっただけに、それを知れただけでも買った甲斐があった。

思わぬ出会いがあるから書店通いはやめられないのである✨
#橋本倫史  #ドライブイン探訪 #ちくま文庫