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USCPA 合格体験記(復刻 − 主に短期合格のコツ)

(当記事は全て無料です)

1年前に X/Twitter で好評だったので復刻しました


私は2021年12月にいわゆる A 校に申込をし、2022年9月の最終科目 (REG) の受験をもって USCPA 試験を全て pass しました。その後に文章をちりばめた画像10枚の形で合格体験記を X/Twitter で公表したところ、とても参考になるとのコメントを多数いただきました(書いた甲斐があるというものです、ありがとうございます!)。しかし、2024年1月より USCPA 試験は新試験制度に移行するため、その差異によって何らかの混乱が生じてはいけないと思い合格体験記をいったん X/Twitter 上から消去しました。ただよく考えてみると、私の体験記は各科目への具体的な対処法を提供するものというよりは、俯瞰的・戦略的に USCPA 試験への取り組み方を捉えなおす一助となる、という点が本質的なバリューなのであって、それは新試験制度において大きく変わるものではないと思われることから、復刻し note 上に残すことにしました。もし情報が古いなと思われるところは、適宜読み飛ばし/読み替えていただけると幸いです。

※原文では勉強時間や得点については触れていなかったのですが、こちらの note には簡単に記載しておきます:

総勉強時間 = 503時間
4科目得点平均 = 89点

それでは以下、合格体験記の本文になります。(9,000文字に達していました。長いですね・・・)




0. まえがき


私が受講したA校はじめUSCPA学習を提供する各校には方法論が蓄積されていて、既に王道とされる学習法が確立されています。一方でこれから書く内容は、様々な方の声をお聞きする限りでは、決して万人受けする内容ではないように思います。
 
まずは皆さまが学んでいる(これから学ぶつもりである)各校が推奨する学習法を理解、信頼し、一定期間しっかり試すことを、強くお勧めします。

しかしそれでもなお、各校が提示する平均的モデル(1年半~?)よりも短期に合格したい特別な事情がある(or合格できる自信がある)、あるいは勉強に行き詰まり「試験にこのように向き合う考え方もあるのか」という一種のイレギュラーな刺激が必要な方に、少しでも響くものがあれば良いと思い、本稿を書くことにしました。
 
なお、私自身の「総勉強時間」や「科目別の点数」については、本稿では具体的には触れていません。X/Twitter上ではそういった数値の披瀝をマウントの一種と捉える方がいる(!)ということを最近学びましたので、面倒は避けることにしました(X/Twitter上でも今は公表していません)。とはいえ、特に合格時の点数によっては、これから書く内容の皆さんの捉え方も変わってきてしまいますので、「全科目、ある程度余裕のある点数で一回でPassできた」 とだけ、お伝えしておきます。
 
以下、自己責任でお願いします!


1. 私の USCPA 受験の時系列のまとめ


  • 2022/12/1x A校申込。英文会計入門から勉強開始。AK州受験資格を得るための単位を重ね、学歴審査・NTS発行を待つ傍ら、e-learning。

  • 翌年3/2 NTS発行(4科目)。4週間後に AUD 試験日設定。

  • 3/28 AUD試験(→合格)。4週間後に BEC 試験日設定。

  • 4/28 BEC 試験(→合格)。試験後、仕事と家庭の都合により勉強をいったん中止。

  • 7/18 勉強復帰。3週間後に FAR 試験日設定。

  • 8/8 FAR試験(→合格)。3週間後(=NTS有効期限最終日)に REG 試験日設定。

  • 9/1 REG 試験(→合格)

A校申込から8か月半、勉強中止期間を除くと正味勉強期間は6か月程度となりました。
以後、NTS発行までの2.5か月を「インプット期」、(3~4週間勉強+試験)x4サイクルの正味3.5か月を「アウトプット期」、と便宜上呼ぶことにします。


2. インプット期(A校申込~NTS発行までの2か月半)


  • NTS発行までに全4科目のe-learning講義動画を視聴し、個々の動画に対応するMCも動画が終わる度にその場で1回解く。

  • テキストは読まない。

  • TBSも解かない。

  • A校の講師が講義動画であえて取り上げて解説しMCが付されている内容は、疑いなく重要な部分なのだと考え、講義の理解とその内容をMCに適用するとどうなるのかを把握することに集中する。

  • 理解促進のため、講義を聴きながら勉強用エクセルにキーワード・キーセンテンスを打ち込む。

  • 完璧主義に陥らない(というかテキストを読まないのだから完璧にはなりようがない)。分からないものは分からない。とにかく次へ。

  • 講義動画を楽しむ。(敷布団etc)

このように列挙すると全てが計画的になされたもののように聞こえますが、実際のところはFARのe-learningが終了した段階でNTS発行が遥か先となる見込みであり、その間漫然とFARの内容を純粋な試験対策として学習するモチベーションが湧かず、知的興味からBECに手を出し、AUD、REGと進んでしまった・・・というのが実情です。
 
なお、1.5-2.0倍速でe-learning講義動画を視聴し、その都度MCを1回解いていくだけであれば、20-25h/週程度の勉強時間で、2か月半あれば4科目通すことは可能です。結果としては、この方法は私に合っていたのかもしれません。次にそれぞれの科目を学習するときは、特に重要なところについてベースとなる知識が薄くとも残っていたおかげで、高速にキャッチアップすることが可能でした。


3. アウトプット期(NTS発行後)


試験日を決めないと怠ける性格なのは理解していたので、その後は1科目あたりの勉強期間目安を約4週間に設定。NTS(期限6か月)も、初回で4科目全ての分を申請しました。ただ途中で勉強を中止したことによりNTS期限が迫ってきたため、FAR・REG の後半2科目は3週間以下で設定することになってしまい、無理やりなんとか期限内に受けきった・・・というのが大まかな流れです。以降、アウトプット期に具体的にどのような勉強をしたかを紹介します:

  • A校であれば)各科目について、ガイダンス動画を視聴する。 

    → ガイダンス動画は戦略的に短期合格するために必要な情報が詰まっています。完璧主義に陥らず学習範囲によって軽重をつけることの重要性。その他重要な発見(例:75点が正答率75%を意味しないこと)。ただし、総勉強時間のMCの周回数などについての周回は、よほどこれまでの勉強法に自信が無い限り、無視でOKだと思います。これは本当に人それぞれだと思います。むしろ、MC周回数や時間をかけること自体を、手段ではなく目的と勘違いしないようにすることの方がよほど重要です。
     

  • テキストを1 chapter 分精読 → その範囲のMC をランダムで解く(※なお私はこの時点をMC1周目とカウント、インプット期のe-learning動画視聴とともに解いたMCはカウントしていませんのでご注意)。集中して学べる量には限りがあるので、MC数の多いChapterは一回20問ずつくらいに区切っていき、それぞれの中でランダム。終わったら次の Chapter へ。

  • A校TBSを、MCを後ろから追う形で解く。TBSがMC を数 Chapter 分後ろから追うくらいにずらすと、復習も兼ねられて良し。

  • 試験2週間前くらいからRQ MCを解く。私の体感でも本番に近かったのはRQ MC。RQ TBS は時間の関係上諦めて一切解かなかった。ここは割り切り。

  • MC 2周目を必要な範囲で解く。AUDは全MC 2周したが(計算が無く回答時間が短いので負担ではなかったというのもある)、その他の科目は1周目で解けなかった問題のみ、A校のマイページ内でリトライ対象に絞って2周目を学習。それでもリトライ対象チェックを外せない問題は試験直前に泣く泣く3周目。

  • 模試を概ね試験日1週間前には受けて、最後に詰めなければならない範囲を確認する。

  • 試験一週間前~当日までは、テキストを精読する。A校MCリトライ問題が残っていればゼロになるまでつぶす。RQ MC ミスした問題を再確認する。

  • MCを3周以上通しで行う必要は無いと判断したが、一方でテキストは読めば読むだけ発見あり。 

短期合格にあたってはMCとの付き合い方が重要だと思うので、次は少し掘り下げます。


4. MC学習では「できる限りでかい絆創膏」を貼る


「問題(典型的にはMC)を間違えたときに、その間違いを発端にした再学習によって間違えなくなる問題の数を最大化できる」
と、勉強時間は大幅に短縮できます。何を言っているかわからないと思います。
 
あるMCを間違えてしまったとします。そのMCの解説を読み/聴くことで、今後そのMCはしばらく間違えなくなるかもしれません。しかしこれは、傷を受けた場所にピンポイントで絆創膏を貼っただけで、その周囲にも広がる傷(間違い)の数々はカバーできていません。血液検査後の1cm四方の小さい綿を貼っているだけのイメージです。この状態で少し違う問題が出れば、結局また間違えます。小さい絆創膏しか用意せず周回という暴力でねじ伏せるのは、個人的にはあまりスマートではないと思っています。
 
私が強く推奨するのは、あるMCを間違えたら、その問題の解き方を復習するだけでなく、テキストの該当範囲を読みに行って理解を紐づける、さらにその前後の範囲までテキストを読み、関連する知識体系の中にその問題中で問われている内容を位置づける、くらいまでやることです。例えば個別のリースの問題を一問間違えたら、借手・貸手含む全分類の一覧表から確認しにいき、それぞれの典型的な仕訳まで見に行く。そのような勉強法を意識していれば、1問の間違えがきっかけで、数問あるいは10問以上を救うことも普通に出てきます。大きい絆創膏、もっと言えば包帯で周囲をぐるぐる巻きにするイメージです。この発想は(最初は手間がかかりそうに見えますが)、短期合格に、あるいはそもそも短期かどうかにかかわらず合格するのに、大きく貢献するはずです。なぜならば:

  • 具体的な誤りから得られた学びをテキストの記載内容レベルまで一度抽象化し、それを広範囲に再適用できること(具体→抽象→具体。帰納→演繹、と言ってもいいかもしれません)は、未知の問題への対応力、すなわち本番で高得点を取る力そのものだと考えます。その感覚を日々養えます。

  • MCの周回数が減り、必要な勉強時間が大幅に減ります。他の問題の誤りからの学びが重複してくる(でかい絆創膏は重なる)からです。実質MC 2周でも、淡々とこなしているだけの人が4-5回やっている以上の効果があるかもしれません。私がMCは2回で基本的に十分だったのは、結局のところ絆創膏を大きめに貼っていたからだと思っています。同様に、たまに話題に上がる「適当に選んで正解してしまったMCをどうケアしていくか」のようなあまり有意義でない議論も気にならなくなります。そのようなMC問題がいくつか現れたところで、他の類題の復習の際に、既にカバーされている内容だろうと割り切れるからです。特に、重要な範囲のMCほど大量に類題が用意されているので、絆創膏を大きく貼れていれば、ある程度MCを適当に解いていて偶然正解したなんてことがあったとしても、重要な論点を見逃す確率は限りなく低くなります。


5. 勉強用ツール/知識はなるべく集約する


試験に関連する知識を集約することが勉強の快適さや効率を保つには重要、とはよく言われることです。私も同意します。例えば新規にノートを用意するのは、勉強している気にはなりますがイマイチです。
 
私の場合、勉強用ツールとしてはエクセルファイル1つだけを用意し、例えば以下のような内容を集約しました:

  • インプット期の講義視聴中のキーワード・キーセンテンス打ち込み(先述)

  • 間違えたMC とそこから学んだポイント

  • TBS各問の正誤答とそこから学んだポイント

  • ガイダンス動画における重要なスライドのスクリーンショット(いつでも見られるように)

  • 仕訳の練習(およびその他計算の殴り書き)シート

  • 勉強時間管理

ラップトップ上で、勉強用エクセルと、マイページからアクセスできる電子テキストを並べて開いておけば、それ以外の勉強道具は不要でした。なお私の場合は、紙・ペン・電卓は(試験本番含め)一切使用しませんでした。紙テキストも全科目合格まで段ボール未開封。ちなみに、外出中でラップトップを持っていないところでは、スマホ/タブレットでテキストのみ読むことはありました。例えば飛行機内では予めタブレットにダウンロードしておいたものを読む。今でも飛行機で家族が寝ている隙に2週間後に迫るREGのテキストを必死に叩き込んでいたのを覚えています。


6. 科目別コメント


1戦目 AUD
FARから受験することを薦めます。やはりFARの内容への依存関係が多くあります。またAUD特有の「MCで2択までは絞れるのだけど・・・」が多い状態は、理解 or 暗記が甘い証拠で、私はこれも原因で本番の点数が全科目中一番伸びなかったのだと思っています。主に地道な暗記によって「1択」に確定できる知識範囲を可能な限り拡げておく意識が重要です。例えば2択にしか絞れない問題が20点分ほどあれば、その時点で期待値としては10点失うことになりますから、このような意識の持ち方が重要なのは明らかです。
 
2戦目 BEC
FARから受験することを薦めます。すみませんが、それ以外あまりアドバイスできることはないです・・・。原価計算等の一部内容を除き、自身の専門領域と親和性が高いので7割ほどは既知の内容で、実はBECのアウトプット期4週間は10h/週ほどしか勉強できなかったけども、まあなんとかなってしまった、という感じでした。
 
3戦目 FAR
試験はストレートな内容が聞かれます。正しい努力をすれば得点が必ず上がる科目。情報が最も集まりやすい科目なので、Twitter校の皆さまなどと情報交換をすることも有益だと思います(私も救われました)。以下A校流儀ですが、FAR1/2/5(FAR1/2はMC&TBS、FAR5はMC)をマスターすれば最低限戦える科目です。FAR1/2は例外なく重要で、ここは固めておかないと、FAR以外の科目にすら悪影響出る、という内容です。USCPA全4科目を通しての基礎です。一方、難解な割に出題割合が低いFAR3/4で足踏みしているのはもったいないです。一回で分からなくてもまずは進む。FAR5はMCとテキストの内容をとにかく詰め込む、TBSの優先度は低い。そして重要なこととして、最初にFARを受ける大多数の方は最初は躊躇すると思いますが、とにかく早くNTSを発行し、試験日も確定しましょう。早期合格したいと考えられているなら、なおさらです。
 
4戦目 REG
試験はストレートな内容が聞かれます。正しい努力をすれば得点が必ず上がる科目。A校の学習者が他校テキストを頼る方法論もよく聞かれますが、Business Lawと Tax Basis の重要論点さえおさえれば、A校テキストの枠を越えなくても合格どころか90点くらいなら取れる可能性があります。なお私は唯一この科目だけ、一から「まとめ」作成作業をしました(Basis論点整理)。この科目はA校の場合、テキストのどこに何が書いてあるかを把握しきった頃には、Passできるようになっていると思います(とはいえ、A校テキストでこの状態に到達するのは、他科目よりも難しいと感じる)。


7. その他、早期合格するための Tips with 【推奨度 XX%】(鵜呑み注意)


  • 【100%】 完璧主義は捨てる。テキストも問題演習も、10分考えてわからなければ進む。勉強は一期一会ではない。分からない部分はどうせ試験前には戻ってくる。その時はわかるかもしれない。わからなくても、大抵そのような難解なものは本番で問われません。

  • 【100%】 総勉強時間ではなく、勉強密度をトラックする。最低20h/週。特に試験前は可能な限り密度を高める。試験直前の1時間の重要性は普段の5時間に相当する(数字はイメージ)。

  • 【90%】 MC周回数やMC正答率を目標にしない。あくまで副次的なもの。ないしは目標ではなく単なる「結果」。私の場合MC正答率は90%に乗る科目はありませんでした。

  • 【90%】 他校テキストに手を出さない。

  • 【80%】 試験日設定はちょっと早すぎるくらいがちょうど良い。NTS発行も可能な限り早めに。

  • 【80%】(A校)模試で合格者平均点+10点程度取れているなら、もう翌日試験を受けても戦える。

  • 【70%】(A校)イチからまとめを作らない。それよりテキストのどこに何が書いているかをざっくり把握できるようになった方が速い。先の絆創膏理論を実践できていれば、目次が頭に入ってきて、どこに何が書いてあるか大体分かるようになってきます。(※ただ私も例外的にREGだけ見通しが悪すぎて、Basisについてはまとめを作りました)

  • 【50%】(A校)TBSは全部解く必要はない。緩急をつける。(私の場合解いたのは、FARとBECは半分位、REG1はゼロ、REG2半分)

  • 【50%】 RQ TBSも必要ない。(ただし私は一切解いたことが無いので、フェアなコメントではない)

  • 【50%】 RQ MCはせいぜい直近3-4年分のみ解けば十分。なお、A校MC正答率よりはRQ MC 初見正答率の方がはるかに本番の点数とよく相関している気がします。実力測定にも有用。

  • 【50%】(再掲)紙・ペン・電卓を使用しない。勉強道具が散乱するのも意外と勉強を始める精神的障害に。もちろん、これは好みです。ただ実際の試験は、画面上で問題を読み、画面上で回答する、エクセルまで用意されている、というわけで、ある意味で試験側が用意してくれている環境と最もギャップが無いスタイルとも言えます。

  • 【-】 最後に・・・“夢”について語りあうのは合格後にライセンスされたプロフェッショナルとして働く自分を想像し、いつまでも夢の話ばかりしていてよいのか、地に足付けて進むべきじゃないのか、そのもう一人の自分に問いかけてみてください。私はそんなリスクは取れませんでした。


8. 以上の内容を一般化できるか


一般化できるか、を論ずるには、やはり私のバックグラウンドを整理するしかないかもしれません。
 
〇 私以外の方にも普通に当てはまりそうな内容(一般化のサポート材料)
・JCPAや簿記の資格は持ってもいないし勉強したこともない
・仕訳は切ったことも無いし会計ソフト・システムも触ったことがない
・いわゆる受験エリートでもない(大学も中学も受験は経験無し、内部進学でぬくぬく育ち)
 
〇 私が特別に有利だったと思われる内容(一般化の阻害材料)
社会人になってから一般に高難易度と言われるような長期戦(年一回の試験×複数年)の資格試験の勉強を始め、最終合格した実績がある
・ファイナンス関係の業務もしているので、会計についての「感覚」はある。
・監査法人に勤務したことがあり、会計士の監査業務のごく一部をサポートしたことがある(とはいえ監査は当時のメイン業務でなく、またAUDの点数は4科目中最低だったのであまり関係ないかも)
・昔 TOEIC で900点台後半を取得しており実務でも英語を使用しているため、BECのWC含め英語の運用にさほど抵抗が無い
・BECについては自身の専門領域の基礎と重複するものも多く、余裕があった
 
一般化の阻害材料については、圧倒的に一番上の影響が大きいと思います。社会人であり時間が限られる中での資格試験勉強は、家族の了解を取り付けその後も引き続き期待値・不満をコントロールするコミュニケーションも必要。一種のメンタルスポーツ・自分との闘いであると同時に、家庭の将来をも左右しうるプロジェクトです。スポーツ/プロジェクトのいずれに例えるにしろ、一度似たような経験をしたという実績がモノを言う部分が少なからずあるのは、想像できると思います。
 
ではそのような経験を持たない多くの方にとって、6か月程度の勉強期間でのクリアは難しいかと聞かれれば、率直に言って厳しいのでは?と答えます。ただ、必ずしも無理とは言い切れないです。もちろん上記以外にも様々なファクターが考えうるからです。
 
例えば勉強時間については、私は家庭の状況や仕事との関係で、20-25h/週が犠牲にできる限界かな、という感じでした。逆に言えば、より多くの時間を費やせる方であれば、多少私より持っている武器が少なくても、勉強期間としては釣り合わせることはできるかもしれないと思います。あるいは、その他USCPA受験に直結する圧倒的なバックグラウンド(例:JCPA)があったり、一般的にペーパーテストに極めて強い性質などがあれば、それもプラスに働くでしょう。結局は人それぞれのバックグラウンドによります。各校の学習モデルプランを前倒しする余地が無いかを考える前に、まずは自分のバックグラウンドを棚卸してみると良いと思います。


9. おわりに


USCPAに限らず、重い勉強の負担をともなう資格試験は、それでも勉強しようと思えたその瞬間が、きっと勉強を始めるべき時だと思います。しかしそのような理想論とは裏腹に、USCPA試験は間違いなく難しい試験の部類に入るものです。それぞれ色々な実生活における困難も抱えている中で、この難しい資格試験を少しでも早く Pass したいと奮闘されている方々を、極々微力でも本稿がサポートとなっていれば幸いです。
 
最後に、大事なことなのでもう一度言います。
 
まずは皆さまが学んでいる(これから学ぶつもりである)各校が推奨する学習法を理解、信頼し、一定期間しっかり試すことを、強くお勧めします。
 
それでもなお、本稿の内容について何か掘り下げて聞きたいことがありましたら、Twitter DMでも何でも、遠慮なくご連絡ください。可能な範囲でお答えしたいと思います。
 
応援しています。(^^)


記事は以上です。長文にお付き合いいただきありがとうございました。もしこの文章に価値を感じ投げ銭をいただけましたら、感謝とともに私の燃料=コーヒー☕へと変換させていただきます。

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