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eスポーツの時計の針を進める方法

eスポーツを盛り上げると言っても非常に多様な方法があります。
・自分で大会を主催する
・Webサービスを作る
・オフイベを企画する
・チームを作る
・自身がプロになる
など多岐にわたる方法があります。

今回の記事では私がGamerCoach立ち上げでの考え方のフローをできるだけ汎用的に誰でも同じように簡単にeスポーツに関する事業を作りそれを経済的な持続性をもって継続し、日本におけるeスポーツの環境がより整備されればと思い記事を作成しました。

私はeスポーツを盛り上げるということは「日本市場におけるeスポーツの時計の針を進める事」だと考えています。今年の4月に私はアメリカにわたり様々なeスポーツスタートアップ企業を視察させていただきました。体感でアメリカとのeスポーツの環境を比べると日本は3-5年遅れているように感じます。時計の針を進めるとはeスポーツ先進国であるアメリカと同じ状況に持っていくことです。

日本とアメリカの違いは
・市場規模(とそれによるフルタイムプレイヤーの多さ)
・社会からの認知
・市場規模に基づいたWebサービスなどの環境の充実

の3点が主に違います。
逆に大きくは異ならない点はオフラインイベントへの力の入れようです。RAGEをはじめとしたオフラインイベントは非常に盛り上がっています。しかしeスポーツはリアルスポーツと違い場所を問わず言語さえ通じればそのタイトルをプレーしているすべての人間とつながれるため英語圏は市場規模が日本より何十倍も大きいです。そのため、Webサービスの充実度やフルタイムで生活できるプレイヤーの数は雲泥の差があります。

社会からの認知
社会からの認知とはeスポーツがどれだけ現在社会での主流の層に認められているかです。これを著実に感じたのは先日海外のコーチングサイトの人気OverwatchコーチであるRodとお話しさせていただく機会がありそこで彼が「自分は主にチームへのコーチングをメインとしている。アメリカには大量に高校、大学でのeスポーツ部が存在しそこからのコーチングオファーが届くからだ」と話をしていました。
残念ながら日本はこの状況からかけ離れたところにいます。公費でゲーム機の購入を拒む教員が複数いるというニュースが出たのは記憶に新しいです。
この賛否は置いておいて海外では部活が既にありコーチのニーズが出ているところですが国内では教員の価値観をもとにしてその高校の生徒が享受できる文化の多様性が決定される状況なのはやはり、社会におけるeスポーツの認知が足りていないと言わざるを得ません。

市場規模に基づいたWebサービスなどの環境の充実
英語圏と日本では使えるWebサービスなどの環境が圧倒的に異なります。自分がこのサービスは使いたいなと思うものを上げていくと
・サブスク攻略動画メディアのProGuides
・プレイ解析、実力向上ソフトのMobalytics
・3D大会観戦ソフトのBOOM
・eスポーツの賭博が行えるPINNACLE
などなど上げればキリがありません。これらはすべて英語のサービスですが市場規模が大きく日本へのローカライズまで手が回っていないから日本のユーザーが少ないという状況です。
ちなみにMobalyticsは4月に遊びに行きましたがサービスのクオリティが半端なかったです。コンピュータービジョンでプレーを解析し、適切なアドバイスをユーザーに送るという信じられないほど素晴らしいシステムで下。現在LoLのみの対応ですが今後FPSに対応していくのが楽しみです。

eスポーツの時計の針を進める方法

ここからがやっと本題です。では先進国に追いつくために必要で我々にできることは何でしょうか?ここで言う我々とは過去の私自身のような人物をイメージしています。学生、eスポーツが好き、コミュニティに対して貢献したいといった気持ちを持った人間の事です。

人の話を聞き自分にできそうなことを探す
シンプルですが非常に有効な方法です。自分の場合はRodに話を聞き諸外国と日本との状況の違いを認識し個人にできることを探しました。GamerCoachを作ったのも同じような理由で自分が欲しかったサービスを思いつき、海外の先行事例を調べ事業として取り組みました。
簡単にできる方法としてRedditに「日本人でeスポーツが好きなんだけど普段君たちがどういうサービスを使っているか教えてくれない?」という趣旨のスレを立て
・そのサービスを使っているユーザーが抱えている問題
・なぜそのサービスを使うとその問題が解決できるのか?
・なぜ今までそれが日本でやられてこなかったのか?
・自分に実現可能なのか?
といった軸で問題を把握して取り組むことで問題解決が実現可能です。

海外の成功事例をもとにタイムマシンビジネスを行う
別軸でのサービスの考え方としては海外事例を参考にする方法です。
具体的な探し方は「esports startups」でググって出てくる記事を参考に1社1社リサーチしてどういったビジネスモデルなのか、誰のどういう問題を解決するのか、日本に類似のサービスは存在しないのか、なぜ今までそれがやられてこなかったのか?といった項目を検討し評価していく方法もあります。
英語の記事がほとんですが調べればいくらでも記事は出てきます。
https://www.cbinsights.com/research/esports-startups-to-watch/
https://150sec.com/eastern-european-esports-startups-to-watch-out-for/10017/

「でもそんなんお金かかるし怖い」という方もいらっしゃると思います。ですので参考までにGamerCoachがどれくらいお金がかかったのかを公開します。
・サイト作成費 20万 大学の同期への依頼
・サイト公開でのプレスリリースをPRTIMESに打った費用3万円 PRTIMES
・サイトの利用規約を弁護士に依頼した費用8万円 弁護士ドットコム
・年間のサーバー、ドメイン代 5万円
の計36万円ほどです。

サイト作成の部分はクラウドワークスランサーズで依頼することが可能です。

これらのサービスを使えばお金と気合さえあればだれでもeスポーツに関するWebサービスを立ち上げ可能です。
もしそのサービスを立ち上げてこの出費を取り返せそうなら作るべきだしそうでないならあなたの気持ち次第ということになります。
個人的な考えでは経済的合理性のないサービスは遅かれ早かれ消えてしまうので収支の計算できないサービスを作ることはお勧めしません。

また、お金がないという人はクラウドファンディングを使ってお金を集めましょう。Campfireをはじめとしたクラウドファンディングサイトはいくらでも存在します。何なら面白そうなプロジェクトなら私が支援しますのでもしそういったプロジェクトがあったらコメントください。

おわりに

eスポーツを盛り上げるというふわっとした概念から、私の体験をもとにできる限り体系化した方法を説明しました。
是非これを読んだ方が何らかの行動を起こしてくれたら幸いです!

About me

GamerCoach創業者

Twitter: @sanma_ow

mail: kensuke[at]gamercoach.jp

eスポーツコーチングプラットフォーム:GamerCoach

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