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RENEWで出会った工房とお店たちの記録@福井・鯖江

「旅の記念に」と駅だったり牧場だったりはたまた博物館だったりにあるスタンプ台を見つけては、立ち止まる。

そのためにメモ帳を持ち歩いてみたりはしたものの、旅から現実に戻るとどうも手持ち無沙汰になってしまって、気付いたらそれらもどこかへ放ってしまったけれども。

それでも、旅先でスタンプ台を見つけると少し立ち止まってまう。今押さないと、もう一生押せないような、そんな気がして。

そんなわたしが旅先の決め手のひとつはやっぱり、未踏の地であること。

そんなわけで、日本全国47都道府県のうち44番目のピースを埋めるべく、北陸は福井県へ。

今回の旅の目的は大きく2つ。

ひとつは、持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントであるRENEWに参加すること。

もうひとつは、世界三大恐竜博物館である福井県立恐竜博物館に行くこと。

今回のnoteは、RENEW1日目に鯖江市で出会った素敵な工房とお店たちの記録です。 

●RENEWとは

「RENEW(リニュー)」は、福井県鯖江市・越前市・越前町で開催される、持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントです。会期中は、越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼・眼鏡・繊維の7産地の工房・企業を一斉開放し、見学やワークショップを通じて、一般の人々が作り手の想いや背景を知り、技術を体験しながら商品の購入を楽しめます。
RENEW  公式HPより

●鯖江駅

今回の旅の出発地点は、世界三大めがね生産地の鯖江市。日本製眼鏡フレームの95%はこの鯖江市で作られているとか。裸眼視力0.03、メガネは小2から愛用しているヘビーユーザーにとって、まさに聖地。

(ちなみにあと2つは、イタリアのベッルーノと中国の深圳らしい)

駅前のモニュメントは、もちろん、めがね

わたしは別の旅先から福井入りしたので、旅を共にしたパートナーとは鯖江駅で合流!……のはずが、関西地方で大幅なダイヤの乱れがあってわたしだけ鯖江駅で空白の2時間ができてしまうというハプニング(早速がすぎる)。

鯖江駅眼鏡

そこで、今回の旅の目的RENEWの参加企業である鯖江駅眼鏡でお先にイベントを楽しむことに。

ロゴが、もうかわいい

鯖江駅眼鏡さんは、駅直結の眼鏡屋さん。ここでしか買えないオリジナル眼鏡フレームも多数あるんだとか。

わたしの眼鏡は度数が高すぎてその場でお受け取りはなかなか難しいのと、一時間(当初の遅れは1時間だった)ではお気に入りを選びきれなかったので、今回はメガネフレームの材料であるアセテートを使ったリング作りワークショップに参加。

たくさんのリングの中から、お気に入りをひとつ
専用の工具で固定して……
スワロフスキーをひとつ、いれました……‼︎

すっかりお気に入りのリングを指にはめて、鯖江駅眼鏡の店員さんおすすめの酒屋さんへ。

久保田酒店

こちらもRENEW参加企業

旅先に行ったら、その土地のお酒を飲むに限るでしょう。と、まだ午前中なのに酒屋さんに足を伸ばしてしまうのは、もはや性。

北陸は米所ということもあり、日本酒が美味しいんだよなぁ……と店内を眺めていたら、店主ご自慢の酒器たちを見せていただけることに!

色とりどりの酒器たち

店主は陶芸に精通された方で、以前は焼き物の酒器をメインに扱っていたのだけれども、この鯖江という土地で漆器に出会い、いろんなデザインの酒器を楽しまれるようになったのだとか。(どうりで、元からそういう美的センスを磨かれている方のコレクションだったんだな)

この後バスに乗る予定があったので昼間は酒器やお酒を見せてもらうだけにしたのだけれども、イベントから帰ってきた後にやっぱり後ろ髪引かれて焼き物に漆を施した器で「梵」を。

つるりとした飲み口に、ひと口ごとに温度も味とガラッと変わって、驚き続けた一杯。ここでしか味わえない、不思議な体験だったなぁ。

店主おすすめのお酒たち
一目惚れした酒器

かしかし、ここでお酒と酒器を見て楽しんでも、まだまだ待ちぼうけ。でも、数時間に一本しかないという路線バスが来てしまったので、久保田酒店の前からバスへ乗り込む。

いよいよバスの扉も閉まってしまい、「この旅はひとり旅になってしまうのか……」とと残念がっていたところ、発射直前にバスの中扉が開いて、見知った顔が……‼︎

本当にギリギリセーフのところで合流でき、なんとか2人旅のはじまり。ふー、よかった。

●総合案内所「うるしの里会館」

やっと、イベントにやってきた感……!笑

ここで検温と受付を済ませて、ちょっぴり腹ごしらえしてふらっと歩くともうひとつ目の工房が。

こちらで夕方のワークショップの予約をして、この河和田地区でカフェをされているという「SHIBA COFFEE」さんのコーヒーとマフィンをいただいて

● SHIBA COFFEE

かぼちゃもオレオもマフィンも大好き
コーヒーがドリップされていく様、ずっとみていたい


田園風景をのんびり歩いていくと、木漏れ日がキラキラと入り込む素敵なショップに到着。ここが、今日ひとつめ(実質ふたつめ )のワークショップ会場「土直漆器」さん。

土直漆器

お椀型のテーブル
ショップカードもお椀型

こちらは、素地塗り以外の全行程を同じ工場内で完結させているという漆器作りのお店。

越前漆器は地域全体でひとつの漆器を作る分業制の色合いの強い地域。だけれども、全行程をひとつの工場で完結させることによって、細かく意思疎通ができるようになったとのこと。

翌日に見に行ったナイフビレッジでも、似たようなお話を聞かせてもらって、「伝統」をより良いものにするためにものづくりの世界でもの「働き方改革」が意識されているの、おもしろいなぁ。

さて、今回わたしたちは、色漆塗りの体験をさせていただけるとのこと。

職人さんって「見て学ぶ」みたいな精神なのかな。説明も刷毛が人の髪から作られていること以外は本当にざっくりで「えー!もう始めていいの⁈」とおっかなびっくり。

職人さんが、漆に顔料を混ぜて色漆を作ってくれました
漆の刷毛は、人の髪の毛で作られてるんだって
ひたすら塗ることに没入する人たち

がなんとか、塗り終えて担当の方に見せると「めちゃ上手です!お直しなしですよ‼︎」と褒めていただけたので、たぶん、うまくいった。

豆皿と小皿を一枚ずつ塗りました
このあとは、乾燥してもらうよ
漆専用の乾燥機、漆風呂

このお皿たち、昨日ついに我が家に届いたんですけどめちゃくちゃかわいいので、このお皿に似合うお菓子を探しにまた旅に出たい所存。

土直漆器を後にして、河和田の町を散策。

眼鏡姿にお椀を持った飛び出し人形ちゃん
お椀をつくる道具たち
お椀のなかって、はじめてみたかも
ろくろ舎さんでは、オンリー椀を作れるらしい。
「いも煮椀」に惹かれる東北民。
ざくろの季節

●漆琳堂

いろんな工房を眺めているとあっという間に夕方。この日最後のイベントは、「うるしの里会館」から歩いてすぐの漆器工場、漆琳堂直営店さん。

先程、土直漆器さんで実際に色漆を塗る体験をしてからの見学だったので、「あの機械はこうやって使うのか!」とか「あの作業、職人さんたちはこうやって量産しているのか!」とパズルのピースがひとつずつ埋まっていくようで、とってもとっても楽しかった。

行く前は、体験と工房見学のどちらかができれば良いだろう……と工房見学ツアーは事前予約していなかったのだけれども、見て体験してやっと繋がるものがたくさんあったので両方できて本当によかったと思う。

実は今回、この工房見学ツアーに参加できたのには、こんな裏話があって。人見知りしない酒飲み改め、人見知りしない補聴器ユーザーって行って歩こうかな、なんて調子にのるなどしています。

ホントはRENEWに参加した2日分の出来事をこのnoteに書こうと思っていたのに、気づけばもう3000字を超えそうなので、今日はここまで。

また次回、武生をまわった日のこともnoteに書きたいと思います。

今日もお疲れ様でした☺︎
おやすみなさい!

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