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女性が自分を信じられたら、もっと幸せになれる

ひとり親家庭の貧困問題は、根本的には日本の制度の不備が一番の要因なのだけれど、母親の自己肯定感の低さと、無意識のうちにそれを助長してきた環境が、多少なりとも関係していると思う。

女性はとかく自分自身のことを実際の能力に関係なく「自分に自信がない」と思う人が多いし、私自身も大なり小なり、そう感じている。

それは日本だけではなく、自由と機会の国(と言われている)アメリカでもそういう傾向があるようだ。

ヒラリー・クリントンも、メルケル独首相も、IMF専務理事ラガルドも…「なぜ女は男のように自信をもてないのか 」
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理由はどうやら、養育環境や、組織が男性社会であるということ以前に、種の保存プログラムが関係しているのだそう。

オスは子孫を増やす性、メスは守り育てる性。

女性は母体である自分の体を守るために、慎重であり、健康志向を持ち、生への執着が強い。保身のためにも自分の能力を低く見積り、リスクを取らないようにするのだそうだ。

人間が生物である以上、その法則からは逃れられない。

私たちのデフォルトは自己肯定感が低い性。

男性は女性を守り、女性は男性に尽くす。

そんな関係も悪くはないし、逆もまた然り。

パートナーとの関係性は、それぞれのピースが、平和に、美しく収まりさえすれば、それぞれがどんなかたちであろうとも良い。

けれど、生涯通して一つの生き方だけを想定して生きるには、もうこの世界の変化は急激すぎる。

本来女性は、そのステージや相手、環境によってしなやかに生き方を変える柔軟さを持っている。

その能力にもっと自信を持っていいし、もっと自分を肯定していい。

過剰に自信を持つ必要はないけれども、意識して私たちは自分に自信を持った方が良いということは明らか。

長い歴史の中で根付いてしまった男性優遇の慣習、また、国全体がそれを良しとしてきてしまったいびつなシステムゆえに、男女平等ランキング世界で 日本は114位(インドより下です) 。

こんな不名誉な国になってしまったことは、今後人材不足になる日本で優秀な人材を集めるにも良いことではない。

多くの女性は教育機関を卒業した後、男女同じように働いてきた。

一時期育児や介護で仕事から離れていたからといって、その能力が霧散してしまったわけでもない。

むしろ育児に主体的に関わることは、人を成長させる大きな機会。

育児は育自。

子供と正面から向き合うことで、どれだけ人との関わり方、自分のあり方について模索したかわからない。

それは間違いなく仕事にも生きる。

心のあり方だけではなくて、時間管理、健康管理、観察力、マルチタスク管理能力。。挙げればきりがないくらい、子育てが私たちの能力を何倍にもブーストアップさせている。

「子育てでビジネススキルがアップする!」
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「専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと」
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なので、子育てて仕事から離れていたからと言って、不安に思うことは全く!なくて、むしろ自信を持っていいくらいだ。

子育てを終えた女性の能力を有効に活用することは、社会全体の生産力を間違いなく上げることだし、それに見合ったポジションを用意できる会社が伸びるのではないか。

また、今は企業に属さなくても個々が稼げる時代。C to C ビジネスの種は探せばいくらでも出てくる。子育て中の女性が徐々に生まれてくる隙間時間を活用して自分のお金を稼ぐことも、容易な時代になってきた。

立命館アジア太平洋大学の学長をされている出口 治明さんが講演会でおっしゃっていた。
「育児休暇は休暇じゃない。そんな呼び方はやめて、育児留学って名前に変えたほうがいい」

その通りだと思う。

世界の半分の性である女性が、自分の能力を低く見積もりすぎて、判断を誤る、あるいは意見を控えるのは、決して良いことではない。

男性も女性も、個々の能力を活かしながら、経済活動に関わり、できるだけフラットに仕事も育児も家事もしていくことで、この社会の問題、いびつさに気づくことがあると思う。

歪さに気づき、ただしていくことは、男性が権利を剥奪されることでは決してない。

男女も世代間をも超えた多様性のある個々が、確かな自己肯定感と、互いが他者を尊重することが必要なのだ。

それが、あたたかな思いやりをやり取りできる人間関係を作るのに必要なこと。

大人が自己肯定感と他者への尊重の意識を持てれば、次世代にもそれを受け継いでいけると思うし、結果的に男性にとっても、女性にとっても、より居心地の良い社会に変わると信じている。

女性が自分をもっと信じて、自分の能力にブロックをかけずに生きること。男性もそれを理解し、緩やかに助け合いながら、共に歩んでいけること。

そんな関係を築く人が増えれば、よりなめらかに生きられる社会になるだろうし、虐待や貧困に苦しむ子どもと親も減るのではと思う。

母の日に、心からそれを願ってやまない。

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