漫画志望者必見!「物語における『葛藤』の重要性について」

「物語における『葛藤』について」

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#スターウォーズ


以前、ボクの講座を受講してくださった方が、現在通っている原作講座の批評で「葛藤が描けていない。」との指摘を受けた。と、ツイッターで呟かれていたので、おせっかいに少しだけアドバイスをさしあげた。

ついでなので、もう少し丁寧にまとめてこちらにも書いておこう。

大事な事なので。「葛藤、大事」

まず「葛藤とは何か?」それは思い切りざっくり言うと「二者択一」の事である。そのどちらかを取る苦悩や、心の揺らぎ。とまずは理解すると分かりやすい。

そしてそれを描く場合はキャラクターのアイデンテティに関わるほど、大きな選択の方が、より描きやすい。

それには、まずキャラクターを徹底的に追いつめる事だ。

「新宿鮫」の大沢在昌先生は「売れる作家の全技術」の中で「ボクは主人公の鮫島に相当恨まれているだろうなぁ」と語っておられる。

心を鬼にして我が子であるキャラを追いつめよう。

例えば映画でも前例として「妻と子供、同時に溺れたらどうする?」とか「貧乏でも夢を追う恋人がいるけど玉の輿の誘いがある」とか「借金苦の夫を助けたい妻が、富豪に大金で抱かせろと言われる」とか。「殺人を目撃した牧師が殺し屋に(教義的に守秘義務のある)懺悔をされる」とか。実に良い葛藤が、いくらでもある。

そして、それにはまずキャラに強固なこだわりがあった方がいい。

前例で言えば、恋人や夫への愛とか、宗教とかである。

「さぁさぁどうする?どっちを取る」で物語の推進力にもなるし、ドラマチックな盛り上がりにもなる。

これ、キャラが、最初から浮気者だったり利己的だったり神を信じてなかったら、なんも面白くならない。

大きな葛藤がかけると応用で、小さな葛藤や心の揺らぎも描けるようになる。

例えば、チャーシュー麺かスーラータンかの葛藤のようなものも描けるようになる。あ、これは「孤独のグルメ」や「食の軍師」だ。

他にも内面的なこんな葛藤も。

例えば医者に酒を辞めるように言われている男がいるとする。

コンビニでお茶を買うか焼酎を買うか葛藤し、妥協点としてビールを買って帰って、一本だけ呑んで、もう一ぽんだけ呑んで、ほろ酔いで焼酎を買いに行って、翌日起きたら、二日酔いで自己嫌悪に陥る。今日こそと禁酒を誓うけど、夕方酒が抜けてくると、また葛藤が、以下リピート。

ぐっと人間的である、人間的ではあるがダメな奴だ。アカン奴である。

あ、これはボクだ。

これに深刻なアル中問題や生死や、妻との「禁酒」の約束や「できなきゃ離婚」とか「仕事」とか関わってくるとどんどん葛藤は激しく重くなる。

「ザ・レスラー」という映画で、ミッキーローク演じる主人公の老レスラーが、離別した娘とやっと許してもらえて、仲直りデートの約束したのについ嬉しすぎて呑んで、最初は少しだけのつもりが、たまたま美女に誘惑されて盛り上げって、翌朝、二日酔いで起きてデートをすっぽかした事に愕然として頭を抱える。どうやって言い訳しよう。許してもらえばいいのか。

葛藤の連鎖が続く。

誰にでも少なからず経験があるからストレートに胸に迫る。

え?お前だけだ?

すいません。酒と美女におぼれる毎日です。わはは。

「ザ・レスラー」や「ロッキー」はまさしく「人生の葛藤を描いた映画」と言える。

さて、それが出来たら、「葛藤はざっくり言って二者択一の事」と言った舌の根も乾かぬうちに撤回するのだけど「もっと複雑な要素の絡み合う葛藤」というのも出来るようになる。

例えば「スターウォーズ4」

田舎から飛び出したい。外の世界を見たい。自分を試したい。何者かになりたい。このまま田舎で埋もれるのはイヤだという田舎の若者なら誰もが少なからず思うことのある願望を持つ主人公ルーク。

そこに外の世界からロボット来る。見たことのない美しい(?)レイア姫の映像から懇願される「助けて」と。

老騎士を訪ね、自分がジェダイの騎士の息子と知る。

老騎士に姫を救うための冒険の旅に誘われる。

まさしく好機到来!男の子の最大のロマンシュチュエーション。

でも!だがしかし!育ててもらったオジサンオバサンを置いてはいけない。自分はただの百姓、農園を継がなくてはならない。

願望と恩。あこがれと不安。一目惚れしたレイア姫に会いたいが自分は姫に釣り合うような何者でもない。の葛藤。

ほらこれです「色んな要素の混じり合った葛藤」実によく出来ています。

そして、オバサンとオジサンは帝国軍に殺され、農園は焼かれる。

仇討ちを誓い、怒りを勇気に変えて冒険に旅立つ決意をする主人公。

これ実はすべてのしがらみを絶ち、すべての「葛藤」からルークを一気に解き放つための装置というか仕掛けなんです。

「葛藤」あってこその「フラストレーションの解消」なのです。

アレが、ロボットきた。レイア姫に頼まれる。老騎士に誘われる。え、ぼくはジェダイの騎士の息子だったの?

オジサンオオバサン、冒険に行ってもいい?

あ、いいの?やった!イクイク冒険の旅立ち!バンザーイでは、面白くも何ともない。最近、そういう話多いけどね。

やっぱドラクエは最初に村を焼かれなきゃ。ちゅう話ですよ。

我が劇画村塾の先輩、ほりいゆうじさんは偉大だなぁ。

これは「冒険神話」の定番設定でもあります。

もう一度言います。

「葛藤」大事。

まずは「大きな二者択一」から考えてみてはいかがでしょう。

以上「物語における『葛藤』について」のお話でした。

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