株式会社パンダビジョンの佐野と申します。
いつもは、会社の事業のことを中心に投稿しています。

今回は、僕たち「ロスジェネ世代」が陥っている状況について書いていこうと思っています。

ロスジェネ世代とは

「ロスジェネ世代」とは、バブル崩壊後から約10年間の間に就職活動をした世代。1970年ごろから1982年ぐらいに生まれた人のことを指します。就職氷河期と言われる世代のことです。僕もこの世代のど真ん中。就活をした当時は就職超氷河期とも言われていました。

バブル崩壊後、景気が悪くなっていくのは、証券会社に勤めていた父親の様子を見て感じていました。自宅に帰ってからの機嫌が悪かったりして、徐々にお酒の量が増えていきました。景気の大波の影響をモロに被ってしまった父は本当に大変だったんだろうなと思っています。

大学出たら超氷河期だった

そんな僕は大学では経済学科を選択。父の姿を見て、絶対サラリーマンになりたくなかったのに、サラリーマン養成学部といわれる経済学を選んだのです。偉い政治家や経済学者、大企業の役員が動かすべき日本の経済。本来は、皆が豊かになるための学問である「経済学」が本当に意味のあるものか知りたいと思ったからです。

しかし、大学に入っていかに「経済学」が教条主義的で退屈で、新入学の頃から、大手都市銀行に入る方法を熱心に語る同級生にもうんざりしてしまった僕は、すぐにやる気をうしなってしまいました。

それでも、今も信頼できる仲間である友達ができたり、本を読んだり、好きなミュージシャンのライブに行ったり、ゲームしたり、バイトしたり、自分の興味関心をより広く、より深くすることができた有意義な時間でした。

就職氷河期とはいえ、同級生たちの中で「ハイスペック組」は大手有名企業入っていき、「普通組」はそれなりの中堅か運良く大手企業に入り、残された「底辺組」である僕は希望の出版社も落ち続け、就職浪人までして、中小の出版社に非正規で潜り込むのがやっとでした。

当時は、就職に有利と言われた僕の母校でも希望通りに就職できず、フリーターを選んだ人も多くいました。

2001年卒の有効求人倍率は0.99、就職率は91.1％。
就職浪人した翌年2002年卒の有効求人倍率は1.09、就職率は91.9％です。
（「売り手市場」の2008年卒の有効求人倍率は2.14、就職率は96.9％）

もしかすると、大学名・学部名自体は就職活動時に有利とされていたため、業界を選ばなければ、普通のサラリーマンにはなれてたかもしれませんが、当時はそれを受け入れることができませんでした。

非正規、ブラック労働、低賃金

非正規から始まった僕の社会人人生は、お金がないことや、非正規であること（それも中小企業の）というコンプレックスでいっぱいでした。

20代は結局、3度の転職をしました。

どこも、深夜24時まで働くのが普通だったり、休日出勤が毎週あるのもあたりまえだったり、罵声を浴びせられたりストレスの多い環境が続きました。

もちろん、貯金なんてできませんでした。

帯状疱疹になったり、突発性難聴になったり、不眠やうつ状態。全部経験してしまいました。いわゆるブラック労働を続けたのです。

当時、「自己責任」という言葉もあって、自分を責めすぎていました。もっと頑張ってスキルをつけて大手に転職したいというのが、20代の僕の唯一の「希望」でした。

そして、絶望の時代へ

僕たち氷河期世代が40歳を超えた今、言われているのが、

年金2000万円足りない問題。
超大手企業も45歳以上の社員を対象にリストラ・配置転換されている問題。
70代になっても働かなきゃいけないっぽい問題。

まさに、踏んだり蹴ったりです。

僕は今年起業をすることを選びましたが、大手ですら安泰ではない時代。起業したとしてもどうなるか分からない。（ごく稀なケースですが...）40代であることを告げると、ベンチャーキャピタルの方が会ってくれないことも…。

ここ最近の大手企業のリストラ策を見るとゾッとします。早期退職の募集や配置転換、業務量削減など言い方は様々です。必死で氷河期の就活戦線を勝ち抜いた人たちもこんなことになるとは夢にも思わなかったでしょう。大手企業に勤務していても45歳以上だと、いわゆる「ゼネラリスト」が多く、年収を維持するような転職は難しいです。

大手メーカー
東芝：7000人 人員削減
富士通：5000人 配置転換
NEC：3000人 人員削減

大手銀行・損保
三菱UFJフィナンシャル・グループ：9500人分 業務量削減
三井住友フィナンシャルグループ：4000人分 業務量削減
みずほフィナンシャルグループ：1万9000人 人員削減
損保ジャパン：4000人 配置転換

未婚率も高く（僕もです）、貯金も少ないと言われる（僕もです）時代に生まれて本当についてないなと思います。

大学生の頃からの友達で大手企業で立派な役職がついている友人もかなり危機感を抱いてしまっていることを聞くと、本当に救いのない時代なんだと思ってしまいます。

このnoteには、残念ながら意識の高いポジティブなメッセージはありません。ライフハックもないです。結構本気で日本が終わっていると感じています。

どうしてなんだよおおぉお！！！（藤原竜也風）

（日本が）キンキンに冷えてやがるッ……！！

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本日の作業BGM　古井戸　何とかなれ
Number Girl - はいから狂い (Live from SAPPORO OMOIDE IN MY HEAD)