フリーランスでぶつかるコミュニケーションの困難「35歳の壁」について

こんにちは、さのかずや @sanokazuya0306 です。冬は寒いですね。東京は家の中が北海道より寒くて日々キレてます。


幅広い範囲の人と仕事をすることのメリットとデメリット

昨年の春からフリーランスで仕事をしている。主に知人伝いから、リサーチや企画、プロジェクトマネジメントなどの仕事を頂くことが多い。

雇われプロマネって需要あるのかな、と思いながら始めたフリーランスだったものの、場合によってはちゃんと需要がある。その話だけで1万字くらい書けそうなのでその話はまた改めて。

デザイナーやエンジニアのようなわかりやすい技能系のフリーランスではなく、主にコミュニケーションを担う側になりがちなので、わりかし仕事で関わる相手は幅広い。代理店だったり、制作会社だったり、時にそうした会社の一員として彼らのクライアントのお堅い会社や新進気鋭の会社だったり、若い人からイケてるおじさんおばさん、イケてないおじさんおばさんや高齢者の方までさまざまである。

おそらくこういう「雇われプロマネ」仕事でフリーランスをする人はまださほど多くないと思われるので、そのメリットとデメリットについて挙げてみようと思う。


まずプロマネとして幅広い範囲と仕事をするメリットとしては、

◯各所で必要な深い情報が手に入り、新しいことも多々学べる
人と感覚が合わないリスクやめんどくさい環境を少し避けやすい
運が良ければお金がそれなりに入る

というのがある。1つに所属してることが弱みになる状況は多々あって、たとえばどんなにやりたいことであっても、そこで一緒に動く人と全然ウマが合わない、というのはよくあること。複数所属すると自分の中で天秤にかけて相手と話すことができるので、精神的にヘルシー。あともらえるお金は時流と運。実力や社会のニーズの大きさとはあまり大きな相関はない。単純に複数所属したほうが数が打てるのでその運に当たる確率は上がる。


一方で、プロマネとして幅広い範囲と仕事をするデメリットとしては、

自己管理力がすべて
◯相手が変わるとコミュニケーションコストが掛かりめんどくさい
◯案件によって当たり外れが激しく、はずれのことのほうが多い

といったことがある。基本は誰も守ってくれないので自分でやるしかない。その仕事から引き上げる時に、契約を終わらせたり、代わりの人を探したりするのも結構面倒。あとは案件によって相手が違うと、相手によって話し方を変える必要が出てくるので、これが結構バカにならないほどめんどくさい。そしてだいたいの環境はめんどくさいので、相手が変わるたびに余計消耗する。メリットとして「数撃ちゃ当たる確率は上がる」と書いたが、その分ハズレと出会う回数も増える。そのたびに消耗する。


特に幅広い範囲と仕事をするデメリットの根幹にあるものとして、「世代やこれまでの労働環境によって、慣れ親しんだコミュニケーションのやり方が大きく違う」ということが挙げられる。

3分で書いたメモ、字が汚い


まあ大体手書きの雑な図の通りなのだけど、ざっくりオレオレ統計的にこの辺に壁がある感じがしていて、これをぼくは「35歳の壁」と呼んでいる。

コミュニケーションのために使うツールが、この壁のあたりを境に全く変わってくる。でもたかがツールと侮るなかれ、結構明らかにワークスタイル自体がだいぶ違ってくるのを実感している。


「35歳の壁」とワークスタイル、仕事の進みの大きな違い

例えば、打ち合わせ。ウェブ通話と対面の打ち合わせについて。

ウェブ通話が前提であれば、それを補完できる情報を事前にていねいに共有したうえでウェブ通話に臨む。必要なことを必要な時間内に話すし、もし伝え忘れたことがあればすぐメッセやSlackで後追い確認する。

対面の打ち合わせが前提であれば、あれもこれも「会った時に話せばいいか(会った時に話すべき)」となる。特にお尻も決めずにダラダラ話すことが多いし、結果いろんなことが漏れるし、漏れたことは「次会ったときでいいか」となる。

これ、前者のコミュニケーションに慣れている人から見れば、後者のコミュニケーションってまじで信じられないし、超仕事できない人でしょ…と思うが、実際に結構ある。逆に、後者のコミュニケーションにどっぷり浸かっている人からすると、顔合わせたとき以外に連絡を取るのは好ましくなかったり、ときには失礼に当たることさえある。

こういうことはSlackやメール、messengerや電話などのツールの違いでも度々起こる。これまでこうしたコミュニケーションは、「マナー」というクソ曖昧な世界で一番最悪なコミュニケーションコンテクストのもとで行われていたが、2010年代も後半になってそれもだいぶ通用しなくなってきた。


つまり、ツールが違うということはワークスタイルが違う、ということであり、ワークスタイルが違うということは仕事の進行速度が違う、ということでもある。上にも少し書いたが、連絡や会議に求められるスピードや時間の短さが、数年前からですら大きく変わってきつつあるのだ。

たとえばぼくが新卒でいた広告代理店では、外で打ち合わせに出てるから、という理由でメールを何時間か寝かすのは割と当たり前だったし、それなりに許された(というか、PC持ってないしガラケーだから返せないからしょうがなかった)。ぼくが新卒のときもギリギリ許された。

ところが、もういまはスタートアップなどではslack(とかDiscordとか?)が当たり前だし、そういうツールにおいては急いでる時にメンションつけて30分以内にレスがないと結構イライラする。この辺はFacebook Messengerなどの割と多くの人が使っているツールだと結構如実にあるだろう。平気で何時間も既読スルーできちゃうおじさんは結構いる。なぜならたった数年前まで、メールの時代はそれが当たり前だったから。

そっち方面のコミュニケーションの壁もあるっすね…!もっとビジネスがゆっくりだった時代には<仲良くなる→仕事する>が当たり前だったけど、いまはもっと仕事が忙しくて事前に関係を確かめてる場合じゃないので<仕事する→仲良くなる>が主流になっているところはあるかも。


フリーランスが壁の両方で仕事し続けるのは結構辛い

「35歳の壁」と書いたものの、2019年1月現在なので、5年経ったら40歳の壁になるかもしれない。一方でこういうツールはいつまで経っても生まれ続けるはずなので、それくらいの年代からなかなか新しいツールやワークスタイルは取り入れにくくなる、一般的な現象なのかもしれない。

もちろん、35歳を超えた人がみんな新しいツールを使えないというわけではないし、当然特定の誰かを攻撃したいわけでは全然ない。この壁を容易に突破している人もいる。35歳以上の人もスピード感のあるコミュニケーションに馴染んでいる人もいるし、35歳以下の人もそうした距離感をうまく掴んで適切なツールでコミュニケーションできる人もいる。

でもいちフリーランスの個人にとってみれば、片方で2倍速で動いている仕事をしながら、1/2の速度で動いている仕事をしているのは結構辛さがある。長い打ち合わせや必要性の薄い滞在に付き合いながら、爆速で進んでいる仕事をフォローするのは結構限界がある。その結果、1/2の速度で進んでいる仕事は断らざるを得なくなってしまう。

でもややこしい話、1/2で進んでいる仕事のほうが、お金持ってるおじさんたちや古い企業がやっている場合が多いので、仕事が安定してたりする。フリーランスのジレンマあるある。


けどやりたいならやるしかない

とはいえ田舎の仕事をしたいぼくは、そうも言ってられないので、頑張って田舎の会社に向かってFAX送ってます。80年代かよ?

しかもそれだけ客側が手間かけても、田舎の人は都会の人より手を抜いてることがめっちゃ多い。それだけ殿様でも残れてるような会社しかないから。だから衰退するんや。そんなんわかってるんや。

でもそんな状況きっと長続きしないので、うまくこの壁と向き合いながらやっていきたいっすね。おじさんたちが頑張ってツールを変えてワークスタイルもがんばって変えてもらえるように、若者たちから頑張っていきたいっすね。


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