フラーの南魚沼インターンを見て、地方の大学生・高専生のポテンシャルを感じた話

こんにちは、さのかずや @sanokazuya0306です。明けましたね。2019年は平和に暮らしたいです。


フラーの年末インターンに行ってきた

去年の春からフリーランスをやっているのですが、フラーのCMOすぎやまのぶひろ @nobuhiro0704 が最初の会社の同期であることや、ぼくのやっていることと方向性が近いことなどがあって、フラーのお仕事をお手伝いしております。

フラーは、スマホアプリの分析サービス App Ape を運営したり、

半端ない規模の花火大会で知られる長岡花火のアプリや、キャンプ用品で人気の会社スノーピークのアプリをつくったりしてる会社です。


そんなこんなで、今回フラーのインターンにおじゃますることになりました。

その名も「南魚沼 冬の陣」。

クリスマスから大晦日まで。日程がやばない?「ここしかなかった」ということでした。開催場所も謎。新潟と縁が深いフラーだから新潟はわかるけど、南魚沼ってどこ……?けんぞくあん……?

南魚沼はこのへんらしい

ともあれいろいろと謎が深いので、実際に行ってみることにしました!


暴風雪警報の中、南魚沼へ

仕事納めもそこそこに、12/29に東京から南魚沼へ。

みなさんの記憶にも新しいかと思いますが、年末に北日本を中心とした寒波がありましたね。

ガチ

後々聞いたのですが、南魚沼周辺の新潟県内陸部は、雪の多い新潟県民からも「雪が半端なく多いところ」として認識されているようでした。

_人人人人人人人_
> 暴風雪警報 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

とはいえ生まれも育ちも北海道、生粋の道産子である私としては、「いやいや、ゆうてそんなやろ」と思いながら新幹線で南魚沼へ向かいました。

東京はきれいな冬晴れ。こんな晴れてるのに暴風雪とかないっしょ?

仕事で完全に忘れてたけど年末でした。激混み。運良く自由席に座れる。

トンネルを抜けるとそこは……

_人人人人人_
> 暴風雪 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


南魚沼に到着

そんなこんなで東京からおよそ2時間ちょっと。雪の影響で在来線が若干遅れるなどありながらも、豪雪に負けない雪国の電車で南魚沼市の六日町駅に到着。新幹線の越後湯沢駅から快速でひと駅!新潟といえど意外と近かった。

六日町駅前。田舎出身として気持ちの高まるいい感じの田舎!

南魚沼駅はないのかな?と思ったけど、南魚沼市は同じくらいの規模だった六日町、大和町、塩沢町が合併してできたまちらしい。

タクシーで5分少々で、インターン会場の兼続庵(かねつぐあん)に到着。

……家?

……本格手打ちそば?

いろんな疑念を抱きながらドアを開けると…

なんだか活気のある声が聞こえる。

やってた!やってたよー!!インターンです!山小屋にたどり着いたような安堵感。

出迎えてくれたのはフラー株式会社、人事の川野先輩 @offstage96クリスマスと年末返上で狂気のインターンをジャキジャキ仕切る、頼れる無茶振られお兄さんです。インターン5日目(イブに前入りしているので南魚沼6日目)の激疲れの中でもイケメン!!プライベートが心配!!

お昼ごはんを食べずに来たので、インターンでみなさんがジャキジャキ開発している居間の真ん中で、兼続庵オーナーの倉田さんがつくってくれたカレーを頂く。めっちゃうまい…!ちなみにこのあとも倉田さんのめちゃウマいメシを徹底的に頂くことになります。

倉田さん。さわやか。本業は観光業。ちなみに「兼続庵」は、南魚沼出身の武将、直江兼続に由来しているとのこと。それで「兼続」なのか!もともとそば屋さんだったところを、宿泊もできる施設に改装したんだとか。


インターン開発大詰め

今回のインターンの参加者は学生が7名。

マーケター/デザイナー/エンジニアがひとりずつ、3名1チームの2組に分けられる。1週間のうちに、南魚沼の課題を解決するウェブサービス、もしくはアプリをリリースするという、ハッカソン形式のインターン。7名のうちひとりは自力でウェブサイトを開発。

初日は地元企業の方から、企業の紹介や抱えている課題についてお話しして頂いて、ヒアリングを行っていました。

八海山酒造の見学をしたりも!おもしろそう……。八海山は南魚沼のお酒なんだってさ!初めて知った。

ぼくが到着した29日は、開発5日間のうちの4日目。前日に中間発表を終え、サービスの形は各チームとも見えていて、あとは明日夕方の最終発表に向けてガッツリつくりきる、というところだった。

ぼくが到着した頃はちょうどこんなかんじ

フラーからも3人の若手社員が、メンターとしてサポート。ちなみにCEOの渋谷さん @shibushu でも30歳の会社なので、フラーでいう若手は25歳前後。ぼくが新卒で入った会社は30歳まで人権がないような会社だったので日々驚いてます。

メンター陣のひとり、Androidエンジニアでデザインもできちゃう秋田氏。フラーにインターンを経て入社したナイスガイ。

みんなめっちゃ真剣に開発してたので、邪魔してはいけないと思い、とりあえず布団を敷いた。

役員と川の字、いい会社

南魚沼市の方も見に来ていました。ていうか行政の方、年末ですよ!?休んで!?

いらっしゃっていたのは、南魚沼市役所 経済産業課の小林さんと、情報管理室の戸田さん。以前フラーに仕事を頼んで頂いたご縁などもあり、かなり日程がない中でも南魚沼の関係者を巻き込んで頂き、なんとかこのインターンの実現にこぎつけて頂いたとのこと。

すでにこの日までにもほぼ毎日来てくださり、開発の相談にも乗って頂いていたとのこと。めっちゃいい街や……

鈴鹿高専を休学してフラーでアルバイトしていて、サポートにきてくれたOKBくん @kazuki_0_kazuki と、今回インターンで参加したOKBくんの高専同級生の若林くん。若林くんはマーケターとして参加。どういうところに向けてサービスを出していくべきか議論しています。

開発も大詰め。その集中はどんどん高まっていきます。学生たちのディスカッションにも、メンターたちの指導にも熱が入ります。


あっという間に夜にさしかかったので、ぼくらもインターンシップということで、市役所の小林さんに現地の飲み屋さ……事業者さんをご紹介頂きました。

ということで、まずはリサーチとヒアリングから……

なるほどぉ……これが南魚沼のお酒、「八海山」ですね……やっぱり現地で体験してみないと……


ということでいい具合でリサーチを終え、兼続庵に戻ります。

時間経ってるはずなのに風景が全然変わらないのは、みんなマジで真剣に開発してるからです。ほんとにみんな部屋からほとんど出ず、がっつりと議論して、リサーチして、開発して、デザインしてました。お菓子ばっかり食べてごめんなさい。

お、だいぶできてきてる……??

みんなメンタリングしてる中、ただ見てるだけなのもアレだったので(実際にはお菓子食い散らかしているので罪滅ぼしのためにも)何かサポートせねば、と思い、マーケターのプレゼン資料作成のアドバイスをしたりしました。

アドバイスといっても、こういう順番で話すと伝わりやすいのではないかな、とか、こういう資料が参考になるかもね、とか。普段プレゼン慣れしている人にとってはごく当たり前のことではあるんだけど、確かに大学生の時なんてプレゼン資料のお手本とか見れるわけでもないし、ましてや地方の大学生や高専生は自分でプレゼンする機会もそんなないだろうし、どんなプレゼン資料作ったらいいかなんてわかんないよなあ、ということに気づいたりしました。教えることは教える側の学びにもなりますね。


そして発表へ

迎えた最終日。

「ハッカソンといえばレッドブルっしょ!」というCDO(チーフ・ドーピング・オフィサー)の発案でコンビニへ。

新潟出身だけど新潟には興味のなかったフラーCDOの山﨑氏

雪国あるあるの頑丈なアーケード

山が近い街っていいっすよね、という話をした

川がある街もいいっすよね、という話をした

ハッカソンぽいドーピング映え〜!!


そしてついに最終発表のお時間。


オーディエンスも、フラーや南魚沼市の方、今回のインターンをサポートしてくださった方々が勢揃い!

メンターのA子さんも緊張の面持ちで見守ります。


1チーム目の発表。つくったものは、「うおぬマッチ」というウェブサービス。

初日に南魚沼市の方のお話を聞いたりした中で、このチームが着目した南魚沼の課題は「人材不足」。その解消のために、企業が課題解決のために若い起業家を呼び込めば、企業の課題は解決し、街にも人が増えるのでは?という提案。そのための、企業と起業家のマッチングサービス。

ウェブサイトもプロトタイプを制作していました。起業家が項目を選択していくと企業のリストが出るようす。

チャット機能も搭載。

南魚沼市役所の小林さんからも、具体的な運用の想定について質問が飛びます。


続いて2チーム目の発表。つくったものは「Newturn」というスマホアプリ。

こちらのチームも同じく南魚沼の「人材不足」に目を向けています。地元を離れた人たちが、地元にある仕事を見つけることができるサービスを考えました。

Androidアプリのプロトタイプで解説。希望の仕事内容を入力すると……

仕事のリストが出てきて、その仕事へのマッチ度が表示されます。

地元南魚沼出身で、デザインの学校を卒業し、現在は東京の広告制作会社で働いている山本さん。地元でなにか活動しようとする中で、兼続庵の倉田さんと関わりがあり、たまたま帰省とタイミングが合い、ぜひインターンの様子を見たいということで参加してくださいました。オーディエンスも制作過程を見ていた人が多かった中、まっさらな立場からプレゼンに対して質問・意見をくださいました。


最後にエクストラ参加の、地元南魚沼出身の武藤(ぶとう)くん。

一度落選したものの、「どういう形でもいいので、どうしても参加したいです!」という熱いメールが人事の川野さんを動かし、個人でトライできる範囲の南魚沼の課題解決を考えることになった武藤くん。

その結果、WordPressで南魚沼の情報を発信するウェブサイトをつくり、その記事も制作。今回の合宿の記事や、2チームの成果物も記事として盛り込んでいました。

フラーのオウンドメディア App Ape Lab を運営する、新聞記者出身のKOZOさん @kozo_hikage から、サービスの目的と開発の進め方について厳しい質問が飛びます。


以上で全チームの発表が終了!

最後はインターンでお世話になった方々からの講評を頂きました。

「どれだけ相手のことを考えて提案を作ったかどうかは絶対相手に伝わる」

「短い時間の中でやりきれたこと、やりきれなかったこと、それぞれを振り返ってこれからに生かしてほしい」

といったお話を頂きました。

フラー共同代表の櫻井さんが締めのご挨拶。インターンのみなさん本当に6日間お疲れ様でした…!


インターンで得られたものは

はいではみんなおつかれ〜!!リリースパーティーだー!!

うまいメシとうまい酒がしみわたります。

倉田さんの手作り小籠包、人智を越えたうまさ

(なぜかピントが合っていない写真ばかり)

(なぜかピントが合っていない写真ばかり……)


ひとしきり熱い(?)夜を過ごした後、少し場が落ち着いてきたので、インターン生のみなさんに「インターンどうでしたか?」とお話を聞いてみました。

新潟大学経済学部の2年生、マーケターとして参加の丸七(まるひち)さん。

講演会でフラーの話を聞いて、何か経験ができるかも、と思って参加しました。大学でマーケティングとか学びはするけどそれがどう活きるのかなんて全然わからないし、大学にいたらこんな何かを作ったりプレゼンしたりするような機会もなくて……とにかく、これからもどこかの会社とかでもっと経験して、もっと成長したいです

長岡造形大学でデザインを学ぶ3年生、デザイナーとして参加の圡田(つちだ)さん。(女の子の話を聞きがちなメガネの色男はメンターのふなさか氏 @bouncing_cat です)

「悔しいです、デザインでもっとできたんじゃないかなって思うし、質問されたことに対してちゃんと準備できてなくて答えられなかったのも悔しい。これから就活で、受ける先もある程度考えてるんですけど、ここでいろいろ経験できたことが活きていくんじゃないかと思います

筑波大学大学院生物系M1、エンジニアとして参加の中泉くん。

いつぐらいまでにどういうものを作らなきゃいけないか、の見通しが甘かったのが悔しいですね。これまでFirebase使ったことはあったんですが、チャット機能とか作ったことはなかったので、もっと早くメンターの方を頼ればよかったです。あとプレゼン資料をつくりきれなくて、質問に答えられなかったことも悔しいです。エンジニアとして作ってればいいだけじゃないな、っていうことにも気づけました。でもそういうことも含めて、チームでつくる経験をできたのはよかったです」

鈴鹿高専機械科5年(大学2年生相当)、マーケターとして参加の若林くん。

ほんとにこれまで高専からほとんど出たことがなくて。でもほんとにこのままでいいのか、って思い始めて。それでこのインターン応募したんです。エンジニアでもマーケターでもいいって思って。そしたらマーケターになって。『まあエンジニアよりは楽かな?』って思いながらやってみたんですけど、マーケターも思ったよりずっと考えることややらなきゃいけないことがあって、すごく難しかったです。でもマーケターとして成長したいなって思ったし、高専に居ただけじゃわからないところにすごく面白い世界があるんだと知れました


感じたことの度合いや反省のポイント、いずれも人それぞれですね。大学2年生とM1じゃさすがに経験も大きく違ってくるし、でもその中でそれぞれが学びを得られたのはすごくよかったんじゃないかと思います。


晴れた大晦日の朝


さのが客観的に思ったこと

インターンの発表が終わった後に、見に来ていた社員の人たちと、このインターンについて話しました。

正直、東京でよく見るハッカソンなどに比べたら、インターンの人たちの発表や開発のレベルはまだまだでした。これは多分、質問に対してちゃんと受け答えができていなかったところなども含めて、参加者本人たちもまだまだできたと思っているはず。

でも今回の場合は、限られた期間での制作において注力すべきところが「まずプロトタイプまでつくる」ということだったと思います。また参加者も、新潟や地方の高専生・大学生など、東京の大学生などと違ってスタートアップでのインターンなどもあまり経験していない人が中心で、みんなハッカソンはおろか、自分たちでプレゼンなどもした経験がない人が多かったように思います。

そういう意味では、このインターンを通して、インターンに参加した7人が「まず形にする」という経験をできたのは、すごく重要なことだったのではないか、と感じています。それがどれくらい参加したメンバーにとって大事な経験だったのかは、本人たちの感想からすこしわかるかも。


あとはメンターの存在も大きかったと思います。学生にとっては歳の近い社員と話しながら開発できることは、より実践的な知識を学べる機会になる。

そしてメンター陣も、普段の仕事がある中で南魚沼に1週間も籠もり、徹底的にインターン生たちとともに過ごし、最終的にチームの一員として責任感を持って開発にあたっていました。これってすごいことですね。どうすごいか説明しにくいけど、ふつうなかなか起きないことのように思いました。

KOZOさんが書くメンター陣へのインタビュー記事が、後日何らかのかたちで公開されるらしいので、詳細はそちらをお楽しみに!

秋田氏、ふなさか氏、A子氏、1週間おつかれさまでした!


あのころのぼくもそうだった

ぼくはもう3月で28になるので、大学生の頃のことなんてもうだいぶ思い出せなくなってきているのですが、そういえばインターンの学生と話していて思い出したことが。

いまはもう建て替わってなくなってしまったはずの古い看板

ぼくも大学3年生(2011年!20歳!)のとき、大学(地方の山奥の大学の工学部)がめちゃめちゃにつまらなくて、なんとかここを抜け出したい、と日々思っていました。

2011年当時、大学陸上部時代のぼく(右)です、生意気そうなガキですね

そんな中で、勉強も部活も大学生とは思えないほどクソ忙しいし、就活のことも全然よくわからないながら、「ここ行けたらすごそう」という勢いだけで、1つだけ応募したインターンが、たまたま通ったことがありました。今思うとほんとうにラッキーパンチ。

入学式と成人式くらいでしか着ていなかったスーツを引っ張り出して行ってみると、そこは六本木ヒルズの上の方の階で、すごい会社のすごい社員と、そこに集まるすごい学生たちと1泊2日を過ごし、ぶん殴られたような衝撃を受けたのを覚えています。

今思い出すと本当に世間知らずのガキでしかなくて、というかインターンというほどのものでもなくて、自分がボコボコにされていることも知らずボコボコにされていたのですが、その経験で完全に見える世界が変わったのを思い出しました。

結局あれからちゃんと就活をして、山奥の閉鎖的な大学からは見えない広い世界を知り、みんなが大学院に行く中でたまたま内定をもらえた広告代理店に文系就職をしたことを思い出しました。もう「文系就職」なんて死語であってほしいですね。

いま考えても「ちゃんと就活をしよう」という選択は間違いなく正しかったと言えるし、それはあのラッキーパンチのインターンから始まっていたように思います。

ちゃんと就活をしていた頃のぼくです、ちゃんと就活をしているように見えますね


ポテンシャルを持て余す若人よ、フラーのインターンへ

「高専にいるだけじゃわからなかったところに、すごい面白いことがあるんだと知れた」と言っていた彼。「大学にいたらこんな機会なくて……とにかく、成長したいです」と言っていた彼女。

東京じゃないところにも優秀な学生はたくさんいて、でもそこには圧倒的に機会がない。そこに刺激的な機会を提供できたこのインターンは、すごく意味のあることだったんじゃないかと思います。


参加した学生たちの声が一番リアルかも


また今年以降もこのインターンはやっていくようですので、刺激と機会を求める、特に地方の大学の若人たちは、次のチャンスにフラーのインターンに応募してみてはどうでしょうか!

「フラーインターン冬の陣」があるということは、次は……?川野先輩のTwitterをみのがすなっ!



帰りは南魚沼の石打丸山スキー場でスノボして帰りました。世界最新鋭のゴンドラらしい……!

本州のスキー場初めてだったけど豪雪で楽しかった。南魚沼めっちゃいいところだった!また行きたい。

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さのかずや

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