BizDevという肩書きとぼくのやってること

こんにちは、さのかずや @sanokazuya0306 です。今日も花粉と殴り合っています。

先日北海道でお話するタイミングがあったのですが、ぼくはフリーランスの BizDev / Technologist を名乗っています。

いずれも前職QUANTUMで授かった肩書なのですが、今の自分の仕事をそれ以外になかなか定義しようがなく、退社後もそのように名乗っております。なかなか日本に浸透しないものの、いままでおりいって説明するタイミングもなく、この語以外ではなかなか説明しようもない仕事なので、今回はちょっとBizDevについて頑張って説明してみようと思います。(Technologistについてはまた追って!)


BizDev = Business Development

BizDevとは"Business Development"の略です。この1語で「職業分野」と「職業そのもの」をそれぞれ指します。Business developmentという分野の仕事をやるひとをBizDev = Business Developmentと呼びます。営業活動する人を営業と呼ぶのと一緒ですね。

Wikipediaから引っ張ってみましょう。

Business development entails tasks and processes to develop and implement growth opportunities within and between organizations.

【雑訳】
Business Developmentは、組織内や組織間のグロース機会を開発し実行するための、タスクとプロセスを伴います。

あんまわかんないすね。もうちょっと現場っぽい文章を見てみましょう。スタートアップ向けのセミナー会社?の人が書いている文章。

BizDevという職業について細かく書いてあります。各見出しだけ引用します。

What Biz Dev Does
- Make Growth Happen
- Test the Market
- Evangelize for the Customers
- Build the Network

【雑訳】
BizDevのやること
・グロース(サービスの成長)を引き起こす
・マーケット(市場)を試す
・お客さんに布教する
・ネットワークを築く
Skills to Build
- Be a Human Lie Detector
- Never Eat Alone
- Make them Meet with You
- Get Deals Done
- Play Nice with Others

【雑訳】
持つべきスキル
・人の嘘を見抜け
・ひとりでメシを食うな(アメリカで流行ったビジネス書のタイトル)
・人が会ってくれるようになれ
・取引を決めろ
・ナイスに振る舞え

めっちゃおもろいっすね。日本語に訳したい。連絡してみます。

これが書かれたのは2015年3月。当時すでにスタートアップ界隈で使われていた、でもこのような定義が必要であった職業であることがわかりますね。

上記記事を書いた人がやっているスタートアップ系の職業訓練セミナー?では、"Sales & BD"として、BizDevはセールスとひとまとめになるようなものとして扱われています。


日本のBizDev

日本でもスタートアップにはBizDevがちょいちょいいます。

メルカリのBizDevの小野さんのお話が面白い。メルカリのビジネスを全体としてうまくいかせるためにあらゆる手段でなんとかする仕事。これもまたBizDev。

日本語で書かれてる実例はこのあたりがわかりやすいかも。

BizDevという仕事が出てくるようになったのは、そもそも事業開発の進め方自体が2010年代で大きく確立してきたことが背景にあります。リーン・スタートアップという言葉は聞いたことがある人も多いと思います。

「こういうノウハウをわかりながらガンガン回す人」という職業はこれまでになく、「社長」とか「事業部長」とか「リーダー」みたいな人がやる仕事ではあったものの、職名にはなっていなかったように思います。そこに出てきたのがBizDevという仕事なのではないかと考えられます。


結局BizDevって?

そんな感じでBizDevについてざっくりいうと、北海道で発表したスライドからの引用ですが、

「専門的な人と協力して、事業をなんとかする人」

という言葉でまとめられるのではないかと思います。

もちろん事業を進めるにあたってわからないことはいっぱいありますが、分からないことは分かる人に聞けばいい。でも実は、「分からないことを分かる人に教えてもらえるように聞く」というのは、非常に高いスキルが必要なことも。これは結構ピンとくる人と来ない人に分かれるかもしれません。

そういう部分を担って、縦横無尽に駆け回りながら事業をなんとか前に進める。それがこのBizDevだと考えています。だいたいうまく言えてるのではないかと思いますが、異論があればぜひコメントなどください。


フリーランスのBizDev?

フリーランスでBizDevを名乗る人たちは、ぼくが観測している限りまだほとんどいません。なぜなら基本は組織の中で輝く、事業をうまく回していくための仕事だから。

でも最近は個人レベルでやや大きな事業を扱ったり、プロジェクトベースで複数人が参画することがあったり、個人クリエイターそのものが事業になりつつあったりなど、既存の組織の外でもBizDevが活躍する環境が現れ始めています。特にプロジェクトベースであれば、フリーランスBizDevが活躍する場所は結構あります。

実際にさのが関わらせて頂いている仕事をいくつかご紹介します。

wondertrunk & co.という、「欧米系の外国人旅行者を日本の地方に呼ぼう」という事業をやっている会社があります。その中で北海道の東側で実施するプロジェクトがあり、地元感覚を持ちながら事業の開発に携わるメンバーとして、海外資料や現地情報のリサーチ、資料づくり、地元の資源を活かすための旅行者向け企画、上記道東テレビさんのような露出のお願いなど、諸々お手伝いしております。

また、アプリの分析事業や共創事業などを行っているフラー株式会社の、とあるクライアントの共創事業をお手伝いしています。エンジニアやデザイナーと協力して、リサーチしたりワイヤフレームつくったり進行管理したり金額含めご提案資料つくったりなど。またフラーの北海道における様々な活動をお手伝いしたり、ブロガーとしてお手伝いしたり(?)もしています。

ブロガー業の例。

あとは自分で民泊を始めようとしています。これはまさにBizDev。事業を立ち上げるために必要なリレーションをつくり、実際に見に行って、ルールを学んで、その中でできることを最も効率よく進め、時には交渉し、最速で最小限のリスクで事業を立ち上げてまずは試し、改善し……というものを全部やってきました。引き続きいろいろと試してみています。泊まりに来て!!


フリーのBizDevに向いている人

改めて "Doing Biz Dev" に書いてあったことを並べてみましょう。

BizDevのやること
・グロース(サービスの成長)を引き起こす
・マーケット(市場)を試す
・お客さんに布教する
・ネットワークを築く
持つべきスキル
・人の嘘を見抜け
・ひとりでメシを食うな
・人が会ってくれるようになれ
・取引を決めろ
・ナイスに振る舞え

この辺はわりと「営業」っぽいですが、日本語の「営業」もかなり多様ですよね。飛び込み営業と既存顧客の営業でも全然違うし、「営業」の中に英語でいうSalesとProject Managementが混ざっていたり、その度合いが会社や仕事によって大きく異なったりする。

いうなれば「専門的なこと以外全部」ということなのですが、「専門的なこと以外全部やる」という専門性は、重視されにくいし気づかれにくいけど、かなり体系的なスキルがあります。

個人的には、ぼくのバックグラウンドが広告代理店の既存顧客の営業だったこともありますが、予算とリレーションをうまく使って、社内外の様々なプロフェッショナルの方々と一緒にいい形を設計し実装まで持っていく、Project Management度合いの高い営業職が職能的にかなり近いのではないかなと思います。

大手広告代理店の営業職も、規模がでかいゆえに、マネジメントロール以外は「営業」とは言いながら施策の実施まで無事故で進めるスキルが重要であることも多々あります。もちろんそれらをお金にすることを見据えて。世の「営業」の中ではかなり特殊ですが、基本的にはBizDevとやってることは非常に近いのではないかなと思っています。代理店営業以外にこういう仕事はなかなかない……。もし知っている方がいれば教えてください。


フリーのBizDevのメリット・デメリット

フリーランスでBizDevをやるいいところは、組織や事業それぞれの置かれている状況で、そこに適した解決策を見つけるために、話を聞いたり動いたりできること。これまで会社員をしていたときにはわからなかった、会社それぞれの事情は全然世の中で当たり前のものではない、ということがわかります。後々会社をやろうとしている身としては先行体験になる。

難しいところは、例えばエンジニアやデザイナーのような「手に職系フリーランス」と違って成果で見せにくいところ。基本的には信頼がベースで、知人の仕事かつ自分が得意なことがうまくハマるところから始まります。そりゃ会社の大事なことまで含めて見せたり判断したりするのを、社外の人にやってもらうのはなかなかハードルがありますね。

BizDevのような仕事はおそらくまだまだ外注が難しい仕事なので、正直最初はフリーランスのBizDevで食っていけると思いませんでした。でも逆に、外注が難しいがゆえに、どこの会社も一番人が足りていない、もしくは上記のようなスキルのある人が少ないところがこの部分だったりする。

ので、見せやすい実績があればおそらく仕事はどんどん増えそう。とはいえ、普通は事業が実を結ぶのは少なくとも数年かかるので、「成功した実績」を見せるのはなかなか難しいですね。


お気軽にご連絡ください

今やっていることは北海道に関するBizDev仕事が多いですが、北海道に限らずフリーランスBizDevがワークしそうな環境や、フリーランスBizDev仲間は常に募集しております。新規事業の開発は、普通に考えるとなかなかすぐお金になることはないかもしれませんが、相談に乗れることはいろいろとあると思います。

最近フリーランスや小規模事務所のデザイナーさんやエンジニアさんの方から「お客さんと見積もり交わすのとかスケジュール管理とかだけやってほしい」と相談してもらうこともあるので、もしうまく合いそうであればそういう感じでもカジュアルにご相談ください。相談だけでお金取ったりしませんので。笑

個人でフリーランスされている方の見積もりを手伝うと、もちろん状況によりますが、その方が考えていたよりも値段上げて通せることがあります。万が一値段下げることになっても爆死を防げるというメリットもあります。人が挟まったほうがやりやすいことはいろいろありますね〜

何かあればお気軽にTwitterのDM、facebookメッセージ、 0@sanokazuya0306.com などにご連絡ください!


ここまでいろいろ何でもできる人かのように書きましたが、人間どうやっても相性のようなものは出てきてしまうので、誰とでもうまくいくという保証はもちろんできません、が、もしうまく合えば力は発揮できると思っていますし、ある程度深く話さないとお互いに分からないこともあるかと思いますので、お気軽にご連絡ください。


〜〜〜マガジン向けおまけのこーなー〜〜〜

今回のおまけはBizDevこぼれ話。なぜ広告代理店営業出身者がBizDevに向いているのか、もうちょっと詳しく書きます。

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