フジロックとローカリズムとナショナリズム


紆余曲折あり、人生初のフジロックにいった。

チケ代が暴力だったので土曜日のみ。キャンプのテントに泊めてもらう予定だったのでキャンプサイト券も購入。

まあ台風直撃で超過酷だったんですけど、そういうことより。


国旗と州旗とJユニフォーム

テントサイトにいろいろ旗がぶら下がっているのが気になった。

アメリカの旗とオハイオ州の旗っぽい(調べた)

カリフォルニアの旗

調べてみたらアメリカって各州の旗こんなにあるのね…


数年前から「Jリーグ 苗場支部」というのがある。サッカーユニフォームを来た人たちが集合して写真を撮ろうという集い。内輪ネタっぽくてキモさはあるし、実際今年通りかかってちょっとキモかったけど、共通の話題で集まってワイワイしたい気持ちはとてもわかる。


シビックプライドとローカリズムとナショナリズム

シビックプライドという言葉がある。

雑に言うと「(デザインワークや市民参加の取り組みなどを通して)市民が自分の地域に誇りを持つこと」というはなし。

この本は結構デザインがキーとなるような話をしていた。Amsterdamのシンボリックなデザインとか。


もうちょっと強めの言葉でローカリズムというものがある。

地域主義(ちいきしゅぎ、英: localism)とは、中央による画一的・普遍的なコントロールに対して、各地方の独自性や特徴を重視・尊重する考え方をいう。

シビックプライドやJリーグのユニフォームは、「独自性や特徴を重視・尊重」しているので、ローカリズムの考え方に含まれると言えるだろう。


それが国家になるとナショナリズムになる。国と地域が対比される場合はローカリズムの対義語になるが、「グローバリズム」に対する語としてはローカリズムとナショナリズムはほぼ同義になるだろう。

ナショナリズムの一義的な定義は困難であるが、アーネスト・ゲルナーは「政治的な単位と文化的あるいは民族的な単位を一致させようとする思想や運動」と定義した[3]。この定義は完全ではないが議論の出発点としてある程度のコンセンサスを得ている[4]。

スタンフォード哲学百科事典は「ナショナリズムとの用語は通常は2つの事象を記述するために使用されている。(1)ネイションの構成員が、彼らのナショナル・アイデンティティを気にかけている際の様子 (2)ネイションの構成員が、自己決定の達成または持続を求めている行動」と定義した[5]。

丸山眞男は「ナショナリズムとは、ネーションの統一、独立、発展を志向し、推し進めるイデオロギーおよび運動」と定義した[6]。


シビックプライドとナショナリズムは、異様に似ている、というか本質的には同じものである。アムステルダムの街のロゴ入りTシャツを着ることと、Jリーグのユニフォームを着ること、乱暴に言えば本質的に同じことではないだろうか。

Skrillexが国旗を振っていた。多分世界中どこの国でもやってるんだろう。

でもThe Birthdayのときにステージ真ん前の客席の真ん中でカープの旗が延々と振られていたのはまじでウザかった。

TomorrowlandのようなグローバルなEDMフェスでは、自分の国の旗を振ることが起きがち。それはアイデンティティの異なる人が集まるところではごく自然なことである。少し不安な場所で、仲間を見つけて、自分の居場所をつくる。その行為はごく自然なものだろう。ニューヨークもそんな感じだった。


日本人のアイデンティティの細分化

我々日本人は、極端な言い方をすると、日本民族の日本人であることに、アイデンティティの統一を半ば強制させられている。というか、それが普通で、それ以外のありかたをよくわかっていない。
でもこれからごく自然な流れとして、国という括りよりも更に小さなローカルに回帰していく

インド系アメリカ人のグローバルストラテジスト、パラグ・カンナは「接続性の地政学」で、

主権国家に基づく地図は、比較的自治の度合いが高い何百もの結節点が存在するという、遥かにあいまいな現実を反映していない(p108)

権限委譲は、アイデンティティ、都市化、財政の透明性やその他の要因を原動力とする、世界中で起きる現象になった(p128)

と、今のご時世、ある程度自然な流れとして、民族や集団などの要因を原動力とした小規模な集団に権限が分けられていくようになった、という話をしている。

これはきっと日本国内でも言える話で、日本中の情報流通が活性化するに伴って、アイデンティティが担保される小集団に少しずつ分かれていくことになるだろう。

Jリーグ然り、ゆるキャラしかり、日本人が好きな八百万のアイデンティティの偶像崇拝である。「都合のいいときに都合のいい神様に祈る」というのは、良くも悪くも日本の精神性であり、我々日本人としてはそれを活かしていくしかない。


(日本での)ローカリズムのかざしかた

今後、どういった形でローカリズムをかざしていくのが正解なのだろう。

個人的にはフジロックのテントにかけられているアメリカの州旗を見て、北海道の旗振りたい、と思った。特段の政治的な理由はなく。北海道コンサドーレ札幌のユニフォームを着るのと同じ感覚で。日本の旗と北海道の旗一緒に振るのがバランスいいのかな。日の丸を付けると右翼っぽくなっちゃうのかな。でも多分北海道の旗でもみんなの前で振るとウザいんだろうな。The Birthdayのときのカープの旗みたく。

もし政治的思想なしに、何らかの旗振ってる人や、こういう旗振りたい!という人がいたら教えてください。一緒に振りましょう。


フジロック感想おまけ

そんなことを考えたフジロックでした。画一性に対するカウンター、個々人の自主性をあえて担保している感じが個人的にとても好印象だった。海外のフェスをまっとうにやろうとしている感じがしたな。こういう環境だからこそ上記のことについて考えられたし、ナショナリズムに関して日本で考えられる場所があるとは思わなかった。

こういう批判は本当にくだらないし頭悪いし、運営はこういうこと全然気にしてないと思う。ロッキンから出てくんなよ。たぶんフジロック運営は、フジロックがロッキンから客を取ろうと舵を切っている中で、こういう批判が出てくることも予想していたと思う。だからほっとくのが一番ですね。ロキノン厨の内輪大好き感だけで記事何本か書ける感じするけどそれはまたの機会に……


※この記事はさのかずや @sanokazuya0306 のマガジンからぽろっとこぼれたやつです、オープンにできないことも含めいろいろ書いておりますのでご興味を持たれた方はぜひ


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さのかずや

Freelance BizDev, Technologist / 新規事業と技術演出 http://sanokazuya0306.com

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