函館高専におじゃまして、高専/理系出身者のキャリアについて考えた

こんにちは、さのかずや @sanokazuya0306 です。花粉にやられまくっています。


わたくし、昨年の春からフリーランスなんでも屋さんとしてあれやこれやしているのですが、その中でフラー株式会社のお仕事をお手伝いしております。

その中で、年末は南魚沼でのインターンにおじゃましてきました。なかなか刺激的な環境でおじさんも頑張らねばという気持ちになりました。

そして今回は、フラーの函館高専でのお仕事に同行しました。北海道出身としてはとってもアガる…!

ちょこちょこと人事の川野さんからお話は聞いていましたが、具体的な内容はあまり聞いていなかったので、ワクワクな気持ちで一緒にまわりました。自分の大学生のころのことなどを思い出しながら、思うところも多々あったので、今回はそういうことをまとめてみようと思います。


はじめての高専

羽田空港でフラーの共同代表櫻井さん、人事の川野さんと合流し、向かった先は函館。

実はこの函館高専GO、12月に実施する予定だったものの、悪天候により延期になった経緯が。2度めのチャレンジで函館に上陸成功。

無事に到着し、空港からのタクシーに乗って元気いっぱいな櫻井さん。

2月26日、函館はすでにかなり雪が溶けてきていました。北国の春はすぐそこ。

そんなこんなで函館高専に到着。やる気満々です。

高専にイン。おじゃましまーす!あ、そういえば高専に入るの初めてかも…!高専出身の櫻井さん川野さんと、普通高校→工学部卒のさの。いったいどんなカルチャーのギャップがあるのか…!?

2人とも女子。いろいろと事情を感じるポスター。でも女子は2割くらいいるとのこと。工学部より多いのでは?ちなみにぼくの大学時代は、学科250人のうち女子が9人でした。男子校。

進路担当の小山先生に校内を案内して頂く。

廊下のポスターも、普通科の高校と工学部をごちゃまぜにしたような…?

学生会コーナー。ここは結構普通の高校と一緒かも…?小山先生いわく「運動が好きでない子もまあまあいる」とのこと。高体連みたいな「高専大会」というのがあり、地区予選が何校かしかないので全国にはわりといけるらしい。体育祭はクラス対抗になるらしいが、だいたい機械系のクラスが強く、情報系のクラスが弱いらしい。想像はつく。

校内広いし綺麗だなー。校舎がいくつかに分かれていて、間は渡り廊下でつながっている。三重県の鈴鹿高専出身の川野さんいわく、「鈴鹿高専は建物の間はつながってなくて、野外だった」とのこと。新潟の長岡高専出身の櫻井さんは「長岡も冬降るからつながってたよ」とのこと。おなじ高専でも、雰囲気は似ていてもつくりは結構違うらしい。

食堂でランチ。函館高専の食堂は他の高専よりも結構小さいらしい。

味噌ラーメン(¥340)を頂く。おいしい。なぜかトマトが取り放題だった。


フラーと高専連携

昼食後は副校長の小林先生と、フラーと函館高専の連携についてミーティング。会社のご紹介と、高専との取り組み、そして函館高専と一緒にどういった取り組みができるかについて相談させて頂きました。

主に高専生を対象としたインターンを実施したり…

フラー創業当時から続く、高専を回って企業との間をつなぐプロジェクトなどについてご紹介しました。

今後を見据えて一緒に取り組めそうなことを具体的に考えていくことに。

「高専はエンジニアを養成する学校ではあるが、高専に入ったからといって、エンジニアになるだけが全てではない

「高専で学んだことをベースに自分の特性に気づいて、デザイナーになってもマーケターになっても、もちろんエンジニアになってもいいのだけど、高専だけではその機会を提供しきれない

「フラーさんの取り組みのように、こうして違うスキルセットの人と一緒にプロジェクトに取り組む機会が生まれるのは、高専生にとってすごくいいことだと思います」

という言葉が印象に残りました。


その後は市内へと場所を移し…

五稜郭タワーが見えます

PBL (Project Based Learning) の成果発表会。地元企業さんの課題をテーマに、フラー社員、というか人事の川野さんがメンターとなり、1年間毎週高専生のみなさんと一緒に取り組んできた内容を、地元企業さんに向けて発表しました。

テーマは「地域活性化に活用するためのビッグデータ解析とアプリ開発」。データを抽出して解析した結果をまとめ、アプリのプロトタイプを開発していました。

発表を見守った後は、函館高専とはちがう山の上にある、はこだて未来大学をちらっと見学。はこだて未来大学はいろいろと新しい取り組みを進めていることで、一部の界隈ではよく知られている様子。

建物の中めちゃめちゃいけてる……これが未来……


高専生のリアルは

夜は市内の飲み屋さんで、小山先生、PBLに参加した学生のみなさんとごはん。数名は夏にフラーでのインターンにも来てくれた様子。

みんな高専に入った理由は様々。ポジティブな理由は「親戚に高専出身の人がいて、すすめられた」「就職がよさそうだった」とか。消極的な理由は「第一志望(進学校)に落ちたから」「他の学校より先に決まったから」とか。まあ、工学部とかでもそんなもんかも。

「みんな将来やりたいこととかないの!?」と熱く聞く櫻井さん。なかなかすぐには出てこない。まあ、そこで「ハイ!あります!」と答える人なんてそんなにいないよね。

北海道は特に、頭脳労働系の仕事がかなり限られるので、「公務員になりなさい」と親から言われて育つ人は多い。でも、優秀な人がみんな公務員になっても先は細っていくばかりだし、違う流れも必要なんだろうけどな。どうしたらいいんだろうな。

ただみんなそれぞれ、はっきりと表には出さないまでも、いろいろと思うことはある様子。高専の現状についても、将来の目標についても。

そんなこんなで、明日の講演へのイメージを膨らませながら解散。


櫻井さんのいい話

翌日、2月27日は櫻井さんの講演。テーマは、高専から千葉大工学部のデザイン学科に編入し、大学院進学と同時に休学して起業した、クロスボーダーな櫻井さんの経験に基づく「編入×デザイン×経営」というもの。

なんと2〜4年生、100人以上が集まって話を聞いてくれました!

ちょっと若い櫻井さんの写真や…

フラー創業当時の写真などもありつつ。

起業秘話やフラーの仕事の内容、櫻井さんのこれまでのキャリアの話などがあり、最後に櫻井さんがまとめたお話は3つ。

①アンテナの概念
②人生は掛け算
③人生のショートカット

それぞれ詳しいお話が講演の中ではあったのですが、きっとみなさんもどこかで櫻井さんのお話を聞けることがあるかもしれないので、詳細は一旦とどめておきましょう。

質疑応答もなかなか盛り上がりました。かなりリアクションが良かった印象!


バイブスの向けどころ

講演の後は、興味を持って残ってくれた10数名と座談会を実施。ぼくも参加してトーク形式でいろいろお話しました。

さきほどの講演後に質問してくれた学生さんを始め、高専ではできない活動にモチベーションのある学生さんたちが集まってくれました。

「起業がしたくて、やる気はあるけど、何から始めたらいいかわからない」というようなお話や、「エンジニアではない就職、具体的にはゲームデザイナーになりたいと思って就活しているが、先生には『そのまわりの仕事も見てみたらいいんじゃない』と言われていて……どう思いますか?」といったお話などがありました。

高専からデザイン系に編入した櫻井さん、新卒ではどちらかというと高専生らしい就職をした川野さん、そして工学部から広告代理店の営業に就職したさののそれぞれの立場から、そうしたタイミングでどういうことを考えていたか、どういうアクションを取ったか、という話をして、座談会だけでも1時間以上盛り上がりました。

フラーステッカーを配布。めちゃめちゃ貼ってね


「人生は掛け算」

2日間で、何人かの高専生たちと深く話すことができました。

同じ函館高専の学生間でも、積極的に行動することのモチベーションが高い人も低い人もいるし、モチベーションがあるけど向けどころがわからない人もいるし、向けどころはあるけどそれを信じきれていない人もいる。それはきっと高専に限らず、どこへいっても高校生や大学生はそうなのでしょう。

世の中には、エンジニアの領域はもちろん、エンジニア以外の領域にも優秀な高専卒業生がいっぱいいます。フラーはもちろん、ヤフーのCTOの藤門さんを始めマネジメントに行かれる方もいます。フラーにも、フラー以外の会社にも、高専出身のマーケターやセールスは何人もいる。それは工学部卒業生でもそう。

キャリアにはいろんな可能性があるべきで、高専だからみんながエンジニアになるわけではない。もちろん工学部でも。エンジニア以外のキャリアパスもあり得る。うっかり広告代理店で営業になる人だっています。

副校長の小林先生がおっしゃっていたように、「高専生だからといって、全員の適性がエンジニアであるわけではない。デザイナーやマーケターなど、エンジニアではない人と協業することによって自分の適性を相対化して見ることができるし、それはまだ高専の中ではできない」という現実があります。インターンなどで在学しながら外に出てみる方法もあるし、一度編入したり、就職したりする方法もあるでしょう。人生はまあまあ長い。

櫻井さんの「人生は掛け算」という言葉。複数の素地を持っているからこそできること、複数の素地を持っていないとできないことは確実にあって、それは複数の素地を持った後、実践を通して試行錯誤していかないと、その独自性はなかなかわかりません。

高専在学中はもちろん、新卒すぐでも「キャリアの掛け算」がどう効いてくるのかなんて全然わからない。卒業後に経験を積んで、掛け算の材料が見えてきて、そこから見えること、やれることはたくさんある。

高専在学中のみなさんにはまだ実感は全然ないかもしれないけれど、5年後、10年後に「人生は掛け算」ということを思い出してもらえたら、ちょっと濃密な人生を送っていけるかも。

大学生時代に思い悩んでいた自分に聞かせてあげたいような講演でした。当時のぼくと同じように思い悩んでいる人がもしいたなら、響いているとよいな。

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ということで、高専出身でキャリアの掛け算に挑戦したい先輩たちも、工学部出身で広告代理店で働いてたみたいな掛け算マンも、領域を横断していく環境ラブ!という人も、フラー株式会社はクロスボーダーを恐れない、掛け算キャリアの方々を中心に大募集しています!よ!

↑詳しい採用情報や応募はこちらから!

川野さん、櫻井さんからのご挨拶や、柏の葉キャンパスの穏やかな環境の激きれいオフィス、修学旅行や合宿、「どんな仕事よりも子どものお迎えが最優先」の子育てに優しい環境、「温泉入り放題」という謎福利厚生など、若い会社ならではのあれこれが紹介されています。

ぜひちらっと見てみてください!






おまけ:函館ギャラリー

北海道名物ラーメンサラダ。めっちゃうまいんだこれが。

函館名物?ばくだんおにぎり。中に何種類も具が入ってる。何合よ。

函館高専のおしゃれな廊下。

函館高専の実習工場。でかいしきれい…!某阪大学の機械工学科目の実習工場とはえらい違い。

函館の路面電車。

はこだて未来大学に佇むあいつ。後ろ姿が切ない

「シエスタハコダテ」という去年できたばかりの商業施設。1〜3階が無印で、B1がDEAN&DELUCAが手がける激おしゃデパ地下。4階は市も関わっているコワーキングスペース。

4階に飾られている函館のレジェンド、GLAYの彫刻。崇められ方がすごい

函館のコワーキングスペース、MIRAI BASE。終日利用でも学生300円、一般500円という破格。未来大に向かう山のふもとにあり、未来大生の利用が多いらしい。

道産子で、最近は月2くらいで北海道に帰っているさのですが、地元が右上のほうなので函館にはあまり縁がなく、函館をちゃんと回るのは今回が初めてでした。なかなか奥深い。もっといろいろ知りたいなー。


ディープな函館にご興味のある方は、函館カルチャーお兄さんの阿部さん (@Fu_HEY)がやっている「IN & OUT」もぜひ。


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サポートして頂けるとさのが頑張って大人に怒られそうなことを書き続けられるようになります、あと北海道に帰れるタイミングが増えます

生きよう
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さのかずや

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