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ゆるいオトナの田舎な話題、二題。

熟女の皆様、こんにちは、吉川晃司です

えと、再三申し上げているけれど、僕の住んでいる山奥の特異な件をお話しよう。
ここは、おそらくは以前の先住民(先住獣)だったサルを筆頭に、イノシシとシカとついでにタヌキやキツネ、まれにクマと、そこに後から偉ぶりながら割って入ってきた人間たちが、そもそも一体この土地は誰が住民権を持っているのだ、と絶えず主張しあい、仁義なき戦いが繰り返されて幾久しい、そんなとんでもない深い山奥なのである。だから生活の様々な絵図に於いて、そりゃもう大変なのである。
昨夜など、ランニングから帰った妻が開口一番「あー、びっくりした。ネコしゃんいるのかと思ったらキツネしゃんだった。しかも止まってこっち見て、一瞬だけど目が合っちゃったよー」
妻は動物たちに必ず「しゃん」の接尾語を付けて話すので、場の緊張感がいまいち伝わらず、怯えた感じが醸し出されてはいなかったのだが、本人はかなりビビったと訴えていた。 

さて、僕は仕事の必要上、時々新幹線に乗って都会へいく。途上、所々の接続駅に近づくと、車内アナウンスが流れる。接続するローカル線が遅れて動いているというのだ。重疊と連なる山々の峡谷を縫うように走ってきた遅延電車は、その先頭車の前面デッキに立てば、目前の枕木の数を数えられる位ゆっくりのはずで、事故とは無縁と思うのだけれど、それでもなぜか時々遅れるようである。
列車遅延、delayね。遅れる理由も見あたらない事になんだか納得いかねえ僕は、あるときかなり真剣に調べてみたらば、そのほとんどは、なんと、
「シカと衝突」
ごくまれに
「イノシシと衝突」
おいおい、のどかすぎるじゃあないかい!
それとは別に、レールの上に乗った落ち葉?を車輪が踏んで滑ってしまう「空転」も秋になると断続的に発生しているようである。坂道、上がらないのかなあ。まあ、接続駅で降りる用事もないので特に心配いらないけれど、余りにのどかではないかと思う次第。衝突したシカはその後どうしちゃったのだろうか、イノシシは?ジビエ?食べられちゃう?滑って登らない車、どうするん?いろんな事心配になる。
いらんこと考えながらも一路東京へ行き山手線に乗り換えると、今度は別の理由で遅延が発生しているとの放送が車内に響く。
その理由は、、、、人身事故だそうな。
「○○線は人身事故のため、ただいま運転を見合わせており、その影響で・・・」何ともやり切れない気持ちになるのだ。シカだからハネられてもいいよとは言わないけれど、冬を前におなかの空いたシカがフラフラと線路にたちいってしまう。そんな田舎ののどかさを象徴する出来事と、その先の、煌々と照らされた明かりの下、文明を無理矢理と進ませている都会の陰で、疲れ人たちがホームから落ちてしまったり踏切に立ち入ってしまったりの、悲しい光景があるわけで、いなかんちゅ(田舎人)の僕はその二つの光景を頭の中で思い浮かべては悲しくなる。そんな人身事故放送を都会の人はすっかり聞き慣れてしまって不感症になっているのだろうか、いや、その度に僕と同じくやはり切ない気持ちになるのではないだろうか。

あ、ちょっと悲しくなっちゃった。ごめん。別の話。

夜はテレビをあまり見ない僕だけど、それでも時々さみしくて、点けて見る事はある。すると、全国向けのCMとともに地方局ならではの独特なCMが多く流されている事に気付く。季節によっても特徴あるCMが多い。冬前の家庭用除雪機、春の耕運機、秋のスタッドレスタイヤ。まあそれはどの地方にも独特のCMはあるもの。今回問題にしたいのは季節とは無縁。地方名を会社の名前に冠した某土建屋さん。
この土建屋さんのCM。「こともあろうに」という冠詞を付けたいくらいわがままなのである。なんと自分の会社の「社歌」を思い切り流すのである。しかも「三」とある。つまり三番ね、あえて。画面には筆記体でその歌詞が一面に、歌はオペラ歌手を目指して挫折した感のある女性の声。
「とどろきわーたーるー、○○どけんーー」
どんな思いを込めてこの歌をCMにしようと思ったのか社長さんにインタビューしたいところであるが、まあ聞いていて、無関係な一般市民にはどう捉えたらよいのか戸惑ってしまう、田舎ならではのCM。(ごめんね○○土建社長さん。)

あ、ついでに冬のコンビニ入るとき、車のエンジンかけっぱ。これ普通!

追伸 写真はアウトドアファッション雑誌 grandGO OUT「ユルいオトナの、、、」から、私にクリソツなおっさん写真(注:イメージです、僕ホントはイケてませんトホホ)