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『2023 Jリーグ 第1節 ヴィッセル神戸 vs アビスパ福岡』レビュー

どこまで書き続けられるかわかりませんが、大事な試合試合書ければと思います。専門的なレビューは覆面記者のコンテンツがあるのでここでは初心者の方でもわかりやすくお伝えできればと思います。(あとは僕のアウトプットの練習笑)

1. スタメン


引用【https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2023021805/summary?gk=2】

神戸スタメン

神戸のフォーメーションは昨年と同じ4-4-3。しかし主力だと[CB 菊池 トゥーレル][SB 飯野][MF 大﨑 サンペール イニエスタ]計6人がベンチ外。開幕戦から不安が押し寄せる。ポイントは中盤新加入2人のフィット感と左CB本多と守備に不安のある初瀬の組み合わせがどこまで通用するか。

福岡スタメン

昨年福岡の試合を見続けたわけではないので何とも言えないところはあるが、3バック運用がハマるかどうかとクルークスの抜けた穴を紺野がどこまで埋められるかがポイントか。

2. 前半

 開始直後こそ右サイド中心に細かいパスを繋ぎながら攻めるものの10分過ぎからカウンターから相手にチャンスをつかまれる。何より相手右サイドの紺野が厄介な存在。アンカーの脇で受けてはゴールを狙い、ワイドの張っては右SB湯澤のインナーラップでウィークポイントである神戸左SBを崩すシーンが見られた。
 神戸もボールを持つシーンと単純に裏に蹴るシーンを使い分けることで相手に捕まれ辛いシチュエーションは作られていた。前半20分過ぎには山川の素晴らしい楔のパスから大迫の反転キープにたまらず相手CB奈良がイエローカード。かと思えばそのすぐ後には本多が逆足で裏に蹴り出すと大迫が抜け出しキーパーと1対1のシーンを迎える。
 とはいえ、前からプレスをかけられると打開できないこともあり、ビルドアップのミスからピンチを迎えるシーンも散見された。

3. 後半

 後半に入りメンバー交代はなし、ボールを奪われても高い位置から奪い返す意識が非常に高く慌てて飛び込むことなくサイドに追いやる守備が機能しており紺野の選択肢を狭めることに成功。大きなピンチを迎えることはない。一方攻撃に関しては高い位置までボールは運べるものの相手の真ん中の高さ、強さに跳ね返され得点を奪えない。後半12分に井出に変えて佐々木、21分に汰木に変えてパトリッキを投入。パトリッキ投入から約5分後、セカンドボールを齊藤未月から右サイドの佐々木へ、佐々木のクロスを反らしたボールが相手に当たりパトリッキの元へ。腿でコントロールしたボールをハーフボレーで冷静に沈め、神戸が先制。その後、何度かピンチを迎えるも尾崎を投入。3バックに変更し福岡の攻撃をシャットアウトし神戸がホームでの開幕戦を勝利で飾った。

3. 評価できるポイント

 大きく分けて2つ。1つはスクランブル状態のDF陣の強度、もう1つが中盤新加入2選手の安定性である。本多、山川の急造CBは正直不安はあった。しかし跳ね返す『強度』に関しては全く心配がなかった。相手FWのルキアン、山岸への起点を作らせない。セットプレーでもグローリ、宮、三國と高身長の選手との競り合いを見ても全く心配はなかった。主力がこれだけいない中でのウノゼロの勝利は自身にも繋がりチームの底上げにも繋がる。
 2つ目の中盤新加入2名の安定性について。アンカーに入った齊藤未月はアンカーとしてのセカンドボールの回収だけに留まらず、機を見て前線へ顔を出し、シュートを放つ機会も見て取れた。また、特筆したいのは得点シーン。セカンドボールを回収し、相手SB、亀川へドリブル。ひきつけたタイミングで佐々木へリリース。余裕を持って佐々木がクロスを上げられたことでゴールへと繋がった。決してドリブルができる選手ではないが、体の向きで入れ方で相手を剥がせる選手は非常に貴重であると感じる。

4. 改善点

 こちらは大きく分けて3つ。1つはDFラインのビルドアップ、2つ目は左サイドのコンビネーション、最後はサイドの崩しについて。先に記載した山川も本多も強度はあるものの決して足元に自信がある選手ではないように感じる。効果的なパスが入っていたものの特に前半悩みながらボールを持つ時間も見受けられた。若手の山川と新加入の本多に求めるには酷かもしれないが能動的にボールを動かせるようになると相手は非常に的が絞りづらくなるように感じる。逆に言うと前からのプレスがうまくハメることが上位陣相手にこのビルドアップをしていると簡単に決定機に繋がる可能性もあると感じた。更に本多、初瀬の左サイドの守備には今後も不安を覚えた。初瀬は正直言うと守備が『軽い』選手かと。象徴的なのは2019年のガンバ戦、軽率な小野瀬へのタックルからアデミウソンに叩き込まれたのを覚えているファンの方もいらっしゃるだろう。初瀬は同じSBの酒井高徳と比べてもスライディングの回数が圧倒的に多い、スライディングを批判しているわけではないが、昨年ホームのガンバ戦、後半ATの鈴木武蔵への酒井高徳の対応を見ると違いがよく分かるかもしれない。本多も決してカバーリングが下手な選手ではない印象ではあるが、左CB、SBの連携による守備は改善点があるように思う。
 2つ目の左サイドのコンビネーションについてだが、昨年後半から汰木のコンディションが芳しくないように感じる。当の本人がどうかは分からないが前半戦攻撃を牽引した姿を見ていたのでやりづらさがあるように感じる。更に今回左サイドを組んだ初瀬もワイドに張り、外のレーンで被ることが多い。相手の紺野、湯澤を見るとわかると思うが、『外』『中』を使い分けられると攻撃の幅は広がる。初瀬は中でも絡める選手だと感じており、また先に記した『剥がせる』選手でもあると思っている。大外からのクロスは彼の強みではあるが、中で絡むことで汰木の良さを最大限サポートしてほしいと感じた。
 最後にサイドの攻略についてだが、神戸には絶対的CFの大迫が存在する。ボールを収める力に関してJリーグで右に出るものはいないと感じているがだからこそそこで『時間』が生まれてしまい相手守備が戻ってしまうことがある。そこからサイドに散らしても相手は整った状態で守備ができるのだ。大迫が中盤で受けて前を向いてパスを出すシーンも散見されたが、より中でのプレーもできる武藤や中盤の選手と絡ませ、本来右SBの飯野のオーバーラップ、左ワイドの汰木へのロングボール等から勝負を仕掛ける。などの形ができてくると相手にとっては驚異でしかないのではないだろうか。

5. 次節以降

 昨年、開幕戦で退場者を出し躓いてから11戦負けなしと非常に厳しいシーズンを送ることになった。まだまだ改善点は多いものの主力がこれほど欠場しているにも関わらず無失点で勝ち点3を挙げられたことに関しては最大限の喜びを感じている。次節は得意の札幌、上位進出も目指しており開幕戦で優勝候補の広島に引き分けている。驕ることなく、勝ち点3を積み上げていきたい。更に続いてホームガンバ、浦和と続く。感情論を述べるのであれば開幕4連勝を目指したい。ただ、今年こそ上位進出を目指す札幌、復権を狙うガンバ、新監督の元上位進出を目指す浦和。開幕4試合である程度今年の立ち位置がわかるのではないか。4連勝目指して現地でサポートしていきたい。


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