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日本人の肥満率推移データから読み取れること

ここんところ肥満の話ばかりしていますが、お前はどうなんだよ、言われそうなのでカミングアウトしておくとBMI22〜23くらいです。普通体型です。ええ、はい。


前回のコラムでは「ナウル共和国脅威の肥満率71%」をご紹介しました。

肥満は世界の流行とも言われており、ここ30年で肥満だとされる人口は倍増したのだとか。端的に言えば全体的に豊かになってきたってことだよね、って話しですが、まぁ太り過ぎは健康に良くないわけで。

日本は世界の中ではかなり優秀で、肥満率4.5%というのは世界トップクラスなのはご紹介した通りなのですが、これまでの傾向はどうなのでしょうか。

今回は日本人の肥満率の傾向についてまとめてみました



データから見る日本人の肥満率の推移

これに関して独立行政法人国立健康・栄養研究所(現:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)が大変興味深いデータを出していたので引用します。

左の二つのグラフが男性、右の二つのグラフが女性です。
それぞれ二つのグラフは、20〜49歳、50歳以上を示しています。

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衝撃の結果です。

これをみたらわかるのですが、一言でいえば

「男の肥満はどんどん増えているが、女性はどんどん痩せている」

という状況なのです。


20〜49歳

1976年頃は、20〜49歳の年齢で見ると、男女ともBMI値25%を上回っていた(日本肥満学会における肥満の定義がBMI25%。世界的に厳しい基準)人の割合が全体の15%くらいでした。男女差はほとんどないと言っていいでしょう。

それが男はぐんぐん右肩上がりで上昇し、町村部(地方のみなさま)に至っては25%近くまで上昇しています。単純に言えば20〜49歳の男性のうち、4人に1人が肥満です。

一方で女性はこれとは対照的に右肩下がりの傾向です。特に大都市にいる20〜49歳の女性肥満率は直近では脅威の10%切り。肥満な女性は10人に1人もいないということになります。これ、結構すごいことじゃないですか。

男性が全体的に肥満傾向にあるのは、車社会(特に地方)だとか農作業の衰退だとか食の欧米化などでしょうか。

女性のスリム化の傾向については一言で言えば「美への追求」に尽きるであろうと思われます。ライザップを始めとしたダイエット産業がブイブイいわせているのも分かりますね。


50歳以上

50歳以上となると、女性は元からやや肥満率が高かったことが読み取れます。男性の方はもともとは全体で20%を切っていたのですが、最近は25%近くになってきました。

男は全面的に肥満の傾向にあり、都会だろうが地方だろうが、みんなどんどん太ってます。

50歳以上の女性は1976年くらいの時点で25%前後が肥満でその後も全般的には横ばい。都市部だけが減少傾向にあります。地方のマダムはダイエットに興味ないのでしょうか・・・。



男性はこのままだとBMI平均30%が現実的に

このデータを見る限り、男性は全般的に肥満化の傾向が続いており、当然のことながら健康によくありません。肥満になればなるほど、病気になりやすいからです。

医療費の増大が国家レベルの問題となっていますが、日本人の健康レベルを上げて病気を減らし、医療費を下げるということを考えたならば、男の肥満率を減少させるというのは、必要な施策でしょう。

簡単じゃないと思いますけれど。



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