「傾聴」と、マインドフルネスは、似ている。

「傾聴」とは、ただ聞くのではなく、相手の言いたいことに耳を傾けて聴くこと。コミュニケーションの研修なんかでもよく出てくるから、そう珍しくもなく、普通に一生懸命やればできるものだと思っていた。

でも、コーチングと、メンタリングを学び始めて、改めて「傾聴」というものの奥深さを感じている。

いわば、マインドフルネスや、瞑想をするのに近い感覚。

1点に集中し、それ以外のことは浮かんでも手放す。

マインドフルネスなら、自分の呼吸に集中し、
考えが浮かんでも、手放し、呼吸に意識を戻す。

傾聴なら、相手の話に集中し、
考えが浮かんでも、手放し、相手の話に意識を戻す。

その感覚が、同じなのだ。

傾聴しながらは、メモをとることもできなければ、次に自分の話すことを考えることもできない。ただ、相手の話に、全神経を集中させる。

かなりの集中力を要する。

だから、自分の心がざわざわしていたらできない。
自分の心と体を整えておかないと、できない。

そこまで整えて、全神経を使って、
話す内容も、相手のちょっとした視線の動きも、しぐさも、全て見落とさないように観察していて初めて、相手の心の動きを感じ取ることができる。

「今、なにか納得いってなさそうだな」
「今、なにか考えてるな」
「今、迷いが晴れたな」

自分で自分の姿は見えない。
自分がこんがらがっているときは、自分の本心も見えない。
だから、小さな心の動きを外から捕まえて掘ってもらうことで、自分の気づけていない本心に近づけるんだと思う。

「傾聴」

油断をすると、集中が途切れる。
一朝一夕に身につくスキルではない。
でも、マインドフルネス・瞑想と同じ筋肉を使ってできる気がする。

心おだやかに。集中力を高めていきたい。

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