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念輪観音。

今日は、わたしが作った観音さまのお話をいたします。
念水庵のご本尊は、白磁製の聖観世音菩薩(秘仏)です。
中国の彫刻家が制作された美しい坐像です。
参禅堂が完成しましたらお堂の真正面にお祀りしご開帳いたします。

京都にて仮安置の御本尊(秘仏)

御本尊の観音さまはとても精緻につくられていますので、ホコリを拭うときにも慎重に扱わなければなりません。もっと手軽に身近に観音さまを拝みたいという念いから、5年ほど前、東京の木工師に依頼して木工旋盤のウッドターニングで制作していただいたのが念輪観音です。

念輪観音(実物)

ヒノキという字は木に会うと書きます。この仏像は桧でつくられていますので、とてもよい香りがいたします。毎日浄巾じょうきんで磨いておりますと飴色になっていきまして、神々しい輝きが増していきます。それ以上に驚いたのは、偶然でしょうが、良いことが次から次へと・・・。

こう書くと、嘘くさい話になりそうなので止めますが、昔から念持仏というか、仏像を祀ったり、携えたり、彫ったり、作ったりすることは大変良いこととされています。仏家の慶事ともいわれます。わたしは子供の頃から仏像を描いたり作ったりしておりました。(ご利益ねらい?)

ご利益というのは、自分がそう願い、そう行えば得られることだと思ってます。プラスのご利益もあればマイナスもあります。利益が出るときもあれば出ないときもある道理です。
利益=売上げー仕入れ。いいかれば利益は努力の結果ではないでしょうか。

話を戻します。(すぐに脱線します^^)
この観音さまは円空仏にヒントを得ています。
それと五輪塔ですね。
地水火風空の五輪をモチーフにしたものです。

如意輪観音の響きもあります。
輪観音を念ずるという意味でもあります。
顔なしですが、年輪をみてると、お顔が浮かんできます。
何より、仏像を磨く功徳が尊いのです。

これ特許庁に、意匠登録と商標登録されてるんです。
一時、販売しようかと考えていたのですが止めました。
理由は、やっぱ売り物にしたくない、です。
わたしの念持仏ですから売れないし売りたくありません^^

今日は、うちの観音さまを御覧いただきました。
坊さん臭いことが大嫌いなわたしですが、
こと観音さまに至っては差に非ずです。
観音さまは、わたしにとって亡き母であり亡き父だからです。
すなわち「自分自身」のことかと・・・

今日の一言書道は、

念輪観世音(水)

今日もご覧下さり誠にありがとうございます。
皆さまがどうか幸せでありますように。
念水庵

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