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この母子手帳が目に入らぬか!

母子手帳ってどこでもらえるの?いつもらえるの?誰からもらうの?

時は二度目の検診の日まで遡る。(9月中旬)

先ほど受けた検診の結果、婦人科の先生の名の下に(?)、妊婦となった私。
帰り際、妊婦にとっての印籠、母子手帳をいただけるのだとウキウキしてロビーで会計を待っていたのだが、番号(番号で呼ばれるシステム)を呼ばれて会計を済ませると、次回の通院はいつと予約をしたら送り帰された。

あれ?母子手帳は?

妊婦認定された時点でもらえるのだとばかり思っていたが違っていた。その次の検診の際、ついにもらえるかと待ち構えていたが、与えられたのは「次回の通院日までに母子手帳を取ってきて下さいね」というミッションだった。

「ねだるな、かちとれ、さすればあたえられん。」

なるほど。母子手帳て、自分で区役所にもらいに出向くものらしい。へー。

後日、区役所へ行った。なんだか緊張する。私にとっては世紀の一瞬。月面着陸。そんな面持ちで窓口到着。「母子手帳下さい」と告げると、担当の女性は「あ、はい...」と記入用紙を差し出した。

その用紙の決められた枠内に、氏名や住所、生年月日、通院してる婦人科の院名、父親の名前と生年月日(職業もだったかな?)を記入すると、女性は「おめでとうございます。」と言って母子手帳をくれた。

え、もう?こんな簡単な記入だけで?印鑑は?身分証は?いらないの?

勝手に緊張していた方も方かもしれないが、これではあっけない。
というか、私が嘘を記入してるかもしれないとかそういう疑いも持たないで、すんなり母子手帳渡しちゃっていいんだ。
まあ嘘を記入して母子手帳を貰って何の得になるというのはあるが、どうやら母子手帳は、性善説のもとに成り立っているようだ。

ともかくこれで、母子手帳、ゲットだぜ!

母子手帳のデザインは自治体によるらしいのだが、私のは、可もなく不可もない、ほのぼのとしたイラストが表紙を飾るものだったので、「フツーだなー」という感想を抱いたが、そんなフツーがとても特別に感じられた。

母子手帳と一緒に、"母と子の保健バッグ"というものもいただいた。バッグと言っても封筒だが、中には出産や子育てに関する自治体からのサポートシステムやセミナーなどの案内、日程表、支援センターや相談所の連絡先、そして、受診票等が入っている。

この受診票には、現在進行形で、随分助けられている。

以前にお話した通り、妊婦になると検診の嵐だ。毎度お小水検査でお小水が出なくて苦戦している私だが、苦しいのはそればかりではない。これがかなりの出費になるのだ。

大体月一のペースで受ける検診は、実費だと毎度、最低10000円以上かかるものだ。これは相当キツイ。だけど、この受診票を提出すれば、割引になるのだ。

なんて制度にありがたみを感じていたとこに聞こえてきた、子育て給付金の制度廃止のニュース。これには大変ガッカリさせられた。

お金が無い人は子ども産めないし、育てられないじゃない。お金が無い世帯が今後ますます増えるのに、それじゃ少子化加速するじゃない。子どもなんて夢のまた夢、無理ゲーかよって感じじゃない。どうにか子ども産んでも、満足な環境で育てられないじゃない。お金が全てではないし、お金が欲しいとワガママ言うわけじゃない。でも要るものは要るし、綺麗事ばかりじゃない。

あたしゃガッカリだよ・・・・・・

という件ついて物申したいところだが、話は母子手帳に戻る。

可もなく不可もない、ほのぼのとしたイラストが表紙を飾る母子手帳の、そのフツーさすら特別に感じられたのははじめだけで、やはりなんだかカバーをかけたくなってきた。いつも持ち歩くのだし、私だけのがいいし、かわいいのがいい。

ネットで見てみると、色々な種類の母子手帳カバーやケースが売っている。ブランドのものもある。どれも申し分ないデザインだが、これといってピンとこないので、作ることにした。

買い置きしていた生地の中から赤ちゃんぽい柄を選んで、適当にパパパと縫った。もう少し飾りをつけたいところだが、ひとまず形にはなったので、早速使っている。
ペンをさすところと、中には診察券や保険証を入れられるポケットをつけた。エコー写真用のSDカードもしまえる。とても便利だ。

見た目はいびつだが、手作りならではの良さということにしよう。このいびつさこそあたたかみであろう。

しかし、母子手帳そのものは全く活用出来ていない。そもそもどう使うものなのかわからない。婦人科で経過を記入してくれるのだが、自分ではサッパリだ。
もらうまではあんなにウキウキしていたのに、いざもらってみると、どう使いこなせばいいのか、微妙な代物だ。

私にとって、母親の持つ母子手帳は、母のいろんな気持ちの詰まっているような、母性を形にしたような、母にとって大切な、そういうものに見えた。

私の母子手帳も、そういうものになるのかな?

なんて思いながら、時折ページをめくってみる。

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