旅行ヘッダー

アムステルダム・パリ旅行記      第七回 観光三日目         コミュニケーションブレイクダウン


ああさびしや、さらばアムステルダム。

短い、本当に短いアムステルダム滞在はもう終わり。あっけなさすぎてまだまだ物足りなすぎます。ところでそういえば飾り窓地区の方は用事もないので全然通らなかったし、コーヒーショップとかは私は超おくびょう者なので一切行きませんでした。(ただ、余談ですが、ある程度行政の管理下に置く事で性産業での労働環境悪化を防いだり、大麻についてもあえてオープンにしてハードドラッグ市場と分離しアクセスを防ごうとする政策をとり、タブー視せず薬物依存治療へもアクセスしやすくする取り組みも並行して力を入れているオランダの対処は「もうすでにある現実」に即した合理的な手法なのかな?とも思います。って、全然実情知らないんでよく分かりませんが...)

そういうわけでワイルドサイドは(自転車レーン以外)歩かなかった短い滞在での感触は、フレンドリーで人々はにこやか、安全で生活にゆとりがあるのんびりした街という印象でした。まあ、こんな超短い時間じゃ結局、その国の事は何にも分からないんですがね。でも、楽しい滞在でした。後ろ髪引かれつつ、今日はアムステルダム中央駅から特急タリスでパリの北駅に向かいます。

が、駅で待ってますと、到着案内の電光掲示板には乗るはずの電車がいつまでたっても表示されず。代わりに、車番も経由も出発時刻も違うパリ行きがやっと表示され、「うーん、これなのかなあ、違うのかなあ」と友人としばし逡巡。アナウンスとかもない(というかあったとしても分かるはずもない)。しかしこれ以外には当分電車が来なそうで、近くに駅員さんらしい人もいない。そこらにいた人を捕まえて聞いてみると、どうやらこれのようで、おっかなびっくり乗車しました。
しばらくすると無事に出発しましたので、まあいいや、間違ってたら誰か教えてくれるだろう。今日の天気は薄曇り、寒々しく、電車の中でぼんやりするにはうってつけの日です。昼に出発、車内ではwifiも使えたので、ネットを見たり車窓を見たりしてるうち、夕方もう暗くなりかけにやっと北駅に到着。

ついてみると、警備員がいっぱいいて人を誘導してたり、なんだか駅が警戒モードなのですね。なんかあった?よくわからないまま、とにかくタクシーを拾おう。

タクシーを拾う時、白タクにぼられないためには3つのチェックポイントがあるとガイドブックなどに書いてありました。それは、

1.屋根にタクシー表示のアイコンが付いている。
2.車体の横に営業許可ナンバーが付いている。
3.料金メーターが付いている。

見回すと、まず、1,2の要件を満たすのがない。うーん。あ、あった。これならどうかな?
と目に付いた車を拾う事にしました。が、乗り込んですぐ気付く、しまった、メーターがない。と同時にオペラ座方面まで。と告げると35ユーロでどう?と。むむっ。これって、絶対高いよねどう考えても高い。相場は分からんけど距離的に10〜20ユーロがいい所なのではないか?でも気の弱い我々、乗り込んだのに降りるのももう気が引けてしまい、じゃ、じゃあ…。ノロノロと暮れかかった市内を流し、オペラ座手前のホテルに到着。するとドライバーさんの言う事にゃ、「じゃ、40ユーロで!」がびーん。さすがにこりゃあかんと思いまして「パルドン?ここはオペラ座より手前ではないかしらん、安くなるならまだしも高くなるとは腑に落ちないのですがこれいかに?」というような事を申しましたが先方は「そうはいってもマダーム、オペラ座の手前とは言っても、曲がったりして余計大変だったんで。むしろ大変。無理」という感じでして、しょんぼりしながらぼられましたとも、ええ。教訓。1.2.はともかく、メーターがあるかどうか確かめるべきです、絶対。モロッコ行った時も思ったんですが、わたし本当に交渉とか苦手で、無限にむしられるタイプ、貨幣経済に向いてない。仕事も多分向いてない。けどなんとか健気に生きています(気持ちの落としどころが分からなくなったので自分を慰めセルフエスティームを高めてみた)。真面目な話、次回からはあらかじめ移動距離から相場を調べといて交渉すべきですね。

オペラ座までとしても、この距離ですよ。どう考えても荷物のっけても2000円ぐらいじゃないですか?

痛い勉強料を払い、ホテルに到着。Hotel France d'Antin Opéra という小さなホテルです。入ると正面に受付。こじんまりとしてるけどおしゃれな感じ。オランダの「これどこがフロント...?」感はまったくない、普通なフロントです。気を取り直し「Bonsoir!」と声をかけると「いらっしゃいませー、お待ちしておりました。日本の方ですねー」と若いパリジャンの受付係さんからめちゃくちゃ流ちょうな日本語が帰ってくるではないですか。あれれ。「あーぼく、日本に5年住んでたんで、日本語大丈夫なんですよー」と満面の笑み。ところが私が今回パリに来たかったのは、私も日本で8年フランス語を習ってたんですよー、せっかくなんでフランス語使ってみたくて来たですよ。という訳で、全然フランス語で話す必要もないのに、無理矢理フランス語で返しましたね、ええ。しまいにゃ「フランス語上手じゃないですかー」とか日本語でお褒めいただき、よく分からない敗北感を感じつつ部屋へ(注:とってもいい人だったんですよ、あくまで私の問題です)。というわけで、このホテル、日本語応対ばっちりです(旅行検討中の方にご参考に。2018年11月時点ですが)。

部屋はこんな感じ。アムステルダムの部屋と広さはどっこいどっこいですが、より装飾的でちょっと可愛くて居心地良いです。お風呂場はちと寒かったけど(窓があるので)、バスタブも付いててきれいでした。それと、アムステルダムの時も思ったんですが、昔はこういう感じのホテルでも、アメニティグッズは使い捨てのシャンプーとかが普通でしたが、最近は据付式になってるのですね(使い捨てでない)。小さな事かもしれませんが、大事な事ですね、毎晩地球上のあらゆるホテルで使い捨てられる膨大なアメニティグッズの量を考えると。

でも、はるか昔、はじめてパリに行った時、ホテルについてたちっちゃい石鹸の異国の香りがなんだかうれしくて、使い残しを日本に持って帰った事を思い出しました。今じゃ化学物質過敏症の方の事などを考えると、香料も付いていない方がいいよなあ、と思うようになったので、時代の流れの中で世の規範も自分もアップデートされてくものだなあ...と感慨深いです。昔あんなに香水が好きだったのに、今じゃ全然つけなくなりましたし、極力化学洗剤なんかも使わなくなりましたしね。全然ほっこりしてないんですがどっちかというとエコ派です。気持ちはゼロウェイスターに近いけど全然実践できておらず、断捨離よりは持ってるものを大事にしたい溜め込み派。なかなかうまいこと折り合いがつきません。

........話が脱線しました。

荷物を置いて夕飯ついでに少し夜のオペラ座界隈を散歩して、早めに寝て明日に備えます。夕飯は中華風のテイクアウトもできるファストフード的なお店で軽めに。こちらでも菜食のものはありますか?と聞いたら幾つかありましたんで、それをチョイス。

お皿はいらなかった気がする。というか容器がいらないんですが、量り売りなので避けられず。そして炭水化物派まるだしのチョイス。

うろうろ歩いてると、なんだかやっとパリに来た実感が湧いてきました。やはりシックな佇まいですね、若い頃から何度来ても、やっぱりときめきますね。特に夜が美しい。ただ歩いてるだけで自分が映画のシーンの中に入り込んでしまったような気がします。あくまで気がするだけだよ、てへ。

思うに、移動日ってちょっともったいないですね、まあ、仕方ないんですが。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

スキありがとうございます!
5

saoriotsuka

イラストレーターをしています。仕事の詳細はホームページをご覧ください。ご依頼の際はHPのメールアドレスからどうぞ。なお、ページ内イラストの著作権は大塚砂織に帰属しますので、無断使用はご遠慮ください。 http://saoriotsuka.com/

アムステルダム・パリ旅行記

2018年晩秋に行った旅行の記録です。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。