見出し画像

京大院試物語 ~前編~

お久しぶりです。

先月30日に長かった京大理学部の院試が終わりました。

合格発表はまだなのですが、結果はどうあれきっといい思い出になるなと思ったので記憶の薄れないうちに受験記を残しておきたいと思います。

長いので3編に分けて投稿します。
今回は前編。それではどうぞ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


3月

始まりが遅い。おそすぎ。

周りは着実に就活を始めていて、親からは2日1回「あんたどこの院試受けるの?」と言われていた時期。まだ行きたい研究室を決めてもいなかった。TOEICだけは足りてない英語の単位を充足させるためにイヤイヤ受けに行っていたがスコアは650ほど。研究室の先生に外部院試も考えていることを伝えると「一昨年うちから外部受けた子は年明けから勉強してたよ」と言われ、「まァせやろな。」の一言。ンなこたぁ分かってんだよ。もともと今の研究室へそのまま進学することも考えていたので外部の院試は「受けてみて受かったらいいな」位の感覚で捉えていた。とんでもなく院試を舐めている。ちなみに1月2月は「ぼちぼち勉強始めるかな」と思いつつも月10万超ペースでバイトをし、友達と2泊3日の高知旅行にも行き、しっかり遊んでましたね🐟ぴちぴち

卒業研究のテーマは京都大との共同研究ということもあってそれなりに燃えていて、3月後半にはテーマについて共同研究先の先生の元へ相談しに行く機会があった。伺った先の先生は柔和だがとても頭のキレる方で、お話する中でいろいろと刺激を受け、ようやくお尻に火が着く。その日から研究のための勉強としてその先生の論文を片っ端から読み漁り、「この先生の研究室を受けてみよう」と決意した。


4月

本格的に京大理学部院試を目標に勉強を開始。
受験科目は「一般基礎科目」(私は細胞生物学を選択)「英語」「専門科目」の3科目+口頭試問だったが、ひとまず勉強の楽しい細胞生物学を重点的に勉強していた。使用した参考書はEssential 細胞生物学 第4版1冊のみ。細胞生物学は1回生時に講義を受けていたので初学ではなかったが、講義で扱っていない範囲も多かったので1から頭にぶちこみながらノートにまとめていくのはかなり根気がいる作業だった。

が、しかし、

私はノートに内容をまとめるという作業が大好きなので全く苦にはなりませんでした。

ただ手は疲れる。

英語の勉強は前述の通り、先生の論文を読んでひたすらノートに全訳していただけ。

もらった過去問を見て京大理学部の院試には「和文英訳」という最大の刺客が待ち構えていることに気づくもこの段階では半目でスルー。とりあえずメルカリで参考書だけポチッた。
(【参考】英作文基本300選 河村一誠 著
減点されない英作文 飯田康夫 著)


4月後半には大学院説明会に行った。
他の専攻や研究室も面白そうだなと思ったけど、あんまりピンとはこなかった。希望の研究室の先生方といろいろお話をさせて頂いたあと、懇親会という名の軽い立食会で宅配寿司やらなんやらが出た。内部生っぽい京大生の寿司への突進圧が強すぎて他に何が出たか全く思い出せない。私も健闘したが数巻かすめ取るのでやっとだった。京大生の恐ろしさを実感した1日だった。


5月

恐らく半年の中でいちばん真面目に勉強していたのがこの5月。というのも研究室の先生が田植えシーズンでバタついていてあんまり相手にしてもらえなかったので、「まあいっか」と思いながら卒研放置で家に籠って勉強していた。

毎日「今日はこの章まで」と決めて着実にEssential のまとめを終わらせていった。

どのようにまとめていたかというと、


はい、こんな感じ。クセが強い。

何も参考にはならないですね。

余談だがここで文系世界史選択だった高校時代の私のノートをお見せしましょう。

クセでしかない。(2回目)

こんなことやってるから試験までに勉強間に合わないんですよ知ってますよそんなことは。

とまあ、ひとの勉強法って変わらないもんだなと改めて実感。とにかく文章が目滑りする私には、なるべく視覚化して覚える癖がついている。
途中からは時間と面倒臭さと謎の義務感がバトルロワイヤルになるのでおすすめはしません。
まあ、おすすめされてもするわけがない。


対する英語は、ちょっと論文を読むのに飽きてきたので、英作文の参考書を見ながら例題で英文を書く練習をしていた。

しかし書こうにも単語が全然出てこず文法以前の問題に絶望。中学レベルの動詞すら出てこずググる屈辱と焦りで悟りが開ける。諦めて細胞生物学を勉強したい気持ちを抑えて、とりあえず英訳問題で頻出らしい単語を重点的に覚えるようには努力した。絶望しすぎてシス単を軽くおさらいしようという気にはならなかった。試験直前に気づいたことだが、和文英訳問題で要求される英単語のレベルはシス単の第1~2章を覚えておけば十分すぎるくらいなので、そんくらいやっとけばかなり楽だったのになと。
あと、英語は学部入試の赤本(京大の英語 25ヵ年)を買って難解な長文を読みこなす練習もしていたが、京大院試の英語では学部入試ほどレベルの高い英文はめったに出題されないので、意味はあんまりなかったかもしれない。


書くタイミングを逃したが、私はもともと全く数学のできない文系で、現在は世界史と英語と国語で入試を撃破できるチートな私大の農学部に通っている。なので最終的に京大理学部を受けると言った時は親もビックリ仰天していたし、何より自分が一番「マジか〜」となった。

でも案外生物学系の院試は計算よりも覚えることの方が多く、私的にはラッキーというか得意な戦場だった。高校時代に世界史の教科書と日夜戦っていた経験があるので、900ページ以上あるEssentialも「まあこれ1冊覚えたらええんやろ」くらいの超楽観的思考だった。5月の段階から既に謎の自信には満ち溢れていたが、和文英訳をどうにか攻略する力をつけないと通らないのも分かっていた。

この5月終了時での学力到達度合いはボーダーを6割強として細胞生物学4割、英語は3割(和文英訳は0割)程度だったと思う。

とにかく英語。英文和訳がネック。
そう自分に言い聞かせる日々だった。


それでは続きの6〜7月後半編と、2日間の当日編は朝起きたら更新していきます。

おやすみなさい。

この記事が参加している募集

受験体験記

感覚的に「いいな」と思ったらおねがいします