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アレクサンダー・テクニークで自己受容が進むわけ①

アレクサンダー・テクニークの教師資格を取るまでの約3年で
自己肯定感がぐっと上がった時期がありました。
自分に対して否定的な感情が強く、だからこそいらぬプライドが高かった私が、自分のサイズを認め、人にも自分にも優しくなれたステップと
アレクサンダー・テクニークは密接につながっていたと思います。

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AT(アレクサンダー・テクニーク)が自己受容と親和性が高いと考えるポイントが2つあります。
①心理的安全性
②すぐに達成可能

今日は、①についてです。

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【ATと「選べる」心理的安全】

自己肯定感に至る手前に自己受容があるよっていう話を前に書きました。

自己受容というのは、自分のサイズを知ることでもあると思います。
ただ、私のように低自己肯定感&高プライドだと、本当のサイズを知ることは恐ろしいことです。

なぜなら、小さな自分を知るのがこわくて、大きな理想の自分(ほぼハリボテ)を作っている状態なので
理想より小さい=比較して目減り=自分の価値が下がる
と感じるから。
本当のサイズ自体が、決して小さいわけでも価値がないわけでもないのに
ゼロか100かで考えて100以外を認められないから。

私のようなタイプが、自分の大切にしていることで本当のサイズを知るのは、めちゃくちゃハードルが高いんです。
私の場合、それは歌をうたうことですが
「歌がすき!」というアイデンティティとも、「下手だったら嫌われる」というコンプレックスとも強く結びついていて
「うたう→下手→みんなから蔑まれる→人前でうたったら私の存在価値ゼロ」
という図になるんですね。

そんな私が、ATのレッスンで歌のレッスンを受けるのは、無理があります。
ATを自分のやりたいことのために使おう!派閥のATレッスン(この考え自体にはめちゃくちゃ賛成です)は
多くがワークショップ形式・マスタークラス形式で行われるので
必然的に、先生以外にも「ハリボテで中身がスカスカな私」を見られることになって、
とてつもなく勇気が必要でした。

つまり、全く安全だとは思えていない。

他の生徒さんは、私のうまい/下手ではなく、何をやっているのか、に興味があるのですが
それを知っていてもなお、私は「あざ笑われてる…!」という妄想を作り出してしまうからです。

ATで歌はうまうくなる。
だけど今のハリボテの私を知るのも知られるのもこわい。
でもここに来たら「やりたいこと」をやらないといけない…!
だけどやれない…

クラスに出席するだけでレッスンを受けない日々を過ごすこと1年半。
ずっと「やりたいこと」の意味について考えていました。

人前でうたうのが恐怖なのに、恐怖体験をマストにするのはおかしい。
ATは「1番」大きな目的のためじゃなくても使っていいはず。
「やりたいこと」は「やらなきゃいけないこと」じゃない。
ここは音楽教室ではない。
生きてること全てにATを使える。

→だったら、毎日の生活のことをやろう!

年齢の分だけハリボテを存分に膨らませてきた私ですが
ふと毎日に目を向けると、価値判断の何もない自分の側面がいくつもあることに気付きます。

例えば、座ること。パソコンのキーボードを使うこと。歩くこと。本を読むこと。ドアをあけること。etc...

こういうことには「完璧にできなかった私、クズ!」みたいな価値が全くありませんでした。
椅子に座ることは歌のピッチのように「正しい/外れた」の明確な基準がないし、
「私のブラインドタッチは美しくない…」と、だれかと比べて落ち込むこともありません。

だけど、仕事で長時間座っていてより快適に過ごすアイディアはあったらうれしいし
長距離お散歩をしても軽やかに歩き続けられたらすごく楽しい。

こういうことだって「やりたいこと」じゃん?
そのレッスンなら受けられるじゃん?

ATは、自分にとって心理的安全度の高いものをレッスンの題材として選ぶことができて
しかもそれは(壮大ではないかもしれないけど)やりたいことだったりやれたらうれしいことだったり、するんです。

何かの「レッスン」を受ける場合、本質が「自分の価値(と感じているもの)」とイコールである割合はそれなりに高いです。
ですが、「やりたいこと」と少ない自己受容がセットになっている場合、レッスン自体が安全ではない可能性もあるんですね。

安全だからチャレンジができる、と考えると
各自の安全度に合わせてどんな内容のレッスンでもできるATは、
やりたいことを実現するという、人間らしい本質にフィットするレッスンなんです。

さて。次回は、
安全性がどうやって、自己受容、ひいては自己肯定感につながっていくかのお話です^^

#note #コラム #アレクサンダーテクニーク #自己受容 #自己肯定感 #安全

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