いのちのぎりぎりまでを
焼き尽くすように生きたあなたは
最後の一滴を地上に落とすように
一つの経を口にして

細胞が浸食されていただろうところで微かに、それだけをぎりぎりに残して
絞り出すように、一番の旨味を一滴、この世に遺して逝った

あなたの落とした一滴は雨となり川となり海となり

あなたが最後に口にした経はたがためのものか、永遠にこの世を回り続ける

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