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幽霊、9月の原稿を書く。

8月はサイゾー『批評なんてやめときな?』ZAITEN『時代観察者の逆張り思考』の連載コラムを書いた。

サイゾーはアート特集ということで(?)、「萌え」ブーム前夜、1998年のマンガ絵の話を書いた。
ZAITENは時事ネタで安倍晋三銃撃事件とカルトの話。

9月は『時代観察者の逆張り思考』の連載は書いた。やっぱり時事ネタで、角川書店のオリンピック贈賄事件の話。
これに関しては「匿名記事で書いたろ?」と下衆の勘繰りがあったので、当該の記事も見たが、文章の癖で分からないのかね。

おそらくは30年前の高校時代に出していた研究同人誌の頃で対人認知が止まっていて、30年も経てば、人間の書く文章は相応に変化することを認識できないんだろうな。
正直、普通の読者はそこまで覚えていないし、興味もないので、当該の記事のような些末な情報は入れる気がしないし、30年前の熱意もとっくに失せているから、当時の記憶を掘り起こしつつ書いた。

『批評なんてやめときな?』もそうだが、マニアックな話も語らなければ、20~30年前の「空気」は説明できない。
だが、できればマニアックでない表現にしておきたい、というのが正直なところで、いつもそれで試行錯誤している。

なのに、固有名詞を並べることが自己目的化している匿名記事と区別できない読者ばかりだから、どうにも徒労感しかない。
まあ、微妙なニュアンスの話題ばかり扱っている筆者が悪いんだが。

そもそも、クライアントの事情か、身辺に問題が生じるレベルの危険な内容でない限り、筆者は記名でしか記事を書かない。
サイゾーZAITENの連載しかやっていないのは、そういうことだし、前に書いた「表に出さない仕事」は編集の仕事のほうだ。

サイゾー『批評なんてやめときな?』はこれから書く。
特集記事も書く予定。この特集でおれが書かなかったらそれこそ嘘だろ、ということで。

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