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【オンライン研修のつくりかた】①組み立てる

大学院や企業向け研修の企画運営を2年ほど前にはじめました。
当初は対面の集合型研修をしていたのですが、新型コロナウィルスの感染拡大により、オンラインへの切り替えが必須になりました。

試行錯誤が現在も続いていますが、この1年で得た経験はきっと誰かのお役に立つのではと思い、1年前の私が「こんな情報ほしかった!」と思うものを発信します。

オンライン研修の構成

対面の授業や集合研修と違い、オンライン授業・研修は集中が続かず、疲れます。一方向の講義を延々としていれば受講者は飽きます

その反面、ペアや小グループに分かれてディスカッションをすると、受講者参加型となり、授業・研修の満足度が高まります

そこで、私たちはオンライン研修を3つのステップに分けました。

①事前動画配信
②オンラインセッション(グループワーク中心)
③研修期間中のフォローアップ

それぞれ詳しく説明していきます。

①事前動画配信

全体講義は原則すべて動画配信にしました。

動画は1本あたり長くても15分
内容の多いものは、2、3本の動画に分けます。

mp4の動画ファイルをメールで受講者に送るには、容量大きすぎだし、著作権の行使も難しくなるので、Youtubeのようにクラウドで再生できるサービスが必要です。

動画を配信するプラットフォームもいろいろ悩みましたが、パスワード設定や動画配信後も管理のできるvimeoを使いました。
詳しくは別途noteに書いたので、こちらをご参照ください。

動画の撮影自体はそこまでこだわりがなければ、Zoomの録画機能で十分です。
もちろんユーチューバーさんのように、動画のクオリティを追求しても良いです。
重要なことは、動画を倍速でもなんでも最後まできちんと見て理解してもらうことなので。

動画の撮影やオンラインプレゼンで下(カンペ)を見ずにスラスラ話したいと思ったことありませんか?

こちらの記事にまとめています。
【大学院生から教えてもらったTipsシリーズ】オンラインプレゼン等で使えるカンペ


②オンラインセッション(グループワーク中心)

すでに講義は動画視聴済みなので、実際に受講者がオンラインで集まるときは、グループワーク中心に設計します。

冒頭15分くらいでイントロダクション、講義動画をポイントでふりかえり、早々にグループワークに入ります。

オンライン会議ツールはZoom、Microsoft Teams、Google Meet、Cisco Webexあたりが候補に上がると思います。
私たちはZoomのブレイクアウトセッションをよく使っています。

Zoomのブレイクアウトセッションについてはこちらの記事にまとめています。Zoomを使った授業

がしかし、国によってはZoomが使えない、Microsoft Teamsが使えないという状況が生まれます。
ちょうど私が今まさにその状況に置かれていて、初めてCisco Webexを使うことになりました。Webexもブレイクアウトセッションができるらしいので、このあたりの使用感もいつかnoteにまとめたいと思います。

オンラインセッションは思った以上に集中していて疲れるので、
・50分に1度は休憩をはさむ
・休憩時はビデオはオフにしてパソコン画面の前から離れる

を意識してください。


③研修期間中のフォローアップ

対面の集中講義や合宿型の企業研修(2-3日間)をオンラインで実施する場合、研修期間を長く設定して、オンラインセッションは1日2-4時間程度にします。

下記はわたしが実際に企画したプログラムのスケジュールです。
1週間のはじめに動画および事前課題を配信し、1週間のおわりにオンラインセッションを入れて1セット、それを5週間で5セット組みました。

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3日間の合宿型研修と同じ熱量とまではいかなくとも、研修のポジティブなエネルギーがプログラム期間中に保てるようにフォローアップする体制をつくることが大切です。

オンラインセッションとオンラインセッションの間に、コミュニケーションの谷が出来てしまわぬよう、運営側と参加者、および参加者同士が活発に意見を交換したり、質問ができるような環境をつくるため、私たちはSlackを導入しました。
Slackの研修時の運営方法については別途noteにまとめたいと思います。


まとめ

対面の授業や集合研修と違い、オンライン授業・研修は集中が続かず、疲れます

オンラインになっても対面と同じような、もしくはそれ以上の効果が出せるよう

①事前動画配信
②オンラインセッション(グループワーク中心)
③研修期間中のフォローアップ

これらを使って研修を組み立ててみてください。

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