マガジンのカバー画像

好きなものの話。

25
「〇〇が、好きで」そういう話をする所。
運営しているクリエイター

記事一覧

お酒の正しい、楽しい飲み方

お酒の正しい、楽しい飲み方

「ハタチともなればオサケヲノム。」というのが、人生の本懐である。

まず飲み方を知らない大学生が、お酒を覚えたての頃にやる過ちというのがある。

これは簡単な話しで、「安く飲みたい」という一心で、120分1980円的な飲み放題プランで、
自分を潰すパターンである。

まずビールか、レモンサワーなどを飲み、
唐揚げと焼き鳥を食べながら、
いかにもお酒を覚えたてといった具合で、ハイボールを飲み、飽きる

もっとみる
夏におしぼり敗北記

夏におしぼり敗北記

今朝の、パン作り修行に向かう途中だった。

家から30分くらい車を走らせ、「さぁ今日も、後15分で到着するぞ」と言う様な時に、田舎によくあるJAフルーツ協選所の駐車場で、そうだなぁ30人くらいが集まって、ラジオ体操をしていた。

交差点を直進すると、夏の朝のさわやかな風を通す為に開けていた車窓から、聞き馴染みのある、なにか、聞くだけで、急に初々しくって懐かしくって、少し眠たくなるような、ラジオ体操

もっとみる
欲しいものは、畑で間違いない。

欲しいものは、畑で間違いない。

たとえば、小屋のDIYである。私が今、(ありもしない)預金残高をワンワン使って、夢中になれるとしたら、小屋、ウッドデッキ、など作ることだ。
そのために、畑が、欲しい。

半年後に迫るクリスマス、その時までに、しゃなりしゃなり、そろりそろりとカノジョにお伝えしなければいけないな。

さて、小屋の壁面では、ホップを栽培しようと思う。

なんて考えただけで、もう心もホップするというものではありませんか。

もっとみる
かくれんぼ的生活と創作。

かくれんぼ的生活と創作。

自分の部屋で、天然酵母なんかを仕込んでいると気づくことがあって、「あ、そこに、菌ちゃんはいたんだね。」なんて思わず、広口ビンにルンとしちゃうような出会いがある。

「昨日までなんも無かったのに、今日見たらりんごからプシュプシュしてるじゃん」なんていって、目には見えない菌の存在を感じ取れるのだ。

なんで自室で天然酵母やねんという話なのだけど、発酵デザイナー書生をしながら、ゆくゆくはパン屋になるので

もっとみる
劇的じゃないリフォームの匠

劇的じゃないリフォームの匠

田舎の古民家をリフォームして、パン屋、ゲストハウスを開業するケースが増えていて、私が住む山梨にもその例は多い。

天然酵母から作るパンにとって、古民家は都合がよいこともあるだろう。あちこちに菌が住み着いているので、『もやしもん』みたいに菌の声を聞いてやればいいのだ。

発酵関係の人は、概ね、「菌の声が聞こえたから、」その道に進むことが多く、それは「発酵」に関係する者の掟なのだろう。

私が書生して

もっとみる
笑顔の裏には8連勤

笑顔の裏には8連勤

外を歩いていると、私は、無性にコーヒーを飲みたくなる。それくらいには大人なのだ。

近所に大好きなカフェがあって、そこで出てくるオリジナルブレンドは酸味が心地よくて凄く美味い。
このカフェ、サンドイッチもまた美味い。

ローストポークか、ローストビーフを使った、本日のお肉サンドは絶品。ザワークラウド風野菜が肉に合って、それをパンが支えている。

山梨の塩山なんていう山とおじいちゃんおばあちゃんしか

もっとみる
寝落ちするけど意地はある。

寝落ちするけど意地はある。

仮に長電話を定義するなら2時間以上の通話をした時それを長電話だとする。

この2時間、あるいはそれ以上の時間のうち
一体、何分、意味のある会話をしてるのだろうか。

私の経験上、3分だと思う。

ただまぁそれは私に限った、
もしくは、私と、私の相手に限った話であるのかもしれない。

存外、長電話以外にも、無駄に長いものはあるわけで、大学の授業なんかもそれにあたるんじゃないかと、なんだか物騒なことを

もっとみる
知ったフリして読んでいる。

知ったフリして読んでいる。

彼女と過ごす時はもちろんと言うか、大前提なのだけど、深からず浅からずの関係性においても相手の名前を間違えないというのはもう、至極当然のことだと自覚している。

最近の私といえば、なにやら怪しい肩書きの発酵デザイナーの元で週に2度、畑の開墾もとい、DIY業務をはじめとした「書生」をしている。

私についた肩書きも訳分からなさゆえ、発酵デザイナー書生というただの文字の羅列になっている。

それは良いの

もっとみる
風合いというか、風愛というか。

風合いというか、風愛というか。

コンビニの「サーモンとアボカド風おにぎり」が「やばいな。」と思ったことが発端なのだけど、「〜風」ってなんなのか。

「アボカド風」は絶妙にイヤなのだけど、既製品とは違う「関係性」とか、「場」であるなら、「〜風」は、発展が望める良さであるように思う。

強い断定が連続するギチギチの関係性は、
なんというか、エコノミー症候群みたいな居心地の悪さがある。

けれども、「僕」もいて、「あなた」もいる。そう

もっとみる
ピクニックは、没入感だ。

ピクニックは、没入感だ。

映画が好きで、定期的にTOHOシネマに足を運ぶ。パソコン、スマホの画面とはまるで違うスクリーンに引き込めれる瞬間は、人生と言う特殊な時間においても、なお特殊な時間を体感できる。

時に、映画を評するにあたって、「引き込まれる」と言う場合があるが、私が思う、映画を褒める最上級フレーズがコレにあたるのだ。

映画において、最も重要なことは、感動ではなくて「没入感」であり、没入感に付随したスリルと、感動

もっとみる
アドレスにするほどの熱い愛。

アドレスにするほどの熱い愛。

中学三年の妹の高校入試も終わり、我が家に漂っていた緊張感も和らいだ初春の候、この時期の母をとりまく新たな心配事と言えば、新調しなければならないスマホのことだ。

我が家は、決まって、中三と高一の隙間にスマホを買い与えてもらう。

私から始まり、妹1へ続き、もう次は、妹2である。如実に、スマホは我が家の日々を巣食い、馬鹿にならない通信費を積み重ねていく。

思い返してみると、私がスマホをもってすぐと

もっとみる
ただただ、しいたけステーキ。

ただただ、しいたけステーキ。

飲み屋に行って、まず何飲もうか、何食べようかと受け取ったおしぼりでフキフキしながら考える。

いろいろ考えた末、決まって未知を開拓しようと試みる、そういう私が頼んだのはしいたけステーキだ。

この世界には、しいたけステーキというものがあって、
想像できるように、こう、なんというか、
しみじみ旨いのだ。そう、噛んだ分だけ旨い。

「まずは、じくを取りまして、
フライパンにしいたけ並べます。
多分、油

もっとみる
「ここは東京?」

「ここは東京?」

「日本のどこ」かもままならない「山梨」という地味な所で、21年間のほほんと生活している私にも「都会の大学生」に憧れた時期はあって、進学校を名乗る高校でトゲトゲ勉強していたりもした。

どことなく夏の暑さがアスファルトに名残を見せる頃、大学受験の下見と気分転換を兼ねて東小金井に降りた後、ほんの出来心で、渋谷に出向いた。

この、渋谷遠征は、私の人生を変えるに十分な出来事だった。

「毎日こんだけの人

もっとみる
つぎのひも。

つぎのひも。

ついに今日、「書くことが辛い」という理由で、休む日が来た。

ここ最近の「書けない」悶々は、歯軋りしたくなるような苦しさを伴い、「今日こそは、絶対脱稿する。今日こそ休んでやる。」と意気込むことすらけったるかった。

が、今日、休むときが来たように思う。思い返してみると、この21年間、数ヶ月に及んで何か毎日継続し続けることなんて無かった。

中学野球部の時分でさえ、毎日バットを振ったことなんてなかっ

もっとみる