面接落ちたら、一筆したためたくなった。

いとこが働く公益財団法人の製パン部門で「働いてみれば?」という話が、我が家で持ち上がったのは年明け前。

僕は強く心に思っていた「トルコ行く」を先延ばし、そこで働くために、いとこのお膳立ての下、大学4年のこの冬にはじめて面接を受けた。

面接を受けるためには履歴書だって必要で、
自己紹介文も書いてみた。

なんでパンを作るようになったのか、パン修行も含めた大学生としての4年間を振り返りつつ、パンと僕のこと、僕のこれからのことを実直に書いた。

実は一刻も早くトルコに行きたいけど、
僕には今、山梨県から成田空港に行くまでの予算すらないから、パンを媒介に働きたいと、
3年経ったらやめてトルコに行くのだと、
そういう趣旨の自己紹介文。

まぁ受かると思うよって、いとこも父も

面接の結果はね、ダメだったの。

いとこからその「ダメだった」話を聞いた父はバイトから帰ってきた僕に、「おかえり」より先ず、「恥ずかしいと思え。」って言ってくれたけど、正直ピンと来ない。

「パンが作りたくて、」
「トルコに行きたくて、」

って、馬鹿正直に面接でも、履歴書にも書いた。
面接で、「3年でやめる」って言ったら、
トラウマになるぐらいに面接官の「うわっ」って顔。

こりゃダメだって、肌で感じた。

帰属意識も確かにないし、
思えば、そこで働く必要性も必然性も全然なくって、目的意識もなくって、僕は空っぽだった。

面接で、「空っぽだよ。」って、言葉巧みに言ったら、「そういう社会的じゃない人は、お断りです。」って、強く拒まれたんだって気が、今はする。

「ダメだった」って、いとこから聞いた時は、
「まぁだよね」ってぐらいにしか思ってなかったのだけど、時間が経って、家族も寝静まって、一人になって、ぼんやり考えて、
実はこの「ダメだった」ってのは、
面接結果じゃなくて、僕そのものが、とか、ね。

たかだか10分そこらの面接だったけど、
どうなんだろう。

そういうことを、考えては蓋をして。

空っぽの僕は、空のまま。

正しさだとか、善悪だとか、
くっきりとした輪郭を、僕は知りたい季節。

雪が降る、降らない、明日の朝は?
なんて、今日は、よく聞こえてくる日だ。

当分、春は来ないらしいけど、
あんまり深く悲しんで悔しんでみても、
点々と凍っちゃいそうで、
それはそれでまた困る。


#エッセイ #就活 #大学生 #面接 #冬 #落ちた後記 #随筆

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久保田真司

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