Grade 9: Final Semester - Nice talk
5月6日 (土)
時期的には期末試験が近づいてきてるはずの頃。
試験勉強やら宿題やらでハイスクールで1番下っ端のGrade9生だってピリピリしていたはずだ。
Grade10生はきっとGCSEの試験もあるしでキャンパスで姿を見ることはほぼなかった。(Eくんはたぶんアメリカへの進学を希望していたのでイギリス系の試験であるGCSEはきっと受験してなくて、受けてたとしても生物学や数学など彼の得意分野のみに絞ってたんじゃないだろうか)
この日、唐突にEくんがMSNで話しかけてきた。
別れて以来、初めての会話だった。
この漢字の読み方わかる?
私よりも長く日本にいて、私よりも一年歳上のEくんがこの答えを知りたくて私に質問してくることが変だった。
漢字はEくんの何かの課題の参考文献の著者の名前だった。参考文献のリストに書き出したいけど漢字がわかんなくて書けない。
土曜日とはいえ、他にも誰か聞く人はいただろうに。
一緒にああじゃない?こうじゃない?と正しい名前を探した。
最終的に母に聞いて、謎が解ける。
「あぁほんまや。よく見たらこれ一本線足りんから(思ってたのと)違う漢字や」
それだけかと思ったら別の話題が提供される。
この日初めてお互いに着飾らず素のままで話をしたんじゃないかと思う。
少なくとも私は。
Eくんに対する期待も何もなく、ただ、淡々としていた。
この「ほわい(why)」の返しが今の自分もやってそうで笑う。
去年が12月のことだとしたら、私はインフルエンザにかかって欠席していたし、EくんがGrade9の時という意味であればそもそも私はハイスクールキャンパスにはいない。
Eくんにとっての記憶ってそんなもんだったか。
そして話題は来学年のプロジェクトにうつる。
Grade10はミドルスクールから始まるプログラムの最終学年扱いになるので、ミニ卒論のような、自由研究のような、提出物(作品だったり)とその作成過程をまとめた論文を提出する必要がある。
2000文字だったり、1000文字だったりの規定があったきがする。
あれってなにするのー?という話から、Sarryちゃん論文書くん?という質問から。
ほへーがんばってねー とのことだった。
Eくんはこの当時証明された豚のクローンについて研究し、ホームページを作成したと言ってたと記憶してる。
DNAにすごく興味を持っていて、なんて頭が良い人なんだと感心した。
この研究テーマはずっと彼の心の中であり続けて、大学も就職先もこれにちなんだものになっていることに人生の節目ごとに気づいてたことをまた、思い出した。
16歳のときの夢をきっと叶えたEくんのことは今でも心から尊敬している。例えEくんはそのことを知らなくとも。
そんな側。時間的にはEくんが話しかけにくる前のこと。
この頃の日課であるKuriとまた、ここ最近話題にあがりっぱなしのことについて話をしていた。
Kuriの過去への回顧が止まらない。きっとそれほど自分の選択した道を後悔していたんだろうな、と今ならわかる。その時の自分はどう思ってたかな。
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