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Side Story- with Sugar

当時言葉を濁されはしたけど、きっと私はEくんの初めての彼女だった。
そして私が把握してる限り、彼の高校生活で唯一の彼女だった。

そしてEくんにとって私は心からの自慢だったんだなと色々記憶を振り返っても思う。

きっと彼のそんな気持ちがはたから見ても感じ取れたんだと思う。HageもMoyashiもEくんが嫉妬深いことを察していて、Activity WeekでEくんおったらEくん沈んでんな。というような会話をした気がする。


私が付き合い始めてすぐのころ、噂を聞きつけたSugarちゃん(Eくんと同級生)が探りを入れに何かと私にMSNや学校内で話しかけてくることが増えた。

Sugarちゃんとはミドルスクールのころから一緒で、当時はESLの授業も一年間だけ一緒に受けていた。

小柄で、今でいうボブくらいの髪の長さで、制服のスカートをマックスに短くした物怖じしないギャルだった。(本人は地黒なだけ!!と否定してたけど)

ミドルスクールにいたころから日本人より外国人の子たちと仲が良くて、英語も、ESLに入ってるのが不思議なくらい上手だった。ESLで先生にぐいぐい突っ込みを入れててミドルスクールのころはそんなSugarちゃんを憧れのような恐れのような、一線引いたところで見ていた。

当時全くと言って仲良くはなかったSugarちゃんだったけど、ハイスクールにあがってから「久しぶり~♥」と声をかけてくれ、Eくんと付き合い始めたことを知ったらより一層Eくんと最近どう?と毎度あいさつ代わりに聞いてくれた。
正直リアクションに困ったし距離感が掴めなくていつも差し当たりのない返事をしていた。

Grade9当時は私よりハイスクールライフに野心的だったIちゃんのほうがSugarちゃんと仲が良かったと思う。

SugarちゃんがEくんのことでよく私に積極的に話しかけてくれたのは事情があった。と私は推測している。

実は彼女がGrade9のときに、当時Grade10だったMarioくんと一か月間だけお付き合いをしていたことがあった。
きっとこの時のSugarちゃんはまだ未練があって(表向きには「気まずいから友達になりたいだけなのに」とは言っていたけど)、「Marioくんと仲のいいEくんの彼女」である私と仲良くなって私経由でSugarちゃんとMarioくんの仲を取り持ってもらえればいいなという策略もあったんじゃないかな。

いや、これはSugarちゃんは絶対認めないと思うけど。

ただ実際にSugarちゃんとの11月ごろの会話で、明日のお昼はそうめんにするってMarioに伝えといてーとMSNで伝言を頼まれたことがある。

当時Marioくんはご両親が海外赴任を終えて先に帰国してしまい、Eくん同様にホームステイの生活になったばかりだった。
Sugarちゃんは”無理やり“お昼にお弁当を作っていたのだった。まあこれも後々聞くとSugarちゃんのお母さんが和食食べれてないかもだから食べさせてあげたら?というプレッシャーをかけられていたからだったらしいのだけど。

その伝言をEくん経由でMarioくんに伝えてもらい、「いらん。やってw」という返事がEくんを介して来たことがあった。


いつかのランチタイムのとき、私と他のGrade9の日本人が集まってお弁当を食べているときにSugarちゃんが話しかけに私の隣に座った。Marioがさぁー!ひどいんだよ。という愚痴だったとおもう。

話の流れでGrade9の当時、ナイトメアビフォークリスマスが好きだとSugarちゃんに話したことがあった。あたしも好きー! え、いつもピンクの持ち物でそろえてるSugarちゃんが?!こんな会話をした記憶がなんとなくある。

それを恐らく覚えていたSugarちゃんが授業中にJackを落書きしてみた。似てんじゃね? となりEくんから私に渡してもらおう。となったらしい。

Sugarちゃんはあたし適当だから。とよく言う子だったけど、誰よりも人の話をちゃんと聞いていて誰よりも人のことを思ってる子だというのはEくんと別れて数ヶ月後に知る。

新学期に配られる罫線ノートの紙に、ショッキングピンクのペンでDear Sarryちゃんaka E’s と書かれた手紙(メモ)を休憩時間のとき、これなんかSugarちゃんからー😊 とEくんから受け取ったことがある。

当時この折り方すごい流行ってたよね

Jackの絵はとても上手で、一瞬話しただけの話題を覚えてくれていたんだと感動すらした。

その夜、MSNでSugarちゃんから話しかけられた。

落書きしていただけだったとしてもそれを私にあげよーってなるのがすっごいSugarちゃんなんだよなあ

Eくんは優しいから羨ましいなあと、ずっと言っていた気がする。私の名前が話に出るといつもニコニコしていると聞いた。


余談になるけど、現在で私が結婚するんだっという報告をした際に、Sugarちゃんはすぐさまお祝いの品とお手紙書くねと言ってくれて、実際に郵送してくれた。

ステイホーム期間が続いたりと、大学生の頃に再会したっきりで実際に顔を見て話したことはもう随分となかった。
だけど、カードに書かれた文字は紛れもなくこの頃と全く変わらないSugarちゃんの文字で、懐かしすぎて嬉しかった。

カードには10代の頃のお友達と今もこうして繋がってるってことが嬉しいです。といったことが書いてあった。
嬉しいのはこっちの方だよ。ありがとう。

10代の頃は想像もしていなかった新姓になったわけだけど、この一度っきりの郵送のタイミングで知った私の新しい苗字を、Sugarちゃんはしっかり今でも覚えていてすごすぎる。さては私のこと好きすぎるな?😌

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